日本人の平均TOEICスコアと目標点の比較

TOEIC®L&Rテストですが,『新形式』と呼ばれる問題形式が導入されてから,昔よりずっと難しくなりました。

そして,新形式が導入された2016年の5月29日(第210回公開テスト)から3年以上が経ち,データもかなり出そろっています。

今回は,国内の過去1年間に実施されたTOEICにおいて,大学生や社会人の平均スコアをみていきますが,その点数を元に,多くの日本人の英語力がどの程度にまで達していて,目標スコアをどのくらいに設定すべきなのかについて考えてみることにします。

日本人の平均TOEICスコアは何点?

Meditations / Pixabay

2018年5月~2019年4月のTOEIC®L&Rのスコア平均点を調べてみると,

  • リスニングのスコア:310点~330点
  • リーディングの点数:250点~270点

の幅で大体落ち着いており,Totalスコアとしては570点~590点程度になります。

ちなみに,更新時における受験者の平均点は

582.9点

です。

スコアだけ聞いても高いのか低いのか判断がつかない方が多いかと思いますが,日本の高校教育における英語力の到達目安としては,やはり実用英語検定(英検)の方が引き合いに出されることが多く,

『英検2級=高校卒業程度』

とされています。

これはTOEICスコアで言うと何点に換算されるのでしょう?

そのためには以下の表が役立ちます↓↓


※英語4技能試験情報サイトより引用

これは各種英語試験の結果スコアを比較するためのものですが,左から3列目にある「英検」と一番右の列にある「TOEIC L&R」のところを比べてみましょう。

すると英検2級は,TOEICスコアでいうと550点に匹敵することとなり,先ほど述べた日本人のTOEICスコア平均である582.9点という数値は,これよりも上になっていることがわかります。

意外かもしれませんが,我が国における英語教育は,政府の目論見通り,実は一定の成果を上げています。

これには2020年に向けての英語機運の高まりもありますが,やはり受験勉強が大きな役割を果たしていることに間違いはないでしょう。

私は塾で教鞭を取ることもあるのですが,高校生がギリギリまで受験勉強を頑張って,一気に成績を伸ばしているのを見ているので,特にそう感じます(教育改革の影響でセンター試験も廃止されますが,詰込み型教育の功績も忘れてはいけないと思う今日この頃です)。

ちなみに,TOEIC500点がどのような難易度かわからないという方は,簡単にチェックできます。

このページに載っている単語のうち,意味がわかるものが,

  • 半数以上あれば→合格
  • 半数に満たない→怪しい

といった具合に判断してください。

 

やや話がそれたので戻しますが,日本人のTOEICスコアが580点という数字は一方で,大学生活を通して英語力が伸びていない大学生が多いことをも示しています。

というのも,TOEICの受験者の8割が21歳以上であり,その多くは大学を卒業している人に当たるからです。

そのため,TOEICスコアの目標点としては英検一級(大学上級程度でTOEIC945点相当)とは言わないまでも,

「英検準一級(大学中級程度でTOEICスコア785点)に匹敵する英語力は身に付けてほしい!」

というのが,大学の英語教育における1つの目安といえるでしょう。

 

そのためには,中学高校で培った『英語を読み書きできる力』に磨きをかけると同時に,大学or社会人時代に「聴く」・「話す」の英語能力を高めていくことが重要です。

高校3年生が英語力のピークにならないよう,折角学んだ受験英語を実用英語に変えていきましょう!

 

 

高スコアを目指す理由=自己満・就職・昇進

Education Testing Service(TOEICの運営元)は,2016年に世界のTOEIC受験者について調査を行いましたが,それによると,多くの受験者の目的は,

  • 英語学習のため
  • 就職活動のため

にTOEICを利用していることがわかったそうです。

よって,TOEICのスコアで高得点を取る目的は,上で挙げたの2つの観点から論じるのが良さそうですが,TOEICでよい点を取ると具体的にはどのようなことが可能になるのでしょうか。

 

まずは一つ目の『英語学習とTOEICの関係』についてみていきましょう。

TOEICは,合格か不合格かを決めるテストではなく,客観的に自分の英語力を測るための指標に使えるテストなので,定期的に健康診断を受けるような感じで用いることができます。

純粋に自分の英語力が高まれば嬉しいですし,上がれば上がっただけ,英語を使ってやれることも増えてきます。

例えば以下はTOEIC受験者にとってはおなじみの表で,コミュニケーション能力とTOEICスコアを比較してみたものですが,

日本人の平均スコア580点というのはこの比較表によればCレベルで,ちょっと話が複雑になると途端に付いていけません。

それに比べてレベルBはどうでしょうか?しっかりコミュニケーションが取れそうですよね!

