今回は,無料でも使える英語教材アプリとして「abceed」を紹介します。
どのような口コミがこれまでに寄せられてきており,無料で使う場合にはどういった使い方ができるのかなど,本記事でしっかり理解して,TOEIC学習に役立てていきましょう!
目次
abceedとは
abceed(エービーシード)には,市販されていて名のあるTOEIC教材が多数収録されており,リスニングやリーディングはもちろん,今流行りのシャドーイングやディクテーションのトレーニングまで行えてしまいます。
まず最初に断っておくと,検索上「無料アプリ」に分類されることもあるabceedですが,該当書籍をすでに持っているか課金をするかしない限り,学習の役に立ちそうな機能はほとんど見つけられません。
例えば,abceedの広告には,AIによる問題レコメンド機能を始め,予測スコア機能やオンライン模試など,大変魅力に感じる学習コンテンツが大きく出てくるのですが,これらはすべて無料では使えないものです。
特に,有料プランをお試しで始めた人が,数日後に無料プランに変わった時に感じる喪失感は相当なものでしょう。
とはいえ,当サイトでレビューしている参考書のいくつかが収録されていることもあり,「書籍を所有している」という条件ありきでこのアプリを使うと何ができるかについて,これからみていくこととします。
ちなみに推奨されるスマホスペックとしては,更新時点で,
- Android6.0以降
- iOS11.0以降
となっており,ダウンロードはそれぞれ以下のサイトから可能です↓
ダウンロードサイト
無料で使える機能
そもそも,このabceedに対応している参考書のほとんどにはCDが付いておらず,ウェブで音源をダウンロードするかアプリを使って再生しなければなりません。
とはいえ,その分代金は安く抑えられていますし,CDプレイヤーやパソコンを介さずに,スマホでパッと聴けるので楽だと感じる方が大半でしょう。
そのためにもabceedのアプリはダウンロードしておいてください。
基本となる使い方ですが,画面下のメニューにある「見つける」という虫眼鏡を押した先のページから自分の学びたい書籍を見つけましょう↓
毎回同じ手順を行うのも面倒ですので,このあとMyBooksに追加しておくことをおすすめしますが,無料会員の場合,追加できる数に限りがあります。
書籍イメージの下に学習ボタンがあり,アプリ学習やテスト,音声などが表示されているように思いますが,このうち無料でまともに利用できるものは音声とマークシート,そして学習記録を用いたものです↓
音声をリスニングする
リスニングするには「音声(無料)」を選択し,あとは聴きたい場所をクリックするだけで音声が再生されます↓
模試の場合,一つのトラックごとに再生ボタンを押す必要はなく,勝手に最後まで再生されるので本番に近い環境で解くことが可能です。
また,速度は0.5倍から2.0倍の間で変えられます(0.1倍刻みで16段階あり)し,3秒程度であれば先に進めたり戻したりできる他,指定範囲を何度も聴き返すことやランダムに聴く設定にもできました。
その他,「マークシート」という学習方法を選ぶことで,音を流しながらアプリ上で答えをマークすることもできます↓
本番を見越した練習としてはシャープペンでマークを塗る作業も必要なので,使うことがなさそうと思いきや,解答解説をアプリ上で利用するために使う場面も多いでしょう。
自動採点と復習を行う
「マークシート」を利用して問題を解くメリットは,自動で採点まで行ってもらうためです。
正誤判定の他,かかった時間や一般的な受講者の正答率の他,解説も確認することができました↓
解説欄の下に見える「メモ追加」も無料で利用することが可能です。
この他,参考書ごとの習得率(どのくらいマスターしたか)に加え,学習時間や履歴が残るため,人によってはモチベーションのアップに繋がるかもしれません。
とはいえ,先述の通り,上記以外で「あ,これ使ってみたいかも!」と思う機能については,ほとんどが有料コンテンツとなります。
無料で使う方は,音声の利用を中心とした簡潔な利用を心がけ,あまり多くを期待しないように心しておいてください。
課金が必要になる機能
課金が必要なコンテンツについても簡単にまとめておきましょう。
まず最初に料金体系についてまとめておくと,以下の通り(更新時調べ)です↓
- 月額料金:1ヶ月2,200円,3ヶ月5,400円,1年16,800円
- アプリ内書籍:紙の本を持っていると約20%OFFで購入可
書籍は,紙媒体で買った方もアプリ内の電子書籍(アプリ書籍)を再度購入する必要があることに注意してください。
それゆえ,課金して使う予定の方は紙媒体を買わずに,いきなり電子版を買うのもおすすめです。
有料機能を一覧にすると,
教材使い放題,模試受け放題,予測スコア,問題レコメンド,ニュース,SWトレーニング,MY単語帳,辞書,一括MY単語追加,MyBook無制限登録,詳細分析
となります。
オンライン模試を受け放題になるのですが,30問を15分で受けるだけでもかなり制度の高い予想スコアが出るとのことです(73人のアンケート結果によると,本番との誤差は6%程度だったとのこと)。
また英字新聞も利用できますが,当サイトが昔から推しているJapan Times alphaを利用しているあたり,私の趣向的にも大変好感が持てます↓
-
The Japan Times AlphaがTOEIC対策に向く理由
日本に現存する英字新聞として,最古の歴史と最多の発行部数を誇る「The Japan Times」はとりわけ有名で,これまでに駅の売店や書店で売られているのを見かけた方も多くいらっしゃるでしょう。 発行 ...
