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日本人のTOEIC平均スコアと目標点のまとめ

TOEIC L&Rテスト(長いので,以降は「TOEIC」とだけ書きます)ですが,形式が新しく変わるたびに決まって難しくなります。

運営曰く,「小手先の対策で対応できないようにする」ことを目的としているので,これは当然のことなのですが,現行版(2016年5月29日の第210回公開テスト以降のもの)は,以前のものとは比べ物にならないほどの難しさです。

もっとも,新形式になってから7年が経ち,多くの参考書や公式問題集が発売されるにつれ使えるテクニックや教材が充実してきた昨今ですから,受験者の平均スコアも当初に比べるとだいぶ高くなってきました。

そこで今回は,最近の日本国内における「大学生や社会人のTOEIC平均スコア」についてみていきたいと思います。

その他,その点数を世界の国々と比べた場合の日本人の英語力の立ち位置であったり,目標となるスコアをどのくらいに設定すべきかだったりについても考えてみることにしましょう!

日本人の平均TOEICスコア

優・良・並の評価チェックボックス

TOEICの公式サイトで2023年6月~2024年5月(第326回~第353回)における,日本人のTOEICスコアの平均点を調べてみましたが,

  • Listning=324.2点(第327回)~341.3点(第328回)
  • Reading=270.5点(第327回)~288.8点(第346回)
  • 総合スコア=594.7点(第327回)~627.7点(第346回)

の中にすべてが収まっていました↓

なお,上とは別に,毎年度の受験者数や平均スコアをまとめた「TOEIC Program DATA&ANALYSIS」というものも毎年公表されますが,ここ数年間の詳しい平均点の推移は以下の通りです(L=リスニング,R=リーディングを表します)↓

  • 2019年度588点(L323 R265)
  • 2020年度620点(L337 R282)
  • 2021年度611点(L331 R279)
  • 2022年度608点(L331 R277)
  • 2023年度612点(L335 R278)

コロナ禍の影響もあってか,2019年から2020年にかけて30点以上平均点が上がったところは興味深いです。

なお,以上の結果は一般向けの公開テストにおけるデータであり,企業や団体が実施するIPテストの平均点は2023年度の結果は492点(L275 R217)と100点以上低くなっています。

以上から,強い目的意識をもって受ける人が多く集まるのが公開テストと言え,日本人の実力的にはIPテストの方が真実に近いでしょう。

とはいえ,一般的に「平均点」と言えば,公式認定証が発行される公開テストの結果になるのが実状です。

さて,TOEICは990点満点のテストですが,最新の「612点」というスコアが高いか低いかの判断については別の指標が必要になります。

日本においてよく用いられている英語力の判断基準としては古くは「実用英語技能検定(英検)」が有名で「英検2級」が高校卒業レベル(厳密には高2レベル)とされ,これはTOEICスコアに換算すると「550点~780点」です(参考)。

ということで,先ほど述べた日本人のTOEIC平均スコアはこれよりも上になっていることがわかります。

一方でIPテストの結果はそれ以下のスコアになってしまっていますが,当サイトとしては,日本における英語教育が一定の成果を上げていると結論付けることにしました。

というのも,最近はスマホアプリを中心とした優れた教材が多く出回っていて,社会全体における英語機運の高まりを感じることが多くなったからです。

教育改革の影響も大きく,私は普段塾で指導することもあるのですが,高校3年生がギリギリまで受験勉強を頑張って一気に成績を伸ばしているのを目にすると,そう感じずにはいられません。

ここでTOEICをまだ受けたことがないという方は,ご自身の英語力を予測するため,簡単なテストをしてみましょう!

以下の単語のうち,意味がわかるものがどのくらいあるのか数えてみてください↓

上記ページに載っている200語のうち,意味が分かるものが半数以上あれば,TOEIC500点のレベルであると見なすことができます。

みなさんの結果はいかがだったでしょうか。

ここで話を元に戻しますが,日本人のTOEIC平均スコアが約610点という数字は一方で,大学生活などを通して英語力が伸びていない学生が多いことをも示しています。

というのも,TOEIC受験者の約8割が21歳以上であり,その多くは大学を卒業している人に当たるからです。

実際,公開テストで社会人と学生とで平均スコアを比べたものがあり,確かに平均点が50点ほど異なっていました↓

学生と社会人の平均スコア

  • 学生は589点
  • 社会人は639点

ところで,高校生から社会人になるまでにさらなる教育機関を利用する場合はさらなる実力アップが期待でき,中学から高校で培った「英語で読み書きができる能力」に磨きをかけると同時に,「英語を聴いて話す能力」をも高めていくことが期待されていることも確かです。

英語を使うプロでない限り,英検1級(大学上級程度でTOEIC945点以上)を目標にすべきとは言いませんが,「英検準1級(大学中級程度はTOEIC785点以上)に匹敵する英語力は目指して欲しい」というのが日本政府の本音でしょう。

もちろん,目標ですので,到達できなくても問題はありません。

とはいえ,目標を高く持つことでより自分を厳しく客観視でき,事実,次章で紹介しているように,企業の人事が評価するスコアは600点以上であるので,もし仮に700点を達成できればより自信をもって履歴書に書くことができるでしょう。

