TOEICの公式問題集を選ぶ理由!最新版の使い方と注意点を解説

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執筆・運営者:さんくす
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TOEIC L&R 425点から915点,S&W 340点に到達。IIBC AWARD OF EXCELLENCE 2022受賞。100以上の教材を実際に使い,独学でも続けやすいTOEIC対策を整理しています。詳しいプロフィール

TOEICを受験するなら,まず候補に入れたい教材が「公式TOEIC Listening & Reading問題集」です。

TOEICには,大学受験の赤本のような市販の過去問がありません。

そのため,本番と同じETSが制作した公式問題集は,試験形式や難易度,リスニング音声に慣れるための基準教材になります。

最近はアプリやオンライン教材も増えていますが,TOEICの模試に関しては,紙の冊子で解く意味がまだ大きいです。

この記事では,公式問題集を選ぶ理由,Vol.1から最新のVol.12までの特徴,音声ダウンロードや公式教材アプリの注意点,そして解いて終わりにしない復習法をまとめます。

TOEIC公式問題集とは

公式TOEIC Listening & Reading問題集の表紙

TOEIC対策において効果的な学習法の1つは,本番形式の模試を解き,自分の弱点と時間配分を確認することです。

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TOEICには公開テストの過去問が存在しないからこそ,この公式問題集を事実上の「過去問」として徹底的に使い倒すことがスコアアップの有力な学習ルートになります。

公式問題集には,本番と同じ形式の模試が2回分,合計400問収録されています。

TOEICにまだ慣れていない方は,他社模試の難易度や音声が本番に近いかどうかを判断しにくいものです。

そのため,最初の模試教材としては,公式問題集を基準にするのが自然です。

  • 名称:公式TOEIC Listening & Reading問題集
  • 制作:ETS
  • 発行:国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)
  • 収録:模試2回分(計400問)
  • 構成:問題冊子,別冊「解答・解説」,マークシート
  • 音声:TOEIC公式教材アプリまたは公式サイトから利用

 

 

TOEIC公式問題集の各巻の特徴と選び方

公式問題集は定期的に新刊が発売されており,2026年6月現在,Vol.12まで刊行されています。

Vol.1から順番にすべて解く必要はありません。

1冊しか買わない場合は最新巻か1つ前の巻を選ぶのが無難ですが,目標スコアや現在の実力によっては,少し前の巻を使っても問題ないです。

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公式問題集は巻ごとに難易度や音声の印象が少しずつ異なります。以下の難易度は,当サイトでの使用感と大手ECサイトのレビュー傾向を踏まえた目安です。
巻数 発売時期 難易度の目安 特徴・使うときの目安
Vol.12 2025年10月 標準~やや難 最新刊。現在の形式や音声に慣れたい方の最初の1冊として選びやすい。書籍版に加えてアプリ版も発売されています。
Vol.11 2024年7月 やや難 解説ページが見やすくなり,近年の公開テスト対策にも使いやすい巻です。この巻以降,音声ディスクは付属せず音声ダウンロード中心の形式になっています。
Vol.10 2023年10月 やや難 最近の公開テストに近い負荷で練習したい方に向きます。Vol.12やVol.11を終えた後の追加演習にも使いやすいです。
Vol.9 2022年10月 標準〜やや難 全体としては標準的ですが,リーディングで時間が厳しく感じる方もいます。600点以上を目指す演習用として使いやすい巻です。
Vol.8 2021年10月 標準 標準的な難易度で,初中級者から中上級者まで使いやすい巻です。リスニングの話者に慣れる教材としても役立ちます。
Vol.7 2020年12月 やや易〜標準 比較的取り組みやすく,久しぶりにTOEICを受ける方や,まず本番形式に慣れたい方にも使いやすいです。
Vol.6 2020年2月 標準 現在の公式問題集シリーズの中でも標準的な位置づけで,最新刊が難しく感じる方の練習にも向いています。
Vol.1〜5 2016〜2019年 易〜やや易 現在の公開テストと比べるとややマイルドに感じることがあります。基礎演習や中古で安く入手したい場合の選択肢になります。

