リスニング攻略法~TOEIC満点までの道すじ~

TOEICが新形式になってから、定評ある参考書やリスニング教材がいくつも市場に出てきており、レビューの数もなかなか増えてきました。

そして、そういった参考書を実際に使ってわかったのは、どの本も基本方針に大差はないということです。

レイアウトや解説の詳しさなどで多少相性に違いが出てくるでしょうが、TOEICの半分を占めるリスニングセクションの攻略に関しては1冊買えば十分で、あとはその方法論を実際の問題に当てはめて練習あるのみだというのが私のたどり着いた結論になります。

以下の記事ですが、私がこれまでにレビューした参考書の内容やその教えをもとに実際に公開テストを受験したときの感想をまとめたものです。

これからリスニングでハイスコアを目指そうというやる気に燃える方は、是非、参考にしていただけたらと思います。

リスニングセクションについて

rawpixel / Pixabay

TOEIC L&Rの基本データについては、以下の記事にて解説しましたので、ここではリスニングセクションについて、なるべく被らないようにまとめてみたいと思います。

参考:TOEIC L&Rの時間配分!解く順番は?

 

100問を45分前後で解きますが、配点に差はありません。

構成ですが、

Part1 6問、Part2 25問、Part3 39問、Part4 30問

で、スコアは495点満点(5点刻み)。

採点ですが『1問5点』などといった単純なものでもないのですが、基本1問ミスしたら5点減るくらいの考えで取り組んでいます。

2019年1月実施の公開テストの総合結果をみると、

平均スコアが322.7点

となっており、受験者の7割弱が240点~405点の間におさまっています。

なお、全体的な平均スコア(日本人)については、以下をどうぞ↓↓

日本人の平均TOEICスコアと目標点の比較

 

リスニングスコアを3つに大別した場合のCan Doリストは以下のようなものとされていますが、あまり本人にその自覚はありません↓↓

 

なお、問題形式に1つだけ追加すると、英語の発音が米国だけでなく、英国・カナダ・オーストラリアの話者によって行われるので、訛りが多くの受験者を苦しめるのも忘れてはいけません。

普通の教材では米国の話者が基本なので、そういった教材だけで学んでいると、後者3種の英語が全然聞き取れなくて焦ること必至です。

ある意味、リスニング攻略法のゼロ段階として、

国別の英語訛りに慣れる

ことを挙げておくことにします。

 

それでは前置きはこれくらいにして、いよいよ各パート別の攻略法をまとめてみましょう!

なお、各攻略法の後にカッコ書きした名前は、その攻略法について詳細を述べている参考書の著者名です。

一番最後に、本記事で参考にした文献をまとめていますので、興味を持たれた教材はそちらのレビューも参考にしてください。

 

 

Part1の攻略法

基本情報:

1枚の写真について4つの短い説明文が1度だけ放送されます。

写真を最も適切に描写しているものを選びましょう。

もちろん説明文は印刷されておらず、全6問と最小を誇るパートで、ある意味導入部として疲れずに取り組めます。

さらに選択肢は、はっきりと発音されて聞き取りやすいとされています。

 

本パートの攻略法ですが、以下のようなものが知られています。

先に写真を見て、目立つものをチェックしておく(中村紳・中村澄)

人の動作や身に付けているもの、物の位置などを予めチェックしておき、答えを予想します。

人数はどうか、周辺にあるものはどうなっているのかなど細部にもチェック。

 

目立たないものが正解になるパターン(関)

目立つものの影についての描写や、人ではなく家具について記述したものなどが正解になることがありあります。

こちらの攻略法は、あえて何が問われるかを予想しないという、一つ前の方法とは逆の考えです。

 

よく出る単語を覚える(関・中村澄)

以下によく出て意味の難しい単語を羅列したので、意味がわからない単語が多く見受けられる方は、自分で単語のリストを作成しましょう。

prop(支える)、stack(積み重ねる)、side by side(並んで)、lawn(芝生)

