TOEIC S&W(Speaking & Writing)テストは,受験直後の手応えと実際のスコアが一致しにくいテストとして知られています。
全ての問題に答えられたつもりでも思ったほど点が伸びなかったり,逆に失敗したと思った問題があっても大きく崩れていなかったりすることも珍しくありません。
私自身,L&R 915点に加えてS&Wで340点を取得(IIBC AWARD OF EXCELLENCEを受賞)しましたが,やはり結果が出るまでは自分の現在地が分からずソワソワしたものです。
しかし実は,これまでにL&Rテストを受けたことがある場合,そのスコアを利用してS&Wの目安となるスコアを簡単に予測することが可能です。
実際の結果がその予測スコアと同じくらいであれば,「英語4技能が比較的バランス良く身に付いている」と判断する目安になります。
予測より低かったのであれば,「アウトプット技能に注力して対策する必要がある」と考えられます。
今回の記事では,S&Wのスコア結果を確認し,平均点やL&Rスコアと比較・分析するための具体的な手順と見方について解説していきます。
なお,TOEIC L&Rテストの結果確認とアビメ(項目別正答率)の分析方法は,以下の記事で詳しくまとめています↓
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TOEIC S&Wの結果を確認する方法とスケジュール
TOEIC S&Wのスコアは,インターネット上のスコア表示,デジタル公式認定証,紙の公式認定証で確認できます。

S&W結果発表のスケジュール
- 試験日から17日後: インターネットでスコア表示
- 試験日から18日後: デジタル公式認定証が発行
- 試験日から30日以内: 紙の公式認定証が発送
インターネット上のスコア表示は紙の公式認定証よりも早く,翌日にはデジタル公式認定証も発行されるため,紙の到着を待たずに結果を確認できます。
ここからは,いち早くインターネットで結果を確認する方法から順にみていきます。
申込サイトで速報とデジタル公式認定証を確認する

まずはTOEIC公式サイトから,TOEIC申込サイトにログインしましょう。
試験日から17日が経過していれば,ログイン直後にすぐテスト結果が表示されるため,心の準備を済ませてからアクセスすることが重要です↓

なお,最新のデータが反映されたタイミングで,以下のようなお知らせメールが届きます。
そのメールの到着を確認してからログインすることで,「まだかな?」と何度もアクセスする手間を省くことができます↓

このメール内にTOEIC申込サイトへのURLが記載されているので,そこからアクセスしても構いません。
平均スコアやこれまでの受験回数なども申込サイト内で確認できますが,資格証明に使える「デジタル公式認定証」が発行(表示)されるのは,結果速報が出た翌日(試験から18日後)になります。
紙の公式認定証が届く
紙の公式認定証は,試験日から30日以内に発送されます↓

封筒の中には,公式認定証の見方について書かれた案内用紙が同封されています。
そこにあるQRコードを読み取ると,自分が受けた回の平均スコアや,スコアレンジ別評価の一覧表を確認することができます。
参考までに,私が確認した公開テスト回では,受験者数はスピーキングテストが922人,ライティングテストが626人でした↓
ある公開テストの回の平均スコア
- Speaking:131.0点
- Writing:146.0点
少なくとも,先ほどの特定回と年度全体の公開テスト平均を比べる限り,大きな差はありません。
この回で最もボリュームが多かった受験者層は,スピーキングが「130~150点(49.2%)」,ライティングが「140~160点(42.8%)」でした。
近年の平均スコアを見ても,S&Wの中心層はおおむねこのあたりに集まりやすいと考えてよいでしょう。
IIBC AWARDの受賞を目指すのであれば,スピーキングで160点以上,ライティングで170点以上が必要です↓
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今回の例では,全体のそれぞれ上位14.5%,25.7%に入り込む必要がありました。
時期によっては両者とも上位2割以上がクリアできる回もあるため,到達率が10%台にとどまる回は,問題の難度や受験者層の影響で相対的に厳しめの回だったと考えられます。
さて,届いた紙の公式認定証ですが,就職活動や昇進試験などでコピーの提出を求められることがあるため,大切に保管しておきましょう。
ちなみに,試験日から2年以内であれば,紛失しても550円(税込)の手数料を支払うことで再発行が可能です。
現在はデジタル認定証があるので困るケースは減りましたが,紙の原本を複数箇所に提出する必要が生じた場合にも,再発行を申請してください。
支払い完了後,4営業日以内に発送されます。
TOEIC S&Wの結果を分析する方法

ここからは,ただスコアを見て終わるのではなく,TOEIC S&Wテストの結果を分析して今後の学習に生かす方法を解説します。
上の画像は申込サイトのテスト結果詳細ページ(「結果一覧」メニューからアクセス可能)ですが,「評価」ボタンをクリックすると詳細なフィードバックが確認できます。
ご自身の結果をもとに,以下のように分析を進めてみてください。
① スコアレンジ別評価を読み解く
まずはSpeaking(スピーキング)の結果からですが,以下の3つの観点から分析することができます↓
- Score Range Descriptors(スコアレンジ別評価)
- Pronunciation(発音)
- Intonation and Stress(イントネーションとアクセント)
最も重要視すべきは1つ目の「スコアレンジ別評価」です。
2つ目の発音と3つ目のイントネーションについては,「MEDIUM」以上であればひとまず問題ありません。
一方,Writing(ライティング)は「スコアレンジ別評価」のみで実力が評価されます。
これらの詳細は公式サイトにもまとめられています。
スピーキングのスコアレンジは全部で8段階あり,例えば以下のような具体的なフィードバックが書かれています↓

