TOEIC対策を始めようと考えたとき,今では多くの教材・サービスの中から,自分に合うものを選べるようになっています。
通信教育のような定番の方法を選ぶのも良いですし,AIを搭載したサブスク型の英語学習アプリや,学習管理まで受けられるスクール系サービスを利用することも可能です。
当記事で紹介する教材・サービスの多くについては,すでに個別のレビュー記事を用意していますが,ここではハブ記事として「TOEIC対策にはどのような種類の教材・サービスがあるのか」を全体像として把握できるように整理しました。
詳細記事へのリンクも用意していますので,これから学習を始める方で気になるものがあれば,あわせて確認してみてください。
TOEIC対策に使える教材・サービスの選び方

まずは,目的別に向いている教材・サービスを確認しておきましょう↓
| 目的 | 向いている教材・サービス | 特徴 |
|---|---|---|
| 英文を読む量を増やしたい | 多読用教材 | リーディングの土台作りに向く |
| 毎日少しずつ英語に触れたい | NHKラジオ講座 | 低コストで習慣化しやすい |
| スキマ時間に演習したい | 英語学習アプリ | スマホで単語・文法・リスニングを進めやすい |
| 独学が続かない | スクール系サービス | 講師やコーチのサポートを受けられる |
| 教材選びで迷いたくない | 通信教育 | 決められたカリキュラムに沿って学べる |
| 楽しく反復したい | ゲーム・買い切り教材 | 月額料金なしで気軽に取り組みやすい |
| 無料で補強したい | メルマガ・YouTube動画など | 弱点補強や情報収集に使いやすい |
以下で個別にみていきます。
多読用教材

多読用教材の長所と短所
長所:リーディングだけでなくリスニング力も向上し,低コストで継続しやすい
短所:即効性に欠けるため,短期間でのスコアアップを狙う対策には不向き
私の指導経験上,TOEICではリスニングよりもリーディングを伸ばすのに時間がかかることが多いです。
また,読んで理解するのに時間がかかる英文を,音だけで瞬時に処理するのは簡単ではありません。
この前提を踏まえると,リーディング対策に時間を投資するのは理にかなっています。
600~800点を目指す層にとって,リーディング練習の絶対量が目標達成の鍵を握る傾向にあります。
多読用教材としては,英字新聞や「ラダーシリーズ」「ペンギンリーダーズ」といった学習者向けの洋書が代表的です。
これらの中には「TOEIC500点レベル」のように,対象レベルが明記されているものもあります。
ただし,多読は根本的な英語力の底上げを目的とするため,直前対策のような即効性は期待できません。
TOEIC特有の出題形式や解法テクニックを知らない状態であれば,まずは公式問題集などで本番形式に慣れる方がスコアには直結します。
一方で,900点以上のハイスコアを目指す場合,リスニングは満点近くで安定し,残りはリーディングをどれだけ伸ばせるかの勝負になります。
「これを読めば確実に上がる」という指標がない領域だからこそ,気長に多読を続ける必要があり,内容を楽しめる教材選びが重要です。
The Japan Times AlphaのようにTOEIC学習者を意識した英字新聞を活用したり,Audibleで「耳からの多読(多聴)」を取り入れたりするのも効果的です↓
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NHKラジオ講座

NHKラジオ講座の長所と短所
長所:気軽に始められ,実績ある講師陣から質の高い英語を学べる
短所:1年単位のカリキュラムが多く,短期間での集中対策や長文読解の練習には向かない
NHKラジオ講座は,小中学生向けの基礎英語から高度なビジネス英語まで,幅広いレベルを網羅しています。
リスニングを軸に,確かな英語力を養うことができます。
現在は「らじる★らじる」などのスマホアプリを利用することで,ストリーミングや聞き逃し配信をいつでも聴けるようになり,昔のように早起きしてラジオの前に座る必要はなくなりました。
テキスト代も月数百円と,コストパフォーマンスは抜群です。
注意点は,基本的に4月開始の1年間を通じたカリキュラムで進行するところです。
数ヶ月でTOEICのスコアを急上昇させるためのツールではなく,解説を挟む構成上,リテンション(聞いた内容を保持する力)や速読のトレーニングには使い勝手が良くありません。
しかし,実績ある講師が多く,ビジネス教養や時事英語に触れられる点は大きな魅力です。
過去の放送分を自分のペースで一気に学びたい場合は,「ポケット語学」というアプリの活用をおすすめします↓
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英語学習アプリ

