日本人の平均TOEICスコアと目標点のまとめ

TOEIC L&Rテスト(以下TOEIC)ですが,「新形式」と呼ばれる問題形式に変わってから,だいぶ難しくなりました

新形式が導入されたのは2016年の5月29日(第210回公開テスト)からですが,それ以前のものとは比べ物になりません。

しかしそれから4年以上が経ち,多くの攻略法や公式問題集が発売されるにつれ,受験者のデータもだいぶ落ち着いてきました。

今回は,過去1年間に実施されたTOEICにおける「大学生や社会人の平均スコア」についてみていきたいと思います。

そしてその点数を元に,世界の国々と比べた場合の日本人の英語力の立ち位置であったり,目標となるスコアをどのくらいに設定すべきなのかについて考えてみることにしましょう。

これからTOEIC受験を考えている方は,是非参考にしてください!

日本人の平均TOEICスコア

優,良,平均の評価チェックボックス

2019年3月~2020年1月における,日本人のTOEICスコアの平均点を調べてみると,

  • リスニング:315点~330点
  • リーディング:255点~275点

の中にすべてが収まっており,総合スコアとしては575点~600点となります。

ちなみに,上記期間における受験者の平均点は「588.1点」です。

世界に向けて公表されたデータには523点が平均点だと書かれていましたが,当サイトでは日本での調査結果の方が信ぴょう性が高いと判断しました。

なお,上のスコアだけ聞いても,その数字が高いのか低いのか判断がつかない方が多いかと思われますが,高等学校で到達したい英語力の目安として「実用英語検定(英検)」が引き合いに出されることが多く,「英検2級」が高校卒業レベルとされています。

これはTOEICスコアで言うと何点に換算されるのでしょうか?

それを知るには以下の表が役立ちます↓↓

英語資格・検定試験の点数換算表

これは英語資格・検定試験の結果を比較するための表ですが,左から3列目にある「英検」と一番右の列にある「TOEIC L&R」を比べてみましょう。

すると英検2級は,TOEIC550点以上に匹敵する結果となり,先ほど述べた日本人のTOEICスコア平均点はこれよりも上になっていることがわかりますね。

意外かもしれませんが,我が国における英語教育は政府の目論見通り,実は一定の成果を上げていたわけです。

これには近年みられる英語機運の高まりもありますが,やはり受験勉強が大きな役割を果たしているように思われます。

私は塾で指導することもあるのですが,高3生がギリギリまで受験勉強を頑張って一気に成績を伸ばすのをみていると特にそう感じずにはいられません(教育改革の影響でアウトプット型の教育に注目が集まっていますが,詰め込み型教育の功績も忘れてはいけないと思う今日この頃です)。

それではここで,自身の英語力を予測するため,簡単なテストをしてみましょう。

以下の単語のうち,どのくらいの数の意味がわかるかチェックしてみてください↓↓

このページに載っている200語のうち,意味が分かるものが半数以上あればTOEIC500点のレベルがあるとされます。

みなさまの結果はいかがだったでしょうか。

話を戻しますが,日本人のTOEICスコアが約590点という数字は一方で,大学生活などを通して英語力が伸びていない学生が多いことを示しています。

というのも,TOEICの受験者の約8割が21歳以上であり,その多くは大学を卒業している人に当たるからです。

さすがに英検1級(大学上級程度でTOEIC945点相当)を目標にしろとは言わないまでも,「英検準1級(大学中級程度はTOEICスコア785点)に匹敵する英語力は目指して欲しい」というのが大学側の本音でしょう。

これからの英語教育は4技能をより重視するため,中学から高校で培った「英語を読み書きできる力」に磨きをかけると同時に,大学生や社会人時代において「聴く・話すの英語能力」までをも高めていくことが期待されています。

高校3年生が英語力のピークにならないよう,折角学んだ受験英語を実用的な英語力へと変えていきましょう!