公式問題集の選び方を整理すると,以下のようになります。

  • 1冊だけ買う方:Vol.12またはVol.11
  • 最新傾向に慣れたい方:Vol.12,Vol.11,Vol.10
  • 久しぶりにTOEICを受ける方:Vol.6〜Vol.8
  • 初心者で本番形式に慣れたい方:Vol.6〜Vol.8,または中古で入手しやすい比較的新しい巻
  • 900点以上を狙う方:最新巻を軸に,必要に応じて難しめの他社模試も追加

基本は最新巻からで構いません。

現在の実力がまだ500点前後であればやや古い巻でも十分に学べます。

逆に900点以上を狙うハイレベルな受験生であれば,最新巻だけでなく,より負荷の高い他社模試を追加して限界まで弱点を見つけ出す戦略が有効です。

 

 

TOEIC公式問題集の教材構成

TOEIC公式問題集の目次

公式問題集の構成は,巻によって細かな違いはあるものの,大きくは共通しています。

本体にはサンプル問題と模試2回分が収録されており,別冊の解答・解説編を使って復習する形です。

近年の巻では,音声ダウンロードや公式教材アプリを使った学習が中心になっています。

サンプル問題で形式を確認できる

本書の冒頭には,本番の約7分の1サイズにまとめられたサンプル問題が用意されています。

いきなり2時間の模試に入るのではなく,まずはTOEICの問題形式を一通り確認できるため,初めてTOEICを受ける方にも親切な設計です。

サンプル問題では,試験本番で流れるDirections(問題指示文)の内容も確認できます↓

TOEIC公式問題集のサンプル問題の様子

Directionsの意味を事前に理解しておけば,本番中に指示文が流れている時間を,写真や設問の先読みに使いやすくなります。

サンプル問題のパート別問題数は以下の通りです。

  • Part1:1問
  • Part2:2問
  • Part3:6問
  • Part4:3問
  • Part5:2問
  • Part6:4問
  • Part7:10問

すべての問題に全訳と解説が付いているため,本番形式をつかむためのチュートリアルとして活用しましょう。

 

模試2回分で本番の流れを体験できる

サンプル問題の後には,本番形式の模試が2回分収録されています↓

TOEIC公式問題集の模試部分

TOEICはリスニング45分,リーディング75分の合計約2時間で200問を解く試験です。

公式問題集を使うと,問題を解く順番,マークにかかる時間,リーディング後半での疲労感まで含めて練習できます。

電子書籍やアプリ教材では,紙をめくる感覚やマークシートを塗る動作までは再現しにくいです。

本番を意識するなら,少なくとも1回は紙の冊子とマークシートを使って2時間通しで解いておきましょう。

 

別冊の解答・解説編で復習できる

公式問題集で最も大切なのは,解き終わった後に使う別冊の解答・解説編です↓

TOEIC公式問題集の別冊の様子

正解の根拠だけでなく,不正解の選択肢がなぜ違うのかも確認できます。

本文の訳,語句,表現もまとまっているため,復習用の教材としてかなり濃く使えます↓

TOEIC公式問題集の解説内容

シャドーイング,ディクテーション,精読,音読まで徹底的に行えば,400問だけでも英語力そのものを底上げする巨大な学習量になります。

限られた時間でスコアを上げたい場合は,間違えた問題,勘で正解した問題,時間がかかりすぎた問題を優先して復習を回してください。

 

参考スコア範囲換算表で現在地を確認できる

模試を解いた後は,参考スコア範囲換算表を使って,自分のスコアの目安を確認できます↓

スコア範囲換算表

ただし,換算表で出るスコアは,ある程度の幅を持ったレンジで表示されます。

下限と上限だけを見ると幅が広く判断しにくいため,目安としては「レンジの中央値」を現在地として捉えるのが鉄則です。

たとえば405〜565点と表示された場合,中央値は485点です。

この場合は「現時点の実力は480点前後」と想定すると,次に選ぶべき教材や目標スコアをブレずに決定できます。

なお,TOEICは1問5点で単純計算する試験ではありません。

正答数だけで一喜一憂せず,あくまで現在地を把握するための目安として使いましょう↓

TOEICは何問ミスまでOKかを500点から900点までの目標スコア別に示したアイキャッチ画像
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TOEIC公式問題集をおすすめする理由

