今回は「スタディサプリを使った勉強法」という内容で,TOEIC本番までの残り日数ごとに具体的な手順を紹介していきたいと思います。
期間別の勉強法についてはすでに他の記事で一般的なものをいくつか紹介していますが,今回はそれらの基本方針に基づき,スタディサプリのみを教材に用いるところが特徴です。
なお,当記事では試験までの残りが「1週間・2週間・1ヶ月・2ヶ月・3ヶ月」のいずれかである場合の勉強法を掲載していますが,毎日2時間の勉強時間を基準にしている関係上,例えば1日の勉強量が1時間しか取れないならば,2ヶ月前の勉強法を4ヶ月計画で行うなどと対応してください。
また,同じ120時間を勉強する場合であっても,それを60日で消化するのと120日かけて行うのとでは,短期集中となる前者の方が効率的であることも覚えておきましょう。
もくじ
スタディサプリを使ったTOEIC勉強法の概要
今回使用するスタディサプリですが,TOEIC L&R TEST対策コースのうち,最も気軽に利用できる「ベーシックプラン」で利用できる学習コンテンツのみを扱います。
なお,本コースには上記プラン以外に「パーソナルコーチプラン」もありますが,そちらはベーシックプランの内容に加えて,自分担当のコーチが付いて個別指導を行ってもらえるわけですから,スケジュールの管理は完全に相手任せで,言われたことにただ従っていればOKです。
どちらも無料体験できますので,以下の記事もチェックして早速使ってみてください↓
ただし後者は,最低でも3ヶ月の間は契約しなければならない上,料金は7倍強になってしまうため(3ヶ月の利用料金はベーシックプランが9834円,パーソナルコーチプランは74800円となります),確実に成果を出したい方や時間をお金で買う必要がある方におすすめです。
さて,次章以降で言及する各種コンテンツについてですが,当記事における名称と概要は以下の通りです↓
コンテンツの名称と概要
パーフェクト講義:7つあるTOEICのパートごとに解くコツを学べる,TOEIC対策コースのメインコンテンツ。すべてのコツに解説動画あり。
英文法講座:中学や高校で学ぶ英文法の他,TOEICで頻出の文法事項を素早く復習できる講座。初級者向けの「基礎英文法」と中上級者向けの「パーフェクト講義-英文法編」が存在する。
実戦問題集:模試として利用できるコンテンツ。通常の他にNEXTと呼ばれるものがあり,全部で20回分の模試を解くことができ,テキストも1冊から購入が可能。
単語帳:こちらもレベル別に2つのコンテンツが存在し,中学・高校レベルは「基礎英単語」が,それ以上は「TEPPAN英単語・熟語」が対応する。
アダプティブ講座:実戦問題集の問題を素材に,パート別に問題演習を行えるコンテンツ。基本的にメインとしては扱わず,時間ができたときに演習量を増やす目的で使う。
これらのより細かい内容や,基本的な操作方法や機能を知りたい方は,スタディサプリでTOEIC対策!アプリの基本的な使い方を読むようにしてください。
ここで,スタディサプリでTOEIC対策を行うメリットについて確認しておきますが,必要となる教材がすべて揃っている点が1つ挙げられます。
学習できる範囲に制限はありませんし,各自が自分のレベルに合ったものを自由に選んで進めていくことが可能です。
仮に,複数冊の参考書を購入して対策する場合と比べてみましょう!