などいかがでしょうか。

 

状態動詞と進行形の聞き取り(全員)

'have been 過去分詞'と 'be being 過去分詞' は特によく出ますし、意識していればきちんと聞き取れます。

そもそも受け身の進行形について忘れていた方はしっかり文法も学んでください。

 

抽象的な語句に慣れる(関)

『果物名(リンゴ)や乗り物名(車)→ produce(農作物)・vehicle(乗り物)』といった具合に、具体的な名称が抽象的な言葉に言い換えられて、それが正解になることがあります。

coffee(放送英文)と copy(選択肢)のような似た音が出た場合に不正解になるのとは逆に、こちらは正解になることが多いように感じます。

 

位置関係を示す表現に注意(全員)

動詞だけでなく、前置詞の意味も確認しておきましょう。

 

正解と思える選択肢に鉛筆を止めておく(中村紳)

解答用紙の選択肢を放送音声に合わせてたどりますが、これだと思った選択肢が見つかったら、そこで鉛筆を止めておき、全部を聞き終わったらそこを塗りつぶします。

これをしないと最悪どの選択肢が正解だったか忘れてしまいますし、もし最後にもっともらしいものが出てきた時にも消しゴムを使わずに済みます。

 

ミスを引きずらない(関)

聞き取りやすく、問題数が少ないからと言って、簡単かというとそんなことはありません。

「高スコア取得者でも1~2問は間違える」ということを知っておくだけでも、Part2以降にそのミスを引きずらずにいられますね。

 

 

Part2の攻略法

基本情報:

流れる質問に対し、適切な答えを3つの選択肢から選びます。

質問も返答も英語で読まれますが、問題用紙には指示文以外、一切印刷されていないので注意。

パート1から打って変わって、いきなり本格的なリスニングがスタートするので、面食らってしまう受験者も多いようです。

とはいえ、リスニングセクションで唯一3択問題となっており、質問も発言も短く、対策してすぐにできるようになるのがこのパートだとされます。

実力差が特にスコア上に表れてくるのがこのパート。

ぶっ通しの25問、集中を欠かさないして聞きましょう!

 

パート2でも攻略法についてみていきましょう。

ミスを引きずらない(関・中村紳)

パート1以上に、連続してよくわからず焦ってしまうと、さらにその傷口が拡大してしまうのがこのパート。

3つの選択肢を聞いても、どれも答えと思えないときも往々にしてあります。

そんなときは深く考えても合いませんので、適当にマークしましょう。

逆に、Aが明らかに正解だとわかったら、残りはややリラックスして聴き、メリハリをつけるのもコツだと言います。

 

慣用表現に慣れる(全員)

What do you ask me a favor?を聞いて、すぐに「お願いがあるのですが」とわかることが大事です。

Could you~?といった『依頼』に対する答え方(Sure, I'd love toなど)に加え、問題演習で出会った頻出の英単語にも理解を深めておきましょう。

 

予想外の答えに対応できるようにする(全員)

「どっちが好きか?」と尋ねられたときに、あえて「どっちも嫌い」と答えるようなものを筆頭に、「メール送った?」に対して、はいやいいえではなく、「今から送るところさ」という予想のつかないう答えが出てきたときに間違えやすいものです。

他にはWhy~?に対して普通の文で答えるもの(例えば、「電車がまだ来ていないのはなぜか」という問いに対し、「雨の日はよく遅れます」と答えるもの)など、多くの問題演習を通して、想像力の幅を広げておきたいところ。

ちなみにそういったものには、「そらしの問題」だとか「距離感がある応答」など、いろいろな名前が付けられています。

 

 

純粋に音の聞き取り能力を高める(全員)

似た音の聞き分けや、WH系の疑問文の出だしの音など、ひっかけにひっかかからないようにするには、やはり純粋にリスニング能力を高めておく必要があります。

ちなみにWH系の疑問詞で始まる問いかけがパート2の半数近くを占めるというデータもあります(中村紳)