 

目標にしたいTOEICスコア

世界のTOEIC受験者についての報告書表紙(2019年版)

Educational Testing Service(TOEICの開発元)は,2019年における世界のTOEIC受験者の調査結果を公表していますが,それによると,多くの方の受験目的は,

  • 英語学習のため
  • 就職活動のため
  • 卒業に必要なため

のいずれかであることがわかっています。

余談ですが,世界でみたTOEIC平均スコアの1位はカナダの877点で,比較されやすい韓国は678点となります。日本の点数は順位としてみると49ヶ国中43位ですが,英語が得意な人もそうでない人もTOEICを受験する日本の事情を考慮すると,他国のスコアは気にしないのが無難でしょう。

さて,上に挙げた3つの目的ですが,卒業しなければ就職もできませんので最後の2つはまとめて考えると,「勉強目的か就活目的か」の観点から今後論じていくのが良さそうです。

それでは,こうした目的で学習している人が高スコアを取ると,その先にいったいどのような良い結末が待ち受けているのかについて,これから1つ1つみていきましょう。

英語学習として考えた場合

まずは1つ目の「英語学習とTOEICスコア」の関係ですが,TOEICは合格か不合格かを決めるテストではなく,客観的に自分の英語力を測るための指標として使えるテストです(もっとも最近は英検も合否とは別に「スコア」も表示されるようになりました)。

そのため,普段英語を学習している方が定期的に健康診断を受けるような感じで用いることができます。

純粋に自分の英語力が上がれば嬉しいですし,上がった分だけ,英語を使ってやれる選択肢も増えてくるわけです。

例えば以下はTOEIC受験者にとってはおなじみの表で,コミュニケーション能力とTOEICスコアを比較したものですが,日本人の平均スコア590点というのはこの比較表によればCレベルで,通常会話はOKでも,話が複雑になると意思疎通が困難になるとされます↓↓

TOEICスコアとコミュニケーション能力レベルとの相関表

それに対してレベルBではどのように書いてあるでしょうか?

「業務上も大きな支障はない・意思疎通を妨げるほどではない」と,途端に良い評価へと変わります。

ちょっと海外ドラマのセリフが聴き取れるようになったり,海外旅行のときには異文化コミュニケーションをより楽しめるようになるでしょう。

といったわけで,まずは日本人の平均点を達成し,そしてその次は730点を是非とも目指したいものです。

とはいえ,英語学習目的でTOEICを受ける人というのは,誰からも頼まれていないのに過酷なテストを自ら進んで受けに行くわけで,普段から努力していて学習意欲に燃えている方がほとんどでしょう

なので,860点のレベルA,続けて900点超え,さらには990点満点ホルダーと,先の先まで挑み続けていくことになるのは想像するに容易です(もちろんこのいずれであっても,十分に最終目標に足るものです)。

面白いところとして,TOEICには「IIBC AWARD OF EXCELLENCE」という表彰制度が存在し,2019年度はこのような立派なセットが届きました↓↓

IIBC AWARD OF EXCELLENCE 2019

この表彰状をもらうためには,L&Rで800点(L375点・R425点)以外にS&Wで330点(S160点・W170点)が必要になってきますが,一つ狙ってみたいですね。

L&Rに限ってみてみると,「R425点」というのが大きな壁となっており,実際は900点近く取らないとなりません。

まだ自分が学生の場合は実感がないかもしれませんが,大人になると,テストで本気を出す機会がめっきり少なくなります。

学生の時,定期試験や模試といえば忌み嫌うものだったと思いますが,なくなってみると自ずと欲するようになってくるわけですから,人間とは不思議なものです。

就職活動として考えた場合

これまではやる気に満ちた方の学習目的についてみてきましたが,大半の受験者は基本的にはそうではありません

実際,先の調査によると受験者の7割は「そうでない人」,つまり「就職や単位取得または昇進のために仕方なくTOEICを受験しなくてはいけない人」であると見積もられています。

例えば大学生がTOEICで良い点を取れば単位や卒業要件として認定してもらえるわけで,2018年の成蹊大学の例ですと「590点で2単位,730点で4単位,860点で6単位」が取得できました。