いろいろな書評を読み,書店を訪れて現物まで手にとって吟味した参考書であっても,使い方のページに書かれているのは,あくまで「その本に限った使い方」だけであり,他の参考書を併用する場合の勉強法について言及されているはずもありません。

その点,スタディサプリの解説は一貫した方針で書かれていて,無駄に重複することもなく,全コンテンツが互いの内容を補完しあっています。
この他,オンラインサービスの強みを生かして,申し込んだ瞬間からすぐに使い始めることが可能で,通常の予備校と異なり,授業の予約をしたり開始時間まで待ったりする必要がありません。
昔はTOEICの通信教育も盛況で,内容的にしっかりしたものも多かったのですが,次回分の教材が送られて来ないことには学習がこれ以上進められず,目標スコア別のコースでは基本や応用レベルの問題があえて省略されているなど,万人に対応しているとは言い難い内容でした。
TOEICでどのくらい取れる実力があるのかわからなかったり,本番までの日数が限られていたりすればなおさら,勉強以外のところで足踏みするわけにはいきません。
スタディサプリはWebとアプリに対応しているので,大きな画面で安定して学習したい場合はPCを使うようにし,移動先やちょっとした空き時間に学習したい場合はスマホを利用するなどと使い分けが可能です。
残り時間が少ない中で速習できることは,これまでの遅れを取り戻すのに役立ちますし,動画を利用すれば,文字を読むのが苦手な方でも理解しやすいでしょう。
音声の再生スピードを早くしたり一時停止したりすれば,各自の英語力や都合に合わせて便利に使うことができます。
もちろん,TOEIC本番までの残り時間が長ければ長いほど万全の対策に近づくことは確かですが,短期間であっても徹底的に無駄を省いて集中的に勉強することで,想像以上のスコアアップが期待できるものです。
概要が長くなってしまいましたが,いよいよ次章から残り期間別の勉強法を紹介していきます。
それこそ,定期テスト前の一夜漬けではないですが,たとえ時間がほとんど残っていなくても,やるとやらないとでは結果が大きく異なるので,今からでも間に合うと信じて頑張りましょう!
スタディサプリを1週間使う場合の勉強法
緊急性の高いものからということで,まずはTOEIC本番まで「残り1週間」しかない場合の勉強法から紹介します。
このタイミングになるまでいまいちやる気になれなかった自分の重い腰がようやく上がったと感じたら,
今日から1日たりとも無駄にせず,TOEIC対策に明け暮れるぞ!
という意思をまずは固めるようにしてください。
直前期の勉強計画ですが,「スタディサプリを毎日10時間使いましょう!」などと言っても参考にならないでしょう。
そもそも,それほど長時間勉強できる習慣は身に付いていないはずです。
そこで,毎日2時間の勉強時間を確保することを前提に,英語の実力アップについては諦め,TOEICの試験形式にできるだけ慣れるという勉強法を採用することにしてください。
直前期に利用するスタディサプリのコンテンツですが,
- 実戦問題集
- パーフェクト講義
の2つです。
基本的には実戦問題集の方に専念しますが,パーフェクト講義においては「各パートの概要について説明した動画」が用意されているので,それらを5分ずつかけて視聴しては,確認の意味で,続く例題を1問くらい解いておきましょう。
例えば,Part1対策の講義で説明すると,赤矢印で示したところです↓
レッスン1の2つ目のトレーニングにあたる学習法の動画を観る必要はありません。
また,例題は動画を見ずに解説を読むだけでも結構です。
全部で2時間くらいかければ終えられると思うので,とにかくまずはTOEICの出題形式を頭に叩き込みましょう。
続けて,メインとなる実戦問題集ですが,どの巻でもよいので1冊選び,アプリ上に出てくる全レッスンを10時間程度で終わらせるようにします↓
もはやテキストを取り寄せるだけの時間は残っていないため,2時間ぶっ通しでマークシートを塗って解くといった本番形式での演習はできませんが,1つの問題を解く際のスピード感みたいなものが掴めるはずです。
時間が余れば,苦手部分のみをアダプティブ講座を使って練習することもできますが,試験前日になったら,総仕上げの意味を込めて,問題演習部分のみを解き直すようにしてください。
目を瞑れば,当日のシミュレーションができるくらいにはなっているでしょう。
本章の内容のポイントを書き出すと,以下の通りです↓
残り1週間の勉強法
- 初日にパーフェクト講義の触り部分を学ぶ
- 2~6日目には実戦問題集のレッスンを行う
- 7日目には上の問題演習のみを復習する
興味がある方は,TOEIC1週間前における一般的な勉強法も読んでおいてください。
記事内では,試験会場の様子を頭に入れておくなどの戦略についても言及しています。
学生の方で毎日4時間以上勉強できるような場合は,次章の内容を倍速で行う方が良いでしょう!