このとき,今の自分の評価だけでなく,「1つ上の評価レベル」に何が書かれているかを見ておくと,次にクリアすべき課題が明確になります。
一方,ライティングのスコアレンジは9段階あり,該当者が最も多い「140~160」の評価は次のようになります↓

こうした評価を丁寧に確認する目的は,自分の反省材料を見つけるためです。
今回例に挙げた評価表を分析すれば,スピーキングの課題は「文法ミスに気を付ける」「ボキャブラリーを増やす」「内容を正しく相手に伝える」ことだとわかります。
そして,ライティングにおいては,「意見の裏付けや論理展開による説得力の向上」と「語彙力の強化」が必要だということです。
次回受験するまでにこれらの点に意識して対策を講じ,再びテストを受けて評価してもらう,というサイクルを回していきましょう。
② L&Rから予想される「S&Wの予測スコア」と比較する
すでにTOEIC L&Rのスコアを持っている方に,ぜひやっていただきたい分析があります。
それは,L&Rから算出される予測スコアと,S&Wの実際のスコアを比較してみることです。
その際に用いるのが,公式データを基にした以下の比較表になります↓

これは,L&Rのトータルスコアを使って,スピーキングとライティングそれぞれでどのくらいのスコアが取れる見込みがあるかを予測するための表です。
例えば,L&Rの合計が885点であれば,S&Wは「両方ともに160点」となるのが一般的な目安とされています。
比較結果から分かる「今後の対策」
▼ S&Wの実スコアが予測より「低かった」場合:
英語学習において,得意を伸ばすよりも弱点を無くす方が結果的に総合スコアアップに繋がりやすいです。この結果は「インプット(読む・聞く)は足りているが,アウトプットの訓練が足りていない」ことを意味します。そのため,ライティングとスピーキング対策に時間を割くべきというのが正しい分析結果になります。
▼ S&Wの実スコアが予測より「高かった」場合(あるいは同等):
アウトプットの基礎力は十分にあるため,次にL&Rのインプット学習に注力して語彙や文法をインプットし直すと,総合的な英語力が一気に伸びやすい状態です。
③ S&Wの平均スコアと比較する
TOEIC公式サイトにある資料では,TOEIC Program DATA&ANALYSIS 2025が最新のデータソースとなります(2024年4月から2025年3月までの結果)。
国内の報告書からS&Wに関連する情報を抜き出してみると,以下のような傾向がわかります↓
- 企業では内定者や新入社員のレベルチェック,研修の効果測定,海外赴任要件として活用
- 学校では授業や留学の効果測定,成績評価,就職対策に利用
- 公開テストの受験者数は計20,307人で,IPテストは39,767人
- 公開テストの平均スコアは S131.0点 / W142.6点
- IPテストの平均スコアは S109.8点 / W121.5点
- 日本の成績として公表されている全体平均は S117点 / W130点
先ほど示した特定回の平均スコアと比べても,大きな差はありません。
なお,企業や団体で実施される「IPテスト」には,「会社に受けさせられている層」や,英語学習への意欲が高いとは限らない層も含まれやすいため,平均スコアは公開テストより低く出る傾向があります。
その意味では,IPテストの平均点は,日本人の実務英語力を考えるうえで参考になる数字だと感じます↓
| 部門・対象者 | スピーキング(S) | ライティング(W) |
|---|---|---|
| 新入社員 | 109.3 | 115.6 |
| 技術部門 | 107.4 | 126.9 |
| 営業部門 | 114.4 | 130.6 |
| 海外部門 | 126.1 | 135.9 |
このように並べてみると,大学生などが就職活動でアピールに使う場合,Sで130点以上,Wで140点以上を取れると「海外部門レベルの英語力がある」として強くアピールできることがわかります。
これを先ほどの換算表でL&Rに当てはめてみると,それぞれ約710点と730点に相当します。
なお,日本全体の平均として公表される数字(S117点 / W130点ほど)は,公開テストとIPテストの成績を足して2で割った数値に近いものになっています(実際は受験者数や年度の違いを考慮するため多少のずれはあります)。
先に紹介したIIBC AWARD受賞を目指す場合は,以下の記事内容を参考に勉強してみてください↓
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まとめ
以上,TOEIC S&Wのスコア結果の確認と分析の方法についてまとめてきましたが,参考になるところがあれば幸いです。
当記事の要点をまとめると,スコアを確認する場合,インターネットの速報&デジタル公式認定証と紙の公式認定証を利用でき,記載されているスコアを分析することで,今後の勉強指針を見い出すことができます。
その際は,自分の今のスコアレンジ別評価だけを見て終わりにはせず,1つ上の評価部分を読んでみたり,L&Rのスコアから算出される予測スコアや平均スコアと比べたりもしてみてください。
S&Wを受けるまでは「なんとなく話せて書ける」程度の認識だった私ですが,受験した後は「自分の意見を論理立てて話すことが苦手で,発音以外のイントネーションにも意識を向ける必要がある」などと具体的に反省でき,今後学習を継続していく上での明らかなプラスとなりました。
今後グローバル化は今以上に進むでしょうし,英語でコミュニケーションすることは本来とても楽しい経験であるはずで,実際,S&WテストはL&Rよりも学んでいて刺激的です。
ご自身の弱点に合った学習法を選び,次の目標スコア突破につなげてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。