単位認定の最低点数がちょうど日本人の平均点になっているあたり,絶妙なラインを突いていますよね。

また,早稲田大学ともなるともう少し条件は厳しくなり,2020年の例ですと「卒業要件に690点または880点以上が必要」でした↓↓

早稲田大学の卒業要件とTOEIC

ただし早稲田大学の英語の入試問題を解ける受験生であれば,高3の時点でTOEIC690点くらい取れる実力には簡単に達します(早稲田大学の偏差値は最低でも62.5ですから,これは全受験生の上位10%くらいにあたります)。

つまり上の卒業要件は「大学に入ってからサボって学力を落とすな」という大学側からのメッセージとも言えるでしょう。

「偏差値50=590点レベル」と見なすには無理があるのを承知で言いますが,「偏差値62.5の大学出身だ」と自慢するのであれば,卒業要件になっていなくてもTOEIC690点を取るくらいの意地くらいみせてほしいものです。

加えて,就活(さらにはその後の社会人生活)においても,TOEICスコアが高ければ高い方が得をするという事実を忘れてはなりません。

今やグローバルな時代。

就活時に「英語が得意です」とアピールできると有利になるのは明らかです。

自分が大学院時代に所属していた研究室にも一流企業からのお誘いが来ましたが,「この研究室の新卒希望の方で,かつ英語力のある人を」というのが相手方のお決まりの言葉でした。

具体的に数値を挙げますと,2016年~2018年度の新入社員の平均スコアは490点で,在学中に内定を出した学生のスコアは540点となっており,社員ごとの業種別スコアは以下の通りです↓↓

昇進・昇格要件スコアのTOEIC平均スコアについて

つまり,これから就職活動する方であれば,最低でも600点を目安に頑張っていただきたいところです。

やや古いデータにはなってしまいますが,2013年の調査においても,グローバル化に対応するために全社員に求められるスコアは確かに600点となっていて,調査対象となった304社のうちの実に7割もの企業が「採用時にTOEICスコアを参考にする」と回答しました↓↓

グローバル化に伴う業務遂行に必要なTOEICスコア

国際部門であれば785点は欲しいところです(楽天やコナミのようにTOEIC800点以上を求める企業もありますし,外資系に至っては900点以上を求めるところもありました)。

実際,「英語が苦手で,TOEIC600点ですらとんでもない!」という方も多いでしょうが,異動や昇進・昇格の際にTOEICスコアを参考にしている企業が実に半数以上あり,入社してからも英語学習からは逃れられないのが現実なのです↓↓

TOEICスコアを異動,昇進・昇格の要件にする企業の割合

もちろん業務がこなせることが第一で,そこに+αでの英語力ということに疑いはありませんが,日本人の平均スコアが約590点である以上,上の役職に就くのにそこまで高いTOEICスコアが求められているわけでもありません。

会社側もそのくらいのことはわかっています。

ですから,苦手な方は苦手なりに,社会人になっても高校卒業時くらいの英語力は維持しておくのが,ビジネスエリートとしての務めだと思って頑張ってみるのはいかがでしょう。

 

まとめ

TOEICスコアごとのTo doリストや企業が期待するTOEICスコアのまとめ表

以上,日本人の平均TOEICスコアを色々な点数と比較して,目標となる点数を目的別にいくつか提示してきました。

今回の記事のポイントをまとめると,

  • 日本人のTOEIC平均スコアは約590点
  • 英語学習目的なら590・730・860・900・990点が区切り
  • 偏差値50はTOEIC590点。偏差値62.5は690点に相当
  • 就職時には最低600点。できれば785点以上を目指したい
  • 苦手な方も590点を目指して頑張る

となります。

英語はやらないと一気にTOEICスコアは落ちてしまうのは,多くの人がすでに経験していることでしょう。

少しずつでも長く続けていくことが大切で,何より効率的です。

忙しい毎日であっても,通勤通学のすき間時間に数分でも学習を積み重ねていれば,TOEICスコアは徐々に上がっていき,長い将来にわたって自分の評価は高まり,最終的には生涯年収まで左右しかねないというのは,そこまで大げさな話ではありません。

自身の成長を楽しむか,そうでないならTOEICの勉強はもはや「仕事の一つ」と割り切って考えましょう!

最後までお読みいただきありがとうございました。

当サイトで紹介しているおすすめTOEIC教材も参考に,是非頑張ってみてください!

-TOEIC基礎知識

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