スタディサプリを2週間使う場合の勉強法
試験まで残り2週間あれば,TOEICならではの出題形式に慣れることに加え,いくつかのパートに限ってはしっかり対策できるようになります。
ところで,スタディサプリに申し込んだらすぐにでも行ってほしいことがあり,それは実戦問題集のテキストを注文することです。
在庫があって購入できるものの中から,どれでも構わないので1冊選んでください(模試1回分が収録されています)。
通常版だと,難易度が高めなのはVol.1で,取り組みやすいのはVol.4だと言われますが,私が解いた中で本番に最も近い予想スコアが出たのはVol.3でした。
「テキストが届くまで通常7日程度かかる」とアナウンスされているため,2週目にそれを使ってトレーニングができるよう準備しておくわけです(多くの場合,もう少し早く届きますが,ここで私がそれを確約することはできません)。
残り2週間で主に使う教材を紹介すると,
- パーフェクト講義
- 実戦問題集
です。
1週間の勉強法のときと同じではないかと言われるかもしれませんが,使い方にやや工夫を要するため,以下で別々に解説していきます。
パーフェクト講義の使い方
テキストが届くまでの1週目(1~7日目)は「パーフェクト講義」を利用して,パート別に対策しましょう!
全パートの出題傾向について簡単に学んでおくだけだと時間が余ってしまうので,一部パートについては本腰を入れて対策するようにします。
一般的にスコアを上げやすいパートというものが知られており,よく聞く順番は「2>5>6>3>4>7>1」の順です。
Part2は最も対策しやすく正答率を高めやすい反面,Part1は時間をかけてもあまりスコアが伸びないことが知られています。
ゆえに,限られた時間内においては,パーフェクト講義のPart2とPart5のレッスンに注力するのがおすすめです。
目安時間はそれぞれ4時間くらいかかる人もいるでしょうが,時間が許す限り,1つでも多くのレッスンを消化できるように頑張りましょう!
毎日2時間勉強できると,最初の1週間で「Part2と5,そしてPart6がギリギリ終わるか終わらないかくらい」までが終了しますし,1日4時間頑張ることができれば,4つのパート対策が終えられてしまう計算です。

そして,7日目には残ったパートの概要動画を観ては例題を1つくらいはやるようにし,本番でどのような問題を解くことになるかについては全パート分,理解しておきましょう(時間に余裕があれば,アダプティブ講座を使ってください)。
目安としては,Part3・4・7・1について簡略的な対策を行った状態で1週目を終えることとなり,このようにパーフェクト講義を利用することで,次に解く実戦問題集が断然やりやすくなります。
実戦問題集の使い方
2週目(8~14日目)に入ったら,届いた実戦問題集のテキストを使って本番形式に慣れていきましょう!
その際の解き方ですが,
- 購入したテキストを使って解く(要2~3時間)
- アプリで同範囲を復習する(要6~8時間)
- 試験前日に再度テキストを解く(要2時間)
の順でやることとします。
最低でも10時間はかかってしまうので,毎日90分以上の勉強時間が必要になりますが,もう試験まで日が残っていないので,なんとか気合で乗り切ってください。
マークシートは全部で2枚使うことになるので,コピーを余計に1枚取っておきましょう。
なお,1の後で答え合わせをしても構いませんが,解説までは読まないようにすることがポイントです。
これは,TOEICのテクニックで有名な「3回チャレンジ法」を私なりに応用した形になりますが,最初2時間かけて解いてみては試験のスピード感を体験し,解き終わらなかった問題があれば,時間を無制限にして全ての問題を解くようにします(上では,そのための1時間を余計に取っています)。
その後は試験前日まで,テキストで解いた同範囲をアプリを使って復習するようにしますが,例えばVol.3のテキストを買った場合は「実戦問題集Vol.3」というコンテンツをやりましょう↓
ディクテーションやシャドーイングを中心に,単語・イディオムチェックやスピード音読などのトレーニングも全部やってください。
テキストの解説をただ読む場合と異なり,音が加わったり出題形式が変わったりすることで,復習の質を高められるところがスタディサプリならではの強みです。
問題自体はすでにテキストで解いたものをアプリでやるだけなので,改めて解くことをせずに飛ばしてしまって構いません。
そのような感じですべてのトレーニングをやり終えても,まだやることが残っています。
つまり,本番前日には再度同じテキストを使って,2時間の制限時間を設けて解き直すことです。
マークシートも同じように使って,本番さながらの環境下で行うようにします。
そのときに体感したスピード感こそがまさに理想の解く速さなので,本番でもそれにできるだけ近づけられるように頑張りましょう!