ここからは,数あるTOEIC模試の中で,公式問題集を優先して使いたい理由を整理します。

1.本番形式に最も近い基準教材になる

公式問題集は,TOEICのテスト開発機関であるETSが制作しています。

そのため,問題形式,リスニング音声,設問の作り方,難易度のバランスを確認するための基準になります。

まず公式問題集で本番の正確な基準を知ることで,その後に取り組む単語帳,文法書,パート別対策アプリなどで「自分に今何が足りていないのか」を見極めやすいはずです。

 

2.公式スピーカーの音声で耳を慣らせる

他社模試を使うと音声のスピードや国ごとの訛りのバランスが本番と微妙に異なるケースがありますが,公式問題集は公開テストと全く同じスピーカーの発音で耳を慣らすことができます。

アメリカ,イギリス,カナダ,オーストラリアの発音特性を事前に掴んでおくことで,本番のリスニングに余裕が生まれます。

また,Vol.5以降はリーディングセクションの一部音声(長文など)も利用できるため,音読やシャドーイングの素材としても非常に優秀です。

さんくす
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リーディングの特典音声は公式スピーカーではありませんが,英文の音読・シャドーイング素材には十分なクオリティです。

 

3.紙の冊子で時間配分まで練習できる

TOEICはタイムマネジメントがスコアに直結する試験です。

紙の公式問題集を解くことで,ページをめくる時間のロス,マークを塗りつぶす細かな動作,長文スクロールのない見開きでの目線の動かし方まで本番に近い形でシミュレーションできます。

これはデジタル教材だけではカバーできない大きな強みです。

 

4.別冊を使ってTOEIC対応力を上げられる

英語力そのものを短期間で大きく伸ばすのは困難ですが,TOEICという試験への「対応力」はテクニックと慣れで短期間でも伸ばしやすいです。

Directions(指示文)が流れている時間の使い方や,設問の根拠をパッと見つけ出す思考プロセスなど,知っているだけで点数になるスキルを別冊解説から吸収しましょう。

 

 

公式問題集を使うときの注意点

公式問題集は非常に優れた教材ですが,使い方を間違えると効果が薄くなります。

特に次の点には注意しましょう。

本番では公式問題集より難しく感じることがある

公式問題集は本番に最も近い教材ですが,実際の公開テスト会場では,自宅での練習時よりも遥かに難しく感じられる受験生が大半です。

会場独自の音響環境や緊迫感,時間に追われる感覚が影響するためです。

さんくす
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公式問題集で手応えがあったのに,本番で打ちのめされるケースは珍しくありません。ただし,TOEICは正答数をそのまま足し合わせる試験ではなく,換算スコアで表示されます。体感の難しさだけで諦めず,最後まで解ききることが大切です。

 

解いてすぐに答え合わせだけで終わらせない

2時間負荷をかけて解くだけでも意味はありますが,丸付けをして点数を確認しただけで満足しては,せっかくの高品質な400問を十分に活用できません。

「間違えた問題」「確信を持てずに勘で塗った問題」にこそ,スコアを伸ばすヒントが隠されています。

 

Vol.11以降は音声の準備を先に済ませる

Vol.11以降の巻は音声ディスクが付属しておらず,公式サイトからのダウンロードや公式教材アプリでの再生が標準となっています。

2時間通しで模試を解く当日にアプリの設定で手間取ると集中力が削がれるため,音声の再生チェックは必ず前日までに完了させておいてください。

 

公式問題集だけで弱点補強まで完結させようとしない

公式問題集は「現在地を知る」「本番の形式に慣れる」ためには最高峰の教材ですが,Part5の英文法を基礎から体系的に学ぶ,Part7の長文読解テクニックをステップアップ式に習得する,といった用途には不向きです。

