今回はアルク教材の愛用者におすすめの教材専用アプリである「booco(ブーコ)」をレビューしてみたいと思います。
機能について一言で言えば,スマートフォンにインストールするだけで,アルク関連の書籍を無料かつより便利に使えるアプリとなりますが,特にその再生機能が語学に役立つと評判です。
一体,どのような使い方ができるのでしょうか。
boocoとは
boocoはアルクの人気書籍を中心に収録したアプリで,無料で音声ダウンロードができる他,アプリ内で購入した電子書籍についてはいくつかのトレーニングも行えるようになるものです。
昔はALCOというアプリを使えばよかったのですが,2021年4月から,書籍版の無料音声ダウンロードに関してはboocoで行うことが推奨されるようになりました(なお,アルクの通信講座に関しては「テストコ」のアプリを使うようにしてください)。
boocoの主たる特徴は以下の4つです↓
- パソコンを介さず音声がDL可
- 各種再生機能を利用可能
- 電子書籍を購入できる
- 特殊なトレーニングが可能
まず最初に,アルク出版の書籍でパスワードが要らないものは,このboocoを使うことで,その音声を無料でダウンロードすることができます。
CDが付かない分,本自体の料金が安くなるのは良いことですが,とはいえ,特別なダウンロード音源用の再生機が必要になるなどして,挙句にその使い勝手が悪ければ喜べません。
ですが,このboocoはここ1年で5つくらい大きなアップデートが行われ,その都度,使い勝手が改善されてきました。
そして,その最たるものが音声の再生時の機能で,例えば,音声の開始時点(A)と終了時点(B)を2つ設定することで,A-B間を延々とリピートして聞くことができます。
また,私が個人的に最も便利だと思っているのが,再生速度を0.5倍から2倍の間(7段階)で調節できる機能です。
リスニングをしていてどうしても聞き取れないような箇所が出てきても,再生速度を遅くすることで聞き取りやすくなりますし,聞き慣れた音源については2倍速で再生することで,負荷を高くしたリスニング体験が可能となります。
音声の再生については,秒数を2秒から30秒の間で指定して,巻き戻しや早送りをする機能が利用できます。
私は設定は2秒にして,ちょっと聴き取れなかったものを巻き戻して聴くことが多いです。
大きく動かしたいときは,指でゲージみたいなところ(スライダー)を動かすようにすればよいので,8秒以上の幅ではあまり使うことはありません。
ところで,再生速度を変えることによる勉強法は,TOEICのリスニング対策として有効です。
以下のアプリは完全に再生機能に特化したものですが,そのときのレビューで恩恵についても考察しているので,興味のある方は参考にしてください↓
ところで,boocoでは電子書籍を別に買わない限りは,電子書籍の利用はできません。
もっとも,ALCOしかなかった時代には,一般書籍はほぼ電子書籍に対応していなかったので,購入できるようになっただけ改善されたと言えるのでしょうか。
ですが,紙の書籍を持っている人が同じくらいの料金を支払って電子版を購入するほどの魅力があるかどうかは,付加価値であるトレーニング機能やアプリの使い勝手によります。
語句の並び替えやシャドーイング,速読に音読など,全部で15種類以上のクイズがありますが,書籍によってはこの機能が搭載されていないものもあることには注意が必要です。
boocoを使った勉強法については,後で別に紹介します。
なお,似たような内容のアプリも存在し,より早く世に出されたabceedだと,無料音声ダウンロードなどはできませんが,出版社によらず教材を購入したり,課金することでAIのレコメンド(自分のレベルにあった問題を選んでくれる)機能を使うことができます↓
boocoを使い出すまでの手順
ここでは,boocoを使用するまでの開始手順についてまとめましょう!