本章の内容を以下にまとめます↓
残り2週間の勉強法
- 申し込んだらすぐにテキストを1冊注文する
- 1~6日目はパーフェクト講義を使って対策する
- 7日目に解き残したパートの概要と例題をやる
- 8日目に実戦問題集のテキストを全問解く
- 9~13日目は,同範囲をアプリ学習する
- 14日目に再度テキストを制限時間内に解く
TOEICの2週間勉強法の記事では複数の教材を使って効率的に勉強する方法を解説しましたが,オールインワンの性質を持つスタディサプリを使うことで,パート別の対策ができるだけの余裕が生まれるところが強みです。
スタディサプリを1ヶ月使う場合の勉強法
TOEICの対策を開始するタイミングとして最も多いのが,「残りあと1ヶ月」でしょう。
というのも,試験料を支払うギリギリのタイミングがまさにこの時期だからです。
それから本番までにやれることとしては,「単語・パート別対策・模試」の3つが挙げられます。
このように,1通りすべてのTOEIC対策が行えてしまうところが,まだ1ヶ月あることの強みです。
スタディサプリの教材のうち,利用するものは以下の3つとなります↓
- 単語帳
- パーフェクト講義
- 実戦問題集
この時もTOEIC対策コースに契約したタイミングで,実戦問題集のテキストを1冊注文するようにしてください。
単語帳の使い方
現時点の保有スコアが400点以下であれば「基礎英単語」を,500点以上あれば「TEPPAN英単語・熟語」を使うようにし,1日100語を目標に進めていきます。
ただし,単語勉強にはそれほど時間をかけず,毎日20~30分の勉強時間を確保すれば十分です。
基礎英単語は全部で1300語強ありますが,Mondayやzeroといった簡単な単語も多く含まれているので,1日100語とは言わず,30分で進めるだけ進めるようにしてください↓
一方のTEPPAN英単語・熟語ですが,単語に限ってみても,TOEICで満点を目指すような方だと1500語全てを覚えなければなりませんが,目標が600点であれば半分の750語で済みますし,730点を狙う場合でも1090語となります↓
もちろん,目標スコアに関係なく,全部の単語を覚えるに越したことはありませんが,あまり暗記が得意でない方は欲張らず,同じ単語を何回も繰り返し学習する方が良い結果に繋がることが多いです。
なお,2ヶ月以上勉強できる場合と比べてしまえば,学習できる期間がやや不足していることは否めません。
そのため,例えば600点狙いの方であれば,最初の750語に絞ってそれを2回以上繰り返した方が堅実とも言えるのですが,TEPPAN英単語・熟語では毎日100語をやることになるため,普通に学習していたとしても何回かは繰り返すことになります。
いずれにせよ,単語帳の使用期間については,最後の週を除いた3週間,毎日欠かさず行うようにするものの,あくまでサブ的な教材であることを忘れないようにしましょう。
パーフェクト講義や実戦問題集という,他に時間を費やすべき教材があることを覚えておいてください。
パーフェクト講義の使い方
スタディサプリTOEIC対策コースのメイン教材は「パーフェクト講義」です。
ただし,これを全部やるには1ヶ月あっても時間が足りません。
そのため,もしも1日のノルマを終えてまだ余計に勉強できるようであれば,こちらに多くの時間を費やす意識でいましょう。
毎日2時間の学習時間が確保できたとして,30分を単語に費やすとなれば残りは90分です。
最初の2週間は,この時間を全てパーフェクト講義での学習に充てますが,2週間の勉強法で紹介したように,学習効果が高いPart2と5をメインに,続けてPart6,そしてPart3の順番で学習を進めていきます。
20時間の勉強時間だとPart3の途中でタイムアップになってしまうように思われますが,場合によっては3週目もこちらに少し時間を取るようにし,Part3対策まではすべて終えられるようだと順調です。
やる気がある人で「7つあるパート別対策をすべてやりたい」と思うのであれば,単語学習以外に,毎日3.5時間の勉強時間が必要なことに注意してください。
実戦問題集の使い方
実戦問題集は基本的には3~4週目に使うようにします。
なお,先に紹介した「3回チャレンジ法」は正式なものが実行可能となるので,実際は2週目に入ったタイミングで1度テキストを使って,200問を解いておくようにしてください。
このとき丸付けはしますが,解説までは読まないようにしましょう。
そして,3週目にはアプリで問題を解き,続けて解説を読んでは復習トレーニングをしっかり行っていきます。
