TOEIC公開テストは,申し込んだ日から実際の試験日まで「約1~2ヶ月」という時間が残されているのが普通です。
これは決して短くない時間ですが,とりあえず申し込んではみたものの,忙しい日常に忙殺されてしまい,「TOEIC対策は後で必ずやるから」なんて後回しにしているうちに,気が付けば試験日まであと1週間しかないなんてこともよく耳にします。
ですが,TOEICの受験料は決して安くないですし,わざわざ休日に時間を作ってまで試験を受けるわけです。
それに何より,高スコアが昇進や進学に有利または必須という状況の中で,そんなもったいない時間の過ごし方をしてしまっては,ある意味,勝負の前から負けが確定しまったようなものでしょう。
そのような事態を避けるためにも,今回の記事で紹介する「公開テストまで大体1ヶ月残っている場合のTOEIC勉強法」について学び,少しずつでも毎日実践していただけたらと思います。
なお,当サイトでは試験までの残り日数ごとに記事を分けているので,場合によっては以下も参照してくださいね↓↓
TOEICまでの1ヶ月でできる3つの勉強法
残り1ヶ月でTOEICスコアをできるだけ上げるために,どのような勉強法を採用するかですが,次の3つがおすすめです。
- TOEICによく出る単語を中心に勉強する
- TOEICの問題傾向について学ぶ
- 実際の問題(公式問題集など)を解く
ここで1つ大切なことをお知らせしますが,よくどこぞの宣伝で,「1ヶ月でTOEICスコアを100点以上アップできました!」といった嬉びの声を寄せる方がいます。
ですが,そういった方は英語の実力がかなりあるにもかかわらず,これまでの公開テストで実力通りの結果が出せずに終わっていた場合がほとんどです。
つまり,現時点で保有スコアよりだいぶ上のスコアを取れる実力がもともとある人が,上記3つの勉強を正しい方法でこなすことにより,本番で最大限の力が発揮できるようになっただけのことにすぎません。
一般的に,そもそも英語力自体に問題を抱えている人がもしもTOEICのスコアを100点上げようと思ったら,独学の場合は400時間~600時間程度が必要だと言われています(プロに習っても200時間は最低必要です)↓↓
多くの人にとって,「1ヶ月」という短い期間でこれほどの勉強時間を確保するのは到底無理な話でしょう。
といったわけで,長い目でみた英語力の底上げは各自が別にやっていただくことにして,残りの1ヶ月は,「TOEIC本番で実力通りのスコアが取れるようにする」ことに専念するのがおすすめの勉強法だと結論付けられることになります。
当記事ではこれ以降,「1ヶ月=40時間程度の勉強時間が確保できる日数」であることを前提に話を進めていきますが,この40時間というのは,
- 平日1時間,土日は2時間勉強する
- 毎日平均して80分の学習時間を確保する
このどちらかで達成できる時間です。
まずはこのどちらかの勉強習慣を実践できるように頑張っていきましょう!
単語の勉強は毎日やろう
TOEICで出題される単語の多くは,中学・高校で習った単語(いわゆる受験英語)が基本になってはいるものの,問われる単語の意味が実は少々独特です。
TOEICはビジネスで英語を使う場面を想定して問題が作られているため,そういった場面でよく使われる単語の意味を知って慣れておかないと,試験では意外な単語に悩まされることになります。
例えば「balance」という単語を見たとき,みなさんはどのような意味が反射的に浮かぶでしょうか。
「バランス;平衡」などとするのが受験英語における正解ですが,TOEICでよく使われる意味は「残高」なのです。
そのため,TOEICで高スコアを目指す場合には,こういったTOEICによく出てくる単語の意味を,専用の単語帳を使って覚える必要があるということを覚えておいてください。
具体的な単語の勉強時間としては,毎日20分程度を充てましょう。
短い時間に映るかもしれませんが,特にTOEICの勉強習慣がない方には「この20分を一度にやろうとしない」方法をあえておすすめします。
例えば,通勤している方であれば,朝と夜の10分ずつに分けて単語の勉強をするのがよいでしょう(ちなみに,朝は頭が冴えていますし,夜寝るときの学習は記憶に残りやすいと言われています)。
管理人より
わずか10分ほどで学習を終了させる意図としては,ちょっと自分に物足りなさを感じさせることで,「もう少しやりたいな」という気持ちを生じさせることと,わずかな空き時間であっても「少しでも勉強しよう」と思える頭に作り替えていきたいからです。
TOEICの問題傾向を知ろう
TOEICで高スコアを取得するためにおすすめの勉強法の2つ目は,公開テスト独自の傾向について学ぶことです。
これにより,本番で設問のどういった部分に着目すればよいのか,どういう聞き方の設問が出題されるかを予め学んでおくことができ,当日に慌てず落ち着いて問題が解けるようになります。
TOEICの問題形式は,問題指示が毎回同じです。
そのため,傾向を知って練習することは野球で素振りをするようなものであり,「そんなことをしたって無意味だ」などと異を唱える方はあまりいないでしょう。
さてここで質問ですが,このときどのような教材を使うのが正解でしょうか。
「模擬試験を実際に解く」と答えた方は間違いです。