実際,社会人の平均スコアは639点なわけですから,面接官よりも点数が高ければ「何を偉そうに言っているんだ」とはならないはずです。

加えて英語4技能に注目が集まっている昨今なだけに,今後はTOEICのS&Wにも注目すべきだと思われます↓

世の中にはTOEICが不要などと結論付ける心の無いコメントもあり,「TOEICのスコアは高いのにまったくしゃべれない(使えない)」という論調のものも散見されますが,S&Wで結果を残すことができれば一安心です。

補足
補足
ちなみに,TOEICのL&RとS&Wのスコアは相関関係があるため,L&Rのスコアを伸ばせればS&Wにおいても結構なスコアが取れることになるのでそこまで恐れるテストではありません。すべてのスコアは並行して上がっていくのが正常な状態です。

いずれにせよ,高校3年生が自身の英語力のピークとならぬよう,その後も,折角学んだ受験英語を実用的な英語力に変えるべく学習を継続していくことをおすすめします。

 

 

目標にしたいTOEICスコア

Report on Test Takers Worldwideの表紙

ところで,Educational Testing Service(TOEICの開発元)は,頻繁に世界のTOEIC受験者の調査結果を公表していますが,2022 Report on Test Takers Worldwide(2024年6月30日取得)によれば,多くの方の受験目的は,

  • 就職やキャリアチェンジなどに直接繋がるから
  • 英語学習のモチベーション向上目的
  • 現状の客観的な英語力の把握のため

である場合がほとんどでした。

これら3つの目的ですが,最後の「英語力の把握」は上2つのどちらが目的であっても必要なことであるため無視して考えると,「語学目的」・「仕事目的」の2つの観点から論じていくのが良さそうです。

TOEICで高スコアを取得した先にどのようなメリットがあるのかについても,以下で別々にみていくことにしましょう!

英語学習が目的の場合

英語学習とTOEICスコアの関係ですが,TOEICは合格か不合格かを決めるテストではなく,客観的に自分の英語力を測るための指標として使えるテストです(最近は英検であっても,合否とは別に「CSEスコア」が表示されるようになりました)。

そのため,普段英語を学習している方は定期的に健康診断を受けるような感じでTOEICを活用することができます。

純粋に自分の英語力が上がれば嬉しいものですし,上がった分だけ,英語を使ってできることの選択肢が広がったともみなせるわけです。

ところで,以下はTOEIC受験者にとってはおなじみの表で,コミュニケーション能力とTOEICスコアを比較したものですが,日本人の平均スコアはこの比較表によればCレベルで,

通常会話はOKでも,話が複雑になると意思疎通が困難なレベル

とされます↓

TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表

それに対して,1つ上のレベルBではどのようなことが書かれているのでしょうか。

業務上は大きな支障がなく,意思疎通を妨げることもない

などと,だいぶ良い評価がなされているように感じます。

海外ドラマのセリフが少し聴き取れるようになったり,海外旅行の際の異文化コミュニケーションをより楽しめるようになるのもBレベルからです。

といったわけで,英語を勉強しようと思ったら,まずは日本人の平均点(約600点)を目指し,その次に730点を目標に設定したいものです。

とはいえ,英語学習目的でTOEICを受ける人というのは,誰からも頼まれていないのに過酷なテストを自ら進んで受けに行っているわけで,普段から努力していて学習意欲に満ちている人がほとんどでしょう。

なので,860点のレベルA,さらには900点(セミプロレベル)を超えて950点(プロレベル),そして990点満点ホルダー(本が書けるレベル)と,行き着く先まで挑み続けることになることは容易に想像できます。

上のいずれのスコアであっても,最終目標としてふさわしいものではありますが,面白い基準として,TOEICには「IIBC AWARD OF EXCELLENCE」という表彰制度が存在し,該当者になると記念品がもらえます↓

IIBC AWARD OF EXCELLENCEの記念品

なお,表彰されるための基準としては,同年度にL&Rで800点(L375 R425)以上を取ることに加え,S&Wで330点(S160 W170)を取得することが必要です。

L&Rに限って言うと,「リーディングで425点」というのが大きな壁となっており,そのくらい取れる人というのはリスニングパートで満点に近いスコアとなるはずで,実際にはトータル900点くらい取らなければ実現できないのですが,詳しくは以下の記事を参考にしてください↓

ところで,学生の場合は実感が持てないかもしれませんが,社会に出ると,テストで本気を出す機会というのがめっきり少なくなります。

学生時代,定期テストや模試は忌み嫌う存在だったように思いますが,なくなってみると自ずと欲するようになるわけですから,人間とは不思議な生き物です。

 

仕事でスコアが必要な場合

上では,やる気に満ちた方の場合についてみてきましたが,大半の受験者は基本的にはそうではありません

実際,先の調査においても,受験者の半数以上が「そうでない人」,つまり「就職や単位取得または昇進のために仕方なくTOEICを受験しなくてはいけない人」であることがわかっています。