200問を2時間ぶっ通しでやることにはなりませんが,再度問題を解き直すことで,2週目に解いた1回目に続き,同じ模試を計2回解いたことになるわけです。
TOEICの本番前日までは同じようにして過ごしますが,1日のノルマをやり終えたらパーフェクト講義を使い,新たなパートを対策するようにしましょう。
1~2週目で学ばなかっただけに,できない部分が次から次へと露呈してくるように思われます。
全部完璧にしようと欲張らず,1つずつできることを増やしていく態度でいましょう。
とはいえ,さすがに前日となったら,新しい範囲は学ばないようにしてください。
復習を終えた実戦問題集を,テキストを使って再々度解き直し(3回目),2時間以内に解く感覚を体に覚えこませるようにします。
「答えは確かこれだった」などと過去の記憶に頼らず,本番で行うものと同じ解き方で回答していきましょう。
時間的には,終了時間の5分前くらいに終わるのが理想です。
最後に,本章で紹介した勉強法のスケジュールについてまとめておきましょう↓
残り1ヶ月の勉強法
- 単語は毎日100語程度を3週間行う
- 1週目はパーフェクト講義を使う
- 8日目にテキスト(1回目)を使うが解説は読まない
- 2週目の残りはパーフェクト講義で学ぶ
- 3週目からアプリで問題を解いてすぐ復習(2回目)する
- 4週目に時間が余ればパーフェクト講義で弱点を減らす
- 前日にテキストを解き直す(3回目)
余力のある方は,一般的なTOEIC1ヶ月学習法についても読んでおいてください。
スタディサプリを2ヶ月使う場合の勉強法
スタディサプリを2ヶ月間使う勉強法においては,パート別対策を1通り終わらせることができる他,単語帳は通しで2周以上,模試も2回分を解くことができます。
単語帳の学び方
基礎英単語(初心者)を使おうとTEPPAN英単語・熟語(中上級者)を使おうと,単語学習は1.5ヶ月(6週)間,毎日行いましょう。
基礎英単語を使う方のみ,7週目も単語学習に充ててしまって構いません。
とはいえ,1日に単語学習だけを行うわけではないので,単語帳はあくまで副教材的な位置づけであることを忘れないでください。
TEPPAN英単語・熟語を使うのであれば,全範囲を最低でも2周はできます。
順調に暗記できていると感じる場合は,目標スコアより上のレベルの単語にも挑むようにしましょう。
本番で,どこかで見たことがある単語が出てくるだけでも,内容がわかった気になってきます。
パーフェクト講義の使い方
メインとなるパーフェクト講義では,本番直前の1週間を除いてずっと使い続けることで,全パート分を学び終えることが可能です。
ここでは,スコア600点ほどの方が学ぶ際の目安時間を示しておくことにします↓
- パート2は4時間
- パート5は4時間
- パート6は8時間
- パート3は8時間
- パート4は9時間
- パート7は13.5時間
- パート1は4時間
全部やると50時間かかるほどのボリュームですが,1.5ヶ月くらいかければ全て消化できてしまう計算です。
実戦問題集の使い方
実戦問題集は本番の2週間前から使い始めますが,週初めにテキストを使って問題を解いたら,残りの6日間をアプリでの復習に費やすこととします。
ゆえに,3週目と4週目では,別のテキストを1冊ずつ使うことにしましょう。
試験前日には1冊目の方のテキストを使って再度復習し,本番に備えます。
ちょうど記憶も薄れてしまっているでしょうから,良いタイミングでの復習となるはずです。
以下に,ここまでの過ごし方をまとめました↓
残り2ヶ月の勉強法
- 申し込みのタイミングでテキストを2冊注文する
- 1~6週目は単語帳とパーフェクト講義に全力
- 7週目はパーフェクト講義以外に実戦問題集を使用
- 最後の週には別の実戦問題集を使って学習する
- 前日には7週目に解いた方のテキストを解き直す
やや手順が複雑になってきましたが,オールインワンのスタディサプリを使ってこれなのですから,他の教材を使うとずっと大変です。
TOEICの2ヶ月勉強法についての記事と比較してみてください。
スタディサプリを3ヶ月使う場合の勉強法
「3ヶ月」というまとまった期間ですが,継続が必要な習い事などにおいては「結果が実感できる期間」の代表例としてよく耳にします。
サプリメントや美容液の類も,大体が3ヶ月間の継続を呼びかけているものが多いです。
実際,スタディサプリが過去に実施したアンケートにおいても,「3ヶ月で多くの方が成長を実感できた」という報告がなされていました。