英語学習アプリの長所と短所
長所:AIによる弱点分析や豊富な問題演習など,スマホ1台で完結する新しい学習体験ができる
短所:無料アプリは広告が多く機能が制限されがちで,有料のものは毎月の固定費がかかる
現在,TOEIC対策の主流になりつつあるのが英語学習アプリです。
単語暗記に特化したシンプルなものから,スタディサプリENGLISHのように数千題の演習と動画講義がセットになったものまで,多種多様なサービスが展開されています。
最近のトレンドは,月額課金(サブスクリプション)で利用できる総合対策アプリです。
スタディサプリを筆頭に,アルクの「booco」やAI搭載の「abceed」などは,それぞれ豊富な教材をアプリ内で学べる仕組みを備えており,よく比較検討されています↓
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サブスク型の利点は,アプリが継続的に更新されやすく,学習記録や復習機能も改善されていきやすい点です。
学習記録がグラフ化され,モチベーション維持の仕組みが整っている点も書籍にはない強みと言えます。
一方で,無料で使えるアプリだけでは問題数や解説が不足しやすく,メインの対策ツールとしては力不足なのが実情です。
とはいえ,有料アプリはクオリティが高いものの,期間が長くなると費用がかさむほか,使用機器との相性もあるため,無料体験期間を利用して使い勝手を見極める必要があります。
手軽に始められる反面,アプリを開くこと自体をサボってしまう方には向きません。
スクール系サービス
独学だけでは学習が続かない方や,短期間でスコアアップを狙いたい方は,スクール系サービスを検討する価値があります。
スクール系サービスには,NOVAのような「通学型スクール」,RIZAP ENGLISHやKIRIHARA Online Academyのような「コーチング・短期集中型」の講座があります↓

いずれも費用は高めになりますが,講師やコーチのサポートを受けられるため,学習計画を立てるのが苦手な方や,自分一人では勉強が続かない方に向いています。
通学型スクール
通学型スクールの長所と短所
長所:対面ならではの臨場感があり,講師やスタッフのサポートを直接受けられる
短所:通学の手間がかかり,まとまった費用が必要になる
対面でのリアルなコミュニケーションを重視するなら,通学型の英会話スクールが選択肢に入ります。
イーオン,ECC,ベルリッツ,NOVAなどの大手スクールは,駅前などの好立地にあり,カリキュラムの質も担保されています。
TOEIC対策に特化した短期集中コースを開講しているところも少なくありません。
NOVAを例に挙げると,少人数制やマンツーマンなどレッスンスタイルを選べる上,全国の校舎で振替受講が可能なため,出張先でレッスンを受けるといった柔軟な使い方もできます↓
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通学型はハードルが高いイメージがありますが,グループレッスンを選べば,月額1万円台に収まるケースも多々あります。
対人サービスの弱点として,休会や退会を申し出るときに引き留めに遭って断りづらいという側面はありますが,スタッフからの定期的なカウンセリングは学習のモチベーション維持に大きく貢献します。
基本的に人の手厚いサポートが入るサービスほど費用はかさむと理解しておきましょう。
コーチング・短期集中型

コーチングサービスの長所と短所
長所:専属コーチによる学習管理を受けられ,短期間でスコアアップを狙いやすい
短所:数十万円規模の投資が必要で,毎日の学習負荷もかなり高い
コーチングは,学習者の課題を分析し,最適な学習計画の立案から日々の進捗管理までを専属コンサルタントが徹底的にサポートするサービスです。
料金は高額になりますが,学習計画や進捗管理を人に任せられるため,限られた時間を効率よく使いやすいのが特徴です。
プロの目線で弱点を指摘され,毎日の学習報告が義務付けられるため,怠ける隙がありません。
高額な受講料を支払っているというプレッシャーも相まって,半強制的に勉強へ向かう環境が完成します。
自分に必要な学習へ絞り込みやすいため,遠回りを減らせる点も魅力です。
昇進や海外赴任の条件クリアなど,期限が決まっていて失敗しにくい学習環境を作りたい方に向いています。
RIZAP ENGLISHを筆頭に,KIRIHARA Online Academyなどが有名です↓
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通信教育