例えば大学生がTOEICで良い点を取ると,単位や卒業要件として認定してもらえるわけで,福岡大学の例(2024年6月30日取得)ですと「550点~599点で1単位,600点~729点で2単位,730点~859点で3単位,860点以上で4単位」が取得可能でした。

また,早稲田大学ともなるともう少し条件は厳しくなり,2020年の例ですと「卒業要件に690点または880点以上が必要」でした↓

早稲田大学の卒業要件とTOEICスコアなど

ただし,早稲田大学の英語の入試問題を解ける受験生であれば,高3の時点でTOEIC690点くらい取れる実力には十分達していたはずです(早稲田大学の偏差値は最低でも62.5ですから,これは全受験生の上位10%くらいにあたります)。

つまり,上に示した卒業要件は「大学に入ってからサボって学力を落とすな」という大学側からのメッセージとも捉えられるでしょう。

平均点に注目することで「偏差値50=TOEIC600点」とざっくり見なすことができますが,偏差値62.5の大学出身である事実を社会に認められるためには,TOEIC690点が必要だということです。

もちろん,就活(さらにはその後の社会人生活)においても,TOEICスコアが高ければ高い方が得をするという事実を忘れてはなりません。

今やグローバルな時代ですから,就活時に「英語が得意です」とアピールするのは当然です。

自分が大学院時代に所属していた研究室にも一流企業からの誘いが来ましたが,「この研究室の新卒希望の方で,かつ英語力のある人を」というのが相手方の決まり文句でした。

ここで具体的な数値を挙げますと,英語活用実態調査2019年における新入社員に期待する平均スコアは535点でした↓

社員・職員に期待するTOEIC平均スコア

とはいえ,これは部署や企業によってさまざまで,2022年度の採用において資生堂のグローバル業務の管理職では730点以上,楽天グループでは800点以上が基準となっていたことを考えると,英語を武器に就職活動する方であれば690点では足りないと思っておくのが良さそうです。

「英語が苦手で,TOEIC500点すらとんでもない!」という方も多いでしょう。

特に普段英語をまったく使わないような職場で,春から突然英語を頑張るように上司に言われ,無理やり受けさせられたTOEICで300点台だったという話もよく聞きます。

ですが,昇進・昇格の際にTOEICスコアを参考にしている企業の数は年々増加傾向にあり,入社してからも英語学習からは逃れられないのが現実です↓

  • 係長や主任=515点(400点~700点)
  • 課長=530点(400点~700点)
  • 部長=565点(400点~800点)
  • 役員=600点(470点~860点)

カッコに示したのはバラつきとなりますが,TOEICスコアが高いに越したことはないでしょう。

もちろん,業務がこなせることが第一で,そこに+αの英語力ということに疑いはありませんが,海外出張の基準に使われるスコアが平均で620点である他,駐在員レベルともなれば10年前には650点だったものが,今では730点程度に上がっているとも聞きます。

この他,2022年の10月に行われたTOEIC Testsキャリア調査においては45%の企業がL&RとS&Wの両方で6~7割のスコアを求めており,これは点数にすれば600点~700点と240点~280点です↓

「新卒採用・転職採用・昇進・昇格・異動・海外異動(海外赴任)」のいずれかにおいて人事担当者が最も評価したいと思うもの

単独ですと,L&RもS&Wも8割の取得が評価されていることもわかりますが,この結果も,これまでの話と相違ありません。

この他,英語を使っていない期間が増えるほどにTOEICのスコアは落ちることにも注意してください。

補足
補足
本章の冒頭で紹介した世界規模の調査によると,26~30歳の平均スコアは664点であるのに対して,41~45歳の平均は607点です。

 

 

まとめ

以上,日本人の平均TOEICスコアを色々なものと比較して,目標となる点数を,語学と仕事の2つの目的別にいくつか提示してきました。

今回の記事のポイントを整理すると,

  • 2023年度のTOEIC平均スコアは612点
  • 語学目的なら730点,860点,900点,950点,990点を目指す
  • 仕事目的であればまずは600点~650点を目指す
  • 人事に英語力をアピールするには730点~800点くらい欲しい
  • これからの時代はTOEIC S&Wも重要

となります。

TOEICスコアは,英語勉強から遠ざかると一気に落ちてしまうので,少しずつでも長く続けていくことが大切かつ効率的です。

忙しい毎日であっても,通勤通学のすき間時間に数分でも学習を積み重ねていれば,TOEICスコアは徐々に上がっていき,長い将来にわたって自分の評価は高まり,最終的には生涯年収まで左右するといっても過言ではありません。

先ほど紹介した調査によれば,TOEICを受験するだけでもポジティブな印象を持たれることがあったり,報奨金として900点取ると20万円,990点取った暁には100万円がもらえる会社だったり,資格手当が出るような会社があったりもしました。

TOEICの勉強を通して自身の成長を楽しめるようになれば理想的ですが,それが無理でも,TOEICの勉強は業務の1つであると自分に言い聞かせて,なんとか乗り切るようにしましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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