さて,スタディサプリを使った3ヶ月のTOEIC勉強法では「単語・パート別対策・模試」に加えて,新たに「文法」までを学ぶことができるようになります。
文法はPart5の対策に限らず,あらゆる英語の理解力を高めるのに一役買っているため,英語の実力自体を高められると言っても過言ではありません。
このときに使用する教材ですが,
- 単語帳
- 英文法講座
- パーフェクト講義
- 実戦問題集(テキストは2冊)
です。
これは,スタディサプリに存在する実戦問題集以外のコンテンツをフル活用できることを意味しています。
現在のスコアが470点以下の方は,基礎講座から始めて徐々にステップアップするようにしてください。
3ヶ月というのはかなりの長丁場ですので,当記事において綿密なスケジュールを提示するのは簡単なことではありません。
ゆえに,ここでは毎月の目標を示すだけに留め,細かい進め方については各自で調節するようにしてください。
1ヶ月目の勉強法
単語帳を毎日学習することは,3ヶ月勉強法においても変わりません。
毎日100語を目安に,時間にして30分程度をかけるようにしますが,単語帳の全単語を最初から最後まで一気にやっていくわけではないことに注意してください。
例えば「今週は600点レベルを学ぶ」と決めたら,それを2週間かけて2周するようにしてから,先のレベルへと進むようにします。
ゆえに,1ヶ月TEPPAN英単語・熟語で学んだとすると,730点レベルの単語(1090語)まで進むくらいのペースになるはずです。
次に「パーフェクト講義-英文法編」に代表される英文法講座ですが,これは本章で初登場となりますね。
毎日15分程度の学習を1ヶ月続けると,全部が1通り終わるくらいの分量です。
確認テストを使った復習は飛ばさずに必ず行ってください。
なお,文法が苦手な方は「基礎英文法」の講座から始めることになります。
パーフェクト講義-英文法編まで全部終えようとは意気込まず,1つでも理解できることが増えたら良しとするくらいの気持ちでいましょう。
残った時間は「パーフェクト講義」の方にすべて費やすようにしますが,毎日2時間の学習だと75分くらいかけられるように思います。
学んでいく順番については,
- 1週目はPart1と5
- 2週目はPart2と6
- 3週目はPart3と6
- 4週目はPart3と7
としますが,やや複雑になっているのはリスニングとリーディングのどちらの問題にも毎日触れるように工夫しているからです。
これまでに紹介した勉強法においては,パート別対策はPart2から始めるようにしていましたが,3ヶ月もあれば全部をやり終えるだけの時間が残されているので,Part1から順番にやっていきます。
あと1つ,モチベーションを上げる意味でも,注文したテキストが届き次第,実戦問題集を2時間かけて早速解いてみてください。
これにより,開始時の自分の実力が把握でき,2ヶ月後や3ヶ月後にどのくらい成長できたかがわかります。
なお,初回に模試を解く場合は,丸付けはしますが,解説は読まないようにしてください。
3ヶ月目になったときに完璧に解き直し,そのときに解説も理解します。
2ヶ月目の勉強法
2ヶ月目も,基本方針は1ヶ月目のときと変わりません。
スタディサプリを使う生活にも慣れてきたと思うので,さらに学習が捗ることと思います。
「TEPPAN英単語・熟語」も継続していれば,少なくとも英単語は終了しているでしょう。
全部終わったら,これまでの全範囲を一気にやり直します(全2030語は1周するのに20日かかります)。
文法は特にやることはありませんが,模試を解いていて苦手な文法事項が見つかったら,その分野の確認テストを4週目に解き直してみると良いかもしれません。
程よく1ヶ月目の内容を忘れている頃だと思います。
「パーフェクト講義」に関しては,残ったパート(4と7)を2週間で終えるようにしてください。
2ヶ月目という時期は,勉強に慣れると同時に中だるみしやすい時期でもあります。
なので,2週目には残ったもう1冊のテキストを使って,TOEICスコアが上がったかどうかをチェックしてください。
2時間で解き切るようにしますが,時間内に終わらなかった問題があれば,それとわかるように(例えば青ペンでマークするなどと工夫して)全部を解きます。
このとき,青ペンの結果はスコアの計算には含めないことが大切です。
そして,その結果を初月のものと比べてみてください。
大体30点くらいスコアが上がっているかと思います。