効率よく最速でスコアを伸ばすなら,公式問題集で自分の弱点(文法不足,語彙不足など)をあぶり出し,その補強は特化型の専用教材や定評のあるアプリに任せるべきです。

たとえば,オンライン教材の「スタディサプリENGLISH」を併用すると,関正生先生の動画講義で,各パートの解き方や文法の考え方を短時間で確認できます↓

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公式問題集を解いてPart5の弱点を見つけたら,スタディサプリの文法講義で補強し,再び公式問題集で実践する。

このように,公式問題集を「現在地の確認」,スタディサプリなどの教材を「弱点補強」として使い分けると,学習の流れが作りやすくなります。

 

 

公式問題集の効果的な復習法

公式問題集は,解く前よりも解いた後の復習で差がつきやすいです。

効果的な進め方は以下です。

  1. 1回目は本番同様に2時間止めずに解く
  2. 採点後,参考スコア範囲換算表で現在地(中央値)を確認する
  3. 間違えた問題と,勘で正解したラッキーな問題に必ず印を付ける
  4. リスニングは聞こえなかった音をスクリプトで1語ずつ確認する
  5. リーディングは正解の根拠となった箇所を本文中から100%特定する
  6. 1週間後に同じ模試を,目標制限時間を少し短縮して解き直す
  7. 本番の試験直前に,印をつけた苦手パートだけを総復習する

復習の際,すべての問題を同じ熱量で眺める必要はありません。

優先順位は「間違えた問題」「勘で選んだ問題」「正解したけれど時間がかかりすぎた問題」の3つに絞り込みます。

リスニングは,聞き取れなかった原因が「音の連結・消失」なのか「単なる語彙不足」なのかをはっきり切り分けましょう。

リーディング,特にPart7の長文では,人に正解の根拠を論理的に説明できるレベルまで別冊解説を読み込むことが重要です。

根拠の言えない正解は本番では通用しません。

 

 

公式以外の模試を選ぶ際の注意点

公式問題集を完全にマスターし,さらに演習量を積み上げたい場合は他社模試の導入も視野に入ります。

ただし,1冊目からいきなり難解すぎる他社模試に手を出すと,本番の正しい基準がわからないまま自信を喪失するリスクがあります。

市販の模試には,現行の新形式傾向に対応しきれていない古いものや,著者の個性が強く反映されすぎた悪問・奇問が含まれているケースも否定できません。

まずは公式問題集を基準となる教材にして正しい本番の難易度を身体に染み込ませ,その上で戦略的に他社模試を選定していきましょう↓

模試を探す

 

 

まとめ

公式TOEIC Listening & Reading問題集は,あらゆる対策の土台となる教材です。

本番形式の模試をフル活用して,自分の正確な現在地を把握し,時間配分の力を磨き上げましょう。

購入した本書をただの点数測定器として終わらせず,別冊解説がボロボロになるまで使い倒すことで,英語力は確実に対応力へと昇華します↓

模試の演習で自分の弱点が見つかったら,スタディサプリなどの特化ツールで補強を行うことで,効率的に目標スコアを突破していきましょう。

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スタディサプリENGLISH

私自身が独学の限界に直面した際,900点の壁を越える大きな支えになったアプリです。単語帳,実戦問題集,パート別攻略法までそろっており,TOEIC対策を1つのアプリで進められます。1人で続けるのが不安な方は,生成AIをコーチ役にする運用法もあわせて試してみてください。

Asteria for Business

S&Wの対策ができる教材は少ないですが,ビジネス英語を学ぶことで間接的にスコアアップが狙えます。Z会のAsteriaは十八番の添削課題に加え,オンライン英会話も利用できます。一方,L&R対策用にAdaptieが用意され,AI演習で弱点をピンポイントで潰していけます。質問サポートも利用可能です。

  • この記事を書いた人
東大院修了(農学修士)・指導歴20年の教育メディア運営者 さんくす

さんくす

東大院修了(農学修士)・指導歴20年の教育メディア運営者 さんくす。英語に苦手意識があったところから,TOEIC L&R 425点を経て915点,S&W 340点に到達し,IIBC AWARD OF EXCELLENCE 2022を受賞しました。20年以上の英語学習経験と,100以上の教材を実際に検証してきた一次情報をもとに,TOEIC対策を発信しています。

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