そもそも「自分が発音できない音は聞き取れない」という原則がありますので、発音記号についても学べるリスニング教材がおすすめです。

 

否定疑問文や付加疑問文に精通しておく(全員)

意味をすぐに取れないと、その意味を考えているうちに質問が流れて混乱してしまいます。

 

 

Part3の攻略法

基本情報:

会話が1度だけ放送され、そのあと設問が続きます。

この会話自体は印刷されていません。

問題用紙に書かれた設問と4つの選択肢を読んで、適切な答えを選びましょう。

全部で13題39問からなります。

 

設問は先読みする(全員)

どの参考書にも必ず書いてあるのがこの先読みです。

図表問題含め、すべての問題において行ないましょう。

しかし、先読みする範囲を設問だけにとどめるか、それとも選択肢まで全部読むのかは著者によって意見が異なります。

なお、3つ目の設問の音声が流れたときには次の設問を先読みしておくことでリズムが生まれ、それを崩さないことが肝要です。

 

定番シチュエーションを知る(全員)

シチュエーション別にどのような展開になるのか知っておくことで、本番でも大体話の流れが読めることがあります。

スケジュールや申し込みの変更を始め、会社や社員同氏のまたはお店とお客のやり取り、などが例として挙げられることが多いでしょう。

慣れることで、設問で狙われる位置、例えば電話の留守番メッセージが問題なら、目的が最初に述べられることなどがわかってくるものです。

これは図表問題にも当てはまり、細かい情報よりも文章の流れに重きがあるPart3では大変有効な攻略法とされます。

 

主語に注目する(中村澄)

ヒントとなる文を言っているのが男か女かは、設問の主語(The man か The womanのどちらで設問が始まるのか)と一致していることが多いので、性別と主語に気を向けるのも攻略法の1つです。

なお、この方法は会話に参加する人数が3人であっても適用可能なので、絶対ではないものの、まずは試してみたい方法ですよね。

 

会話の順と答えの順は一致する(中村澄)

会話の最初に1問目の答え、真ん中に2問目、最後の方に3問目の答えが出てくることが往々にしてあるので、このことを知っておけば、たとえ音声の最初の部分を聞きそびれてしまっても、「2問目と3問目だけは取ろう」と思いなおすことができますね。

 

難しい問題は捨てる(関)

3人の会話や意図問題(implyが出てくる設問)は解くのに時間がかかる上、答えがあっていないことも多く、高得点を目指すのでなければ、とりあえずでマークして、他の設問に集中する方が良い場合があります(なお、先の図表問題を含めて、これらのタイプの問題は新形式問題です)。

 

解答用紙には印だけ付けておく(中村澄)

先読みと聞き取りに集中するため、マークシートの色塗りはせず、線を引っ張るか点を打つ程度にとどめておくことで、問題に集中できる時間を生み出します。

そして実際に塗りつぶす時間は、パート3の最後の設問が読まれている時間などを利用しましょう。

当初はバカバカしいと一笑に付して実践していませんでしたが、実際に模擬試験で試すと結果が良かったので、本番でも使わせていただきました。

 

 

Part4の攻略法

基本情報:

アナウンスや電話のメッセージなどの説明文が一度放送され、設問がそれに続きます。

説明文は印刷されておらず、問題用紙の設問と4つの選択肢を読んで、その中から適切なものを選びます。

出題は全30問。

 

先読みと本文に集中する(全員)

パート3と根幹となる攻略法は同じです。

定番の展開を持つストーリーや留守電などは必ず出るとまで言われているので、ただ問題を解くだけでもスコアアップしてくるのはこういった理由でしょう。

 

短期記憶に残す努力を(関)

このために、当事者意識と状況を絵にして直すという2つが有効です。

自分が当事者である気持ちを持つことで、短期記憶に残りやすくなります。

さらには、英文を聞いている最中は理解できたのに、設問を解く段階になって覚えていないことを避けるために、記憶にとどめやすくする工夫として、会話の状況を絵のように描き出してイメージして記憶に残すのも良いとされます。