とはいえ,実戦問題集のスコア換算表を使うと,実際はある程度のレンジで予想スコアが表示されてくるので,1問5点として考えてみるのもありです(本番では,このような計算はしませんが)。
3週目ともなれば,単語学習に割く30分以外はすべて自由に使えます。
1日2時間の勉強時間ですと,残り90分を割けると思うので,まずは上で解いた模試の復習を60分かけて行い,残りの時間はアプリで別の実戦問題集を一からやってみるようにしてください。
こちらのアプリ学習に関しては,まとまった2時間をかけて一気にやる必要はありません。
30分勉強するのでしたら,その時間で進めるだけ進めるようにします。
このときの目的は,あくまでパーフェクト講義で習ったテクニックに慣れるということです。
習ったコツがランダムで出題されてくるようなものですから,いわゆる実践的な練習問題として使うことになります。
取り掛かったレッスンの最後のトレーニングまではやる
などと,1回でキリが良いところまでは進めたいものです(以下画像の赤い区切り参照)↓
3ヶ月目の勉強法
3ヶ月目に意識することは「総復習」と言えます。
単語帳はこれまでやったものを全て何度も繰り返しますし,解説を読まずに保留していた初月の実戦問題集テキストもここで再度解くようにしてください。
ここで大きくスコアが伸びていることを期待したいものですが,できないところをできるようにすることで初めて得点が上がるので,間違えを喜べるようになると本物です。
実戦問題集のアプリはあともう1つくらいやれるでしょうから,それを2ヶ月目と同じように進め,3~4週目には2ヶ月目で解いたテキストも再度解き直すようにして総まとめ完了となります。
この3ヶ月間の勉強法で扱った内容をまとめると,
残り3ヶ月の勉強法
- 1ヶ月目は単語を100語ペースで最低2周したら次のレベルに進む。パーフェクト講義-英文法編は全部。パーフェクト講義はリスニングとリーディングのバランス良く。そして2週目には模試を解く(解説は読まない)
- 2ヶ月目は単語帳が2030語に到達し,パーフェクト講義も終了する。実戦問題集は2冊目のテキストを解いて復習するが,アプリでまた別の巻を少しずつ学習する
- 3ヶ月目は,単語を毎日100語ずつ総復習し,テキスト2冊を解き直す。実戦問題集のアプリ学習として新たにもう1冊分追加する
です。
単語は実に6周近く学習したことになりますし,文法もパート別対策もすべてのレッスンを終了できます。
実戦問題集だけはさすがに量が多すぎる(全部学ぶには1年かけても無理です)ので残りますが,「テキストを2冊+アプリでさらに2回分=計4回分」を,復習や解き直しまでやったことになるので,かなり良い感じの仕上がりになったと言えるでしょう。
この他,一般的なTOEIC3ヶ月勉強法についての記事も参考になるかと思います。
もっとも,3ヶ月間もかけるだけあって,やる気を始め,きめ細やかな対応の有無がスコアに大きく影響するのも事実です。
ゆえに,理想としては「パーソナルコーチプラン」をおすすめします(実際に大きくスコアアップできました)。
興味がある方は,パーソナルコーチプランの3ヶ月プログラムを使ってみた結果も読んでみてください。
まとめ
以上,スタディサプリを用いたTOEIC対策について,1週間から3ヶ月までの残り時間別に勉強法を紹介してきましたが,やることが明確化されて,なんとかなりそうな気がしてきたのではないでしょうか。
さすがに短い期間だと限界も出てきますが,1~3ヶ月もスタディサプリで勉強すればほぼ隙のない対策ができることがわかっていただけたかと思います。
もちろん,わずか1~2週間しか残っていない場合であっても,パート別対策や本番形式に慣れることができるので,全く何もしな買った場合と比べれば雲泥の差となることはもちろん,市販の参考書でこれだけ充実した学習を可能にする教材を私は他に知りません。
もちろん,本人のやる気次第で結果は大きく変わりますが,特に代替案が見つけられずにいる人にとっては,スタディサプリは十分に検討に値する実力を秘めている教材だと思います。
ところで,本番当日の過ごし方については上で語っていませんでしたね。
朝起きた直後からイヤホンを耳にはめ,これまでに解いた実戦問題集のリスニング音源を聴き流しながら,試験会場に到着するギリギリまで耳を慣らすようにしてください。
スコアアップの目標としては,勉強した時間数の半分くらいが目安です。
各自が目標とするスコアを取れることを祈っております!
最後までお読みいただきありがとうございました。