手順は全部で2ステップです。
インストールすると,後はコンテンツを選択(またはダウンロード)するだけの簡単仕様で,時間にすれば数分で済む内容となります。
インストールする
まずはboocoをスマホにインストールしましょう↓
Android版はOS6.0以上,iOS版は11.0以上に対応していますが,スマホとの相性もあるので,実際に入れて使ってみるまでは油断できません。
なお,アプリをダウンロードした方は無料体験できる書籍がプレゼントされているので,是非使ってみましょう(無料体験版なので,コンテンツの全部は利用することができません)↓
- キクタンBasic4000語
- はじめて受けるTOEIC全パート完全攻略
- 究極の英語リスニング
- 究極の英語リーディング
- 基本例文990選
コンテンツを探す
学習コンテンツをダウンロードするにあたって,ホーム画面で表示されているものから探すこともできますが,「探す」のところからは,書籍名・商品コード・著者名を使って検索することが可能です。
お目当ての書籍が見つかったら,「無料で音声を聞く」を選択すればOKで,ファイルを一括でダウンロードすることができます。
ただし,以下のように,本の内容を電子書籍として読んだり,問題を解いてみたりするには,電子書籍を別途購入する必要があります↓
ダウンロードしたものは「学習する」の中の「学習中」の場所に表示されるので,2回目以降はそこから開くようにしてください(チェックすればお気に入りのところにも入れられます)。
boocoを使った勉強法
それでは最後にALCOを使った勉強法についてまとめてみましょう!
リスニングする
基本となる使い方は,やはりリスニングプレイヤー用途だと思います。
リピートは「全て・1つの音声・AとBの間・ランダム」から選ぶことが可能です。
ただし,昔のALCOではプレイリストを作成することができ,名称を入力(ここでは「リスニング用」)して含めたい音声を追加すれば,色々な音声を比較的自由に聞けたので,機能は劣化してしまいました↓
このときALCOでダウンロードした音声(ALCO)以外に,自分のスマホにダウンロードしてあるオリジナルの音声も含められたのですから,なおさら残念に思います。
驚くべきことに,このオリジナル音源の再生速度も変更できたので,この機能が復活することを祈りましょう!
トレーニングを行う
このトレーニングは書籍版では体験できず,boocoオリジナルのものです。
主な種類としては,「単語テスト・スピーキング問題・リスニング問題・読解問題」があり,無料体験版で一通り体験することができます↓
ディクテーションする
続いて2つ目の勉強法はディクテーションです。
下記のように開始時点と終了時点を設定し,その間を延々と繰り返すことができます(画像では30秒と40秒の間をリピートしています)↓
そして,聞いた内容をノートに書き出しますが,通常の速度で聞き取れないような箇所があれば,再生速度を遅くすることで対応可能です。
シャドーイングする
シャドーイングはハードなトレーニングですが,練習した分だけその見返りは大きくなるので,是非挑戦してみてください。
再生速度を遅くする場合は「0.5倍速,0.75倍速」の2つの再生速度が設定できるので,だいぶ敷居を下げて学習できます。
ここまでに紹介したシャドーイングやディクテーションといったテクニックについては,以下のまとめ記事で詳細について参照してください↓
まとめ
以上,boocoというスマホアプリのレビューでした。
数分で簡単にインストールでき,基本的な使い方は今回紹介した内容でほとんど網羅できたように思います。
アルク出版の教材がダウンロードできるだけでなく,音源の再生速度を遅くしたり早くすることが可能なことで,シャドーイングやディクテーションを行うことが可能です。
電子書籍版を購入した方はトレーニングも是非使ってください。
復習機能もあるので,効率良く学習できますし,外で学習しやすいと感じるはずです。
アプリも少しずつ改善されつつあり,ユーザーの声も届きやすいように思います。
実際にダウンロードページのレビューをみていただくと,運営の方がかなり丁寧に対応されていることがわかるでしょう。
願わくばプレイリストの実装だけ,何卒宜しくお願いしたいものです。
通勤時のリスニング用途にはもちろん,ディクテーションやシャドーイングといった役立つ勉強法も取り入れて,boocoをTOEICのスコアアップに役立ててください!
最後までお読みいただき,ありがとうございました。