 

とはいえTOEICを自分から進んで受けに行く人というのは,普段から英語力を上げる努力をしている学習意欲に燃える人がほとんど

基本的にはそうでない人の方が多いわけで,とりわけ就職や単位取得,または昇進のために仕方なくTOEICを受験しなくてはいけない人ですよね。

もし,自分がTOEICをそういったやらざるを得ない理由で頑張らなければならないとすると,それはもう妄想とご褒美,つまりは『欲望の原則』に従って動くしかありません。

例えば,今見た上の表であれば,TOEICが750点も取れれば,通常会話は理解でき返答もできるようになるわけですから,海外旅行に出かけた際にも格好がつきますし,大学生であれば単位に認定してもらえることが褒美にあたります↓↓

加えて今やグローバルな時代。

就活時に「英語が得意です」とアピールできると,有利になるのは明らかです。

 

自分が大学生時代に所属していた研究室にも一流企業からお誘いが来ましたが,

「この研究室の新卒希望の方で,かつ英語力のある人を

というのが相手方の言葉でした。

学生だと比較的安くTOEICテストを受けることができるので,受けるべきタイミングを逃さないように準備しておきましょう。

 

それでは2つ目の就活とTOEICの関係についてみていきますが,以下の,新入社員と一般社員の業種別のTOEICスコアの平均を比較した表をみれば,TOEIC580点を保有していれば,ほとんどの業種で新入社員の平均スコアはクリアできていることがわかります↓↓

また,やや古いデータになりますが,2013年に実施された調査によると,グローバル化に対応するために全社員に求められるスコアは平均で600点となっており,調査対象となった304社のうちの実に7割もの企業が,

「採用時にTOEICスコアを参考にする」

と回答したそうです↓↓

『大学中級レベル』とされるTOEICスコアが750点ですので,それだけの点数を取れれば,どこの職業であっても全社員の平均スコアは超えられます(楽天やコナミのようにTOEIC800点以上を求める企業もありますし,外資系に至っては900点以上を求めるところもありますが)。

就活でアピールするなら600点を,できれば750点を!

というのを合言葉に頑張っていただきたいと思います(当然ながら,就職先は生涯年収に大きく影響します)。

 

「英語が苦手で,TOEIC750点なんてとんでもない!」という方も多いでしょう。

ですが,入社してからも異動・昇進・昇格と言った際に,TOEICスコアを参考にしている企業も半数以上ありますし,英語学習からは逃れられないのが現状のようです↓↓

もちろん,業務がこなせることが第一で,それに+αでの英語力ということでありますが,日本人のTOEICの平均スコアが580点ちょっとである以上,役職に就くのにそこまで高いTOEICスコアが求められているわけでもありません。

会社もそのくらいのことはわかっています。

ですから,苦手な方は苦手なりに,社会人になっても高校卒業時の英語力は維持しておくのがビジネスエリートの務めだと思って,再度頑張ってみてはいかがでしょうか。

 

 

日本人のTOEIC平均点まとめ

以上,日本人の平均TOEICスコアを色々な点数と比較してきました。

今回学んだことをまとめると,

TOEICの平均スコアは約580点=英検2級程度の学力

大学中にはTOEIC600点~750点を目指して頑張ると,就職時に選択の幅が増える

社会人になってからも英語から逃げることはできない

となります。

 

英語はやらないと一気にTOEICスコアは落ちてしまうのは,多くの人が経験済みのことでしょう。

少しずつでも長く続けることが大切で,何より効率的なんですよね。

忙しい毎日であっても,通勤通学のすき間時間に数分でも学習を積み重ねていれば,TOEICスコアは徐々に上がっていき,長い将来にわたって自分の評価は高まり,最終的には生涯年収まで左右しかねないというのは,そこまで大げさな話でもないのです。

TOEICの勉強はもはや『仕事の一つ』とみなしてしまってもいいのかもしれません。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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