もちろん後ほど公式問題集を解くことにはなるのですが,その前にまずやるべきタイプの参考書があります。
それは,TOEICを何度も受験していて,傾向を分析できるだけの材料を十分に持っている方(概してそういう人はTOEIC満点取得者であることがほとんど)が書いた,「TOEICの傾向と対策について解説した参考書」です。
実際に模試をやって答え合わせをして解説を読んでも,特に初心者であればあるほど,一体何がポイントなのかわからないでしょう。
リスニングセクションでは,問題の指示(Direction)が流れている間,それを無視して質問を先読みしておくことがスコアアップには必須ですが,そんな裏ワザみたいな方法について公式問題集は教えてくれません。
先人が死闘の果てに見出した貴重なTOEIC攻略法の数々を,傾向と対策の参考書を読みながら,ありがたく頂戴していく作業が最初に必要なのです。
1ヶ月という短い日数では,これまでに述べた学習法をこなしていくだけでもかなりの時間を費やすことになり,ここまででほぼタイムアップすることも十分に考えられます。
しかしその努力は,これまでTOEIC対策をしてこなかった人ほど効果てきめんで,1ヶ月後に歴然とした差となってスコア上に表れてくることでしょう。
管理人より
勉強でお疲れのところ大変申し訳ありませんが,これに加えてあと3時間だけはせめて捻出していただき,次章で述べるようなTOEICの模擬試験(公式問題集など)を購入して解いてみてほしいというのが私の願いです。
TOEICの公式問題集を解く
先の「問題傾向を知るための勉強法」において,野球の素振りの話を挙げさせていただきましたが,本章で解説する学習法は,いわば野球の紅白戦のようなものです。
TOEICの問題をどのようにやっていくのかを理解したら,最低でも3時間は,本番さながらの公式問題集をフルタイム(2時間)ぶっ通しで解く時間に充ててください(試験時間は2時間ですが,解説を読み込むのに1時間かかると想定しています)。
これが1ヶ月間で最後の勉強法となりますが,このときリスニングとリーディングセクションの間で休憩を入れたり,マークシート以外のものに答えを書いたりするのは厳禁です。
あくまで本番とそっくりの状況で,理想を言えば,本番と全く同じ時間帯(13時~15時)でやってみてください。
フルサイズの模試をやり終えた後でみなさんに感想を聞けば,「TOEICの解き方についてはある程度慣れたけれど,やはり歯ごたえのある問題ばかりが一気に200問も押し寄せてくると参ってしまった。」とほとんどの方が口にすると思います。
時間は大体足りなくなるもので,Part7が本当に恐ろしく重たい存在であることに気づくでしょう。
ですが,そこで生まれた危機感こそが最後の一伸びを可能にしてくれることとなり,本番を乗り切る気力へと変わっていきます。
間違えた問題だけでも構わないので復習していただき,もしもまで時間に余裕があるようでしたら,残りの時間はすべて,別の模擬試験をやることに費やし,よりTOEICの問題傾向に慣れる努力をしていただけたら最高です。
なお,TOEICに「過去問」というものはありませんので,ここでは,TOEIC問題を実際に制作しているスタッフによる予想問題(公式問題集など)を使っていきます。
この際に判明した自分の弱点部分においては,ピンポイントで学べる問題集(パート〇〇の対策法などのタイトルが付いている本)をやったり,2つ目の勉強法で紹介した傾向と対策を復習してもよいです。
最後に確認しておきますが「効率の良い勉強法」では,弱点部分に目を向けることが大原則。
TOEICでは,苦手なパートを作らないようにしていくのが肝心です。
管理人より
どうしても時間がない方は,30分で模試の雰囲気を学べる「e-test」というサービスもあるので,興味を持たれた方は以下の記事を参考にしてください↓↓
まとめ
以上が,TOEICを1ヶ月で勉強する場合のおすすめ学習法となります。
今回の記事のポイントをまとめると,
- 1ヶ月で40時間の勉強量を確保する
- 一度の勉強時間は短く,ただし回数は多く
- 単語帳はTOEIC専用のものを毎日使う
- TOEICの解き方(傾向と対策)は信頼できる著者の本で学ぶ
- 判明した弱点を中心に復習する
- 模擬試験は本番と同じ環境にして必ず解くこと
となりますが,いかがだったでしょうか。
TOEIC公開テストまでわずか1ヶ月程度しか残されていなくても,「単語学習→傾向把握→実戦練習」の3ステップを意識して勉強していくと,ただむやみやたらに頑張った場合と比べて,確実に高スコアに近づいていく感じがしてくるはずです。
是非,今回紹介した勉強法を参考に,充実したTOEIC前の1ヶ月をお過ごしください!
なお,スタディサプリENGLISHの「TOEIC対策コース」を利用すれば,一つのアプリで全ての対策が可能になります。
私自身も大変お世話になったおすすめのTOEICアプリですので,「いま初めてその名前を聞いたよ」という方は,公式ページだけでものぞいてみてください↓↓
その他,市販の参考書については以下のページにまとめているので,併せて参考にしてみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。