いずれにせよ、放送内容を忘れにくくする工夫については自分なりに対策を考えておきたいものです。

 

設問の種類に注意(中村澄)

1問目の設問に対して、2問目と3問目の設問はヒントの回数が少ないことが多いため、キーワードに注意して聞きましょう。

また、答えの出てくる順番もパート3と同様に、順番通り出てくることが多いです。

 

 

リスニングパートの学習法

Ricinator / Pixabay

学習法について触れてみますと、純粋にリスニング力を磨く必要があります。

そもそも音が聞き取れなければ、その先の細かな攻略法を役立てることなどできません。

 

そういった意味で、以下の方法は最もです(笑)

問題を解きなおす(関)。

答えがあっていても、自信がないものは10回以上、同じ問題を解きなおしましょう。

わかりきった内容でも何度も聞くことで、音を聞いたときにイメージが浮かぶまでの時間が短縮されたりしますし、単語の意味もより明確になります。

 

加えて、以下の通訳技術を使って復習すると、より効果は高まるということです。

パート1と2はディクテーションやシャドーイング

パート3と4はシャドーイング(全員)

模試を上記テクニックを用いて3回ほど解きなおしましょう。

さらに、パート4を得意にするために、リーディングセクションにあたる『パート7』を練習材料に復習すると相乗効果があります。

パート4は英文音声の一文が長く、話の展開が一貫しているため、速読関連のスキルが直接出来に関わってくるからです。

英文の順番通りに前から訳し、イメージを描くようにする作業も共通していますしね。

そもそもパート4の設問を早読みするにも、速読力がなければ時間内には厳しくないでしょうか。

 

 

まとめ

以上、TOEIC L&Rテストのリスニングセクションの攻略法について、市販の参考書に載っている知見や実際に試験を受けた経験から得た攻略法を、パート別にまとめてきました。

これらの方法は全部完璧にするといった類のものではありません。

模擬試験などで実践してみて、使えるものだけ取り入れていただけたらと思います。

 

幸運にも、リーディングよりリスニングの方が点数を伸ばしやすいですし、『高スコア取得のためにはリスニングセクションで満点を取得する』というのが一つの定石のようになっている節もあります。

是非、今回の攻略法を参考に、加えて土台となるリスニング力を日々伸ばしていただけたら嬉しいです。

なお、2016年にTOEICの問題が新形式に変更されてから、問題の構成が変わったのはもちろん、従来のTOEICよりも難しい問題が増えたのは事実です。

そのため、最新の出題傾向について解説した問題集で勉強することが重要であるというのは言うまでもありません。

次章の参考文献の他、当サイトでおすすめしているアプリなどを使って勉強することをおすすめします!

 

 

参考文献

最後に、本記事のまとめで参考にした文献を以下にまとめます。

実際の使い勝手については、各レビュー記事をお読みください。

 

サンプル問題は、公式問題集のものを参照しました。

公式TOEIC問題集3のレビュー

新形式問題に対応した公式問題集は1~4までの4冊が発売になっていますが、私がレビューした3はリスニングスコアが300点前後の方におすすめで、現時点で難易度が最も高いのは4(2018年10月発売)の方になります。

 

関正生のTOEIC対策本、気になるその評判は?!

スタディサプリENGLISHの『パーフェクト講義』のテキストや、『世界一わかりやすいTOEICテストの授業』は、論理的でわかりやすく、そもそも英語が聞き取れない学習者を読者に想定しているのも親切です。

 

『TOEIC L&Rテストリスニング徹底攻略と模試(中村澄子)』のレビュー

TOEIC講師歴20年の経験から、あまり類をみない切り口で解説しています。

特にPart2の解説が秀逸でした。

 

『TOEICテスト新形式精選模試リスニング(中村紳一郎)』のレビュー

質と量にこだわり、公式問題集よりも本番に近い難易度で、模擬試験5回分のセットが用意されているのが本書の良いところです。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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