通信教育の長所と短所
長所:一貫したカリキュラムに基づく教材セットが届き,迷わず学習を進められる
短所:途中で挫折すると未使用の教材が残りやすく,初期費用も無駄になりやすい
まとまった費用を支払って自宅で学ぶ通信教育は,かつては語学学習の定番でしたが,アプリの台頭により現在はサービスが絞り込まれつつあります。
通信教育のメリットは,目標スコア達成に必要なテキスト,単語帳,模試,音声教材などがパッケージ化されており,指定されたスケジュールに沿って進めやすいという点です。
書店で複数の本を買い集めると,著者ごとに解説のアプローチが異なり混乱することがありますが,通信教育はカリキュラム全体が統一された思想で監修されているため,学習の軸がブレません。
代表格であるユーキャンのTOEIC講座は,数多くの利用実績があり,口コミでも「テキストが薄くて持ち運びやすい」「学習ペースが掴みやすい」と評価されています。
添削者をしていた経験から,Z会の教材も真面目で王道を行くアプローチが信頼でき,実践しやすいです。
最近はアプリ教材も併用できるようになり,利便性が向上しています↓
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長所:買い切り型で追加費用がかかりにくく,遊び感覚で楽しく学べる
短所:スマホアプリに押され,新作のリリースは少ない
TOEIC対策では,アプリやスクールだけでなく,ゲーム機を使った買い切り型の教材も選択肢になります。
代表例として,Nintendo Switch向けの『ナナミと一緒に学ぼ! TOEIC LISTENING AND READING TEST 完全マスター』があります。
SwitchでTOEICを学ぶメリットは,テレビの大画面に映して学習できる点や,コントローラー操作でテンポよく問題を進められる点です。
机に向かう勉強が苦手な方でも,ゲーム感覚で反復しやすい点は大きな魅力です。
買い切り型の教材は,一度購入すれば月額料金がかからないため,サブスクが苦手な方にも向いています。
一方で,アプリのように頻繁なアップデートがあるわけではないため,最新傾向への対応や教材量は事前に確認しておきましょう。
なお,PCソフト系のTOEIC教材は以前より選択肢が少なくなっています。
サービス終了が決まっているものもあるため,これから選ぶ場合は,現在も利用できるかを必ず確認してください。
その他の学習サービス
ここまで紹介したもの以外にも,メルマガやYouTube動画など,TOEIC対策の補助として使える教材があります。
たとえば,TOEIC公式が発行するメルマガ『穴埋めエクササイズ』は,文法問題の確認に使いやすいです↓
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また,YouTubeなどで公開されている著名人の英語スピーチ等を使えば,リスニング練習や表現のインプットにもつなげられます。
ただし,これらは体系的なカリキュラムに沿って進む教材ではありません。
メイン教材として使うよりも,苦手分野の補強や気分転換として取り入れるのがおすすめです↓
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まとめ

TOEIC対策に利用できるサービスについて,種類別に解説してきました。
多読用教材やNHKラジオ講座,サブスク型の英語学習アプリ,スクール系サービス,通信教育,Switchなどのゲーム教材まで,TOEIC対策にはさまざまな選択肢があります。
この中でどれが絶対的な正解かを決めることはできません。
テスト本番までの残り期間,確保できる予算,現在の学力,そして何より自身の性格や好みの学習スタイルによって,最適な手段は一人ひとり異なるからです。
それに,教材を1つに絞り込む必要はありません。
アプリを通勤中の単語暗記に使い,休日はSwitchで模試を解くなど,自由に組み合わせて活用してください↓

実際,興味を持ったサービスを気軽にお試し感覚で使い,自分に合わなければ別の方法へ切り替えていく柔軟な姿勢こそが,現代における効率的な学び方です。
デジタル機器や新しいサービスに苦手意識がある方が無理をする必要はありませんが,食わず嫌いをして便利なツールを見逃してしまうのはもったいないと思います。
気になる教材・サービスがあれば,まずは無料体験やサンプル,個別レビューを確認し,自分に合う学習ルートを組み立ててみてください。