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課金して書籍を購入すると,このような感じでスマホ上で解説が確認できるようになりました↓
上はアプリ書籍と紙書籍のものを比較したものですが,発音記号や正答率が表示されるなどアプリ書籍にしかないコンテンツも存在するようですね。
こういった情報はAIが問題をレコメンドする際に利用されるのでしょう。
ディクテーションやスピーキングや単語帳なども人によっては重宝するかもしれません。
これらに関しては,無料トライアル中に試して判断してみてください。
口コミについて
良いコメント
- 習得率が一目でわかる
- 月額固定で使い放題になるのは素晴らしい
- インターフェイスと操作性が良い
- 複数の書籍を横断して管理できるのは確かに便利
習得率や複数の書籍を1つのアプリ上で利用できるあたりは無料ユーザーでも役立ちますが,良いコメントを寄せているほとんどは課金しているユーザーです。
使い放題になるテキストもここ2年で47冊→98冊→130冊と3倍近くまで増えましたし,テキスト1冊あたりの料金を考えると,だいぶ安く済ませられると思います。
また,AIによる問題レコメンドはあれこれ考えなくても,目標スコアに足りないとされるパートをひたすら合格レベルになるまで受動的にやっていけばよいので,問題選びに困らないでしょう。
悪いコメント
- やや使い勝手が悪い
- 紙書籍を持っているのにアプリ書籍を購入しないといけない
- 使っていると細かいところに不満が出てくる
料金的には値上げの一途をたどっています。
かつて月額550円(年間だと3,600円)で使えていたものが,現在は実質月額1,400円以上となってしまいました(後述するABCEED ENGLISHを利用する場合は30万円弱かかります)。
また,人によっては使い勝手が悪いと感じるところもありますし(私はシャドーイングがうまく判定されないのが不満でしたし),予測スコアは上がりもしますが落ちもするので,いつまで経ってもスコアが上がらずイライラすることもあるでしょう。
リコメンドされるバリエーションに富む問題も,色々な著者による解説なので一貫性に欠けると感じるかもしれません。
もっとも,有料アプリだということで,アップデートによるこまめな改善がされてきています。
問題が見つかると大体2週間くらいで改善され,更新頻度は2021年になっても相変わらず高めです↓
逆に,課金を促す広告が多いことからもわかるように,無料で使う場合は大した機能は使えませんので,紙媒体を好む人間にはイマイチだと思います。
収録されているTOEIC教材について
最後にabceedに収録されているTOEIC教材からランキング上位にあるものをいくつか紹介してみましょう(2021年8月調べ)!
ランキング1位
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文法問題 でる1000問
今回は,TOEICの文法問題を得意にしたい人で,とにかく演習量を積みたい方におすすめの参考書である「文法問題でる1000問」をレビューしていきたいと思います。 文法ができるようになると,パート5でより ...
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ランキング2位
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金のフレーズ
今回は,TOEICで高スコアを狙う方に人気の単語帳である「出る単特急 金のフレーズ」についてレビューしていきたいと思います。 大学の生協でも売り上げNo.1を記録したこともある本書(2015年調べ)で ...
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ランキング3位
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銀のフレーズ
以前,金のフレーズについてレビューしましたが,今回はその姉妹品にあたり,より基礎的な単語を扱うと言う「出る単特急 銀のフレーズ」についてレビューしてみたいと思います。 基本的な特徴の他,勉強法について ...
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ランキング4位
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精選模試リスニング
今回ですが,TOEICのリスニング問題のみを収録した「TOEICテスト新形式精選模試リスニング」についてレビューしました。 タイトルにもあるように,2016年5月以降の新形式問題に対応しています。 な ...
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ランキング13位
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至高の模試
今回はTOEICテストの新形式問題に対応した「至高の模試600問」のレビューをしてみようと思います。 公式問題集以外の模試を使う際は,より詳しい解説があったり復習のことまで考えられたりしているものを使 ...
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当サイトでもレビューしたTOEIC教材が数多く入賞していたので,ちょっと安心しました。
逆に言えば,abceedに収録されている英語教材であれば,世に一定評価を得ているものだと思ってよく,逆引きのように今の自分に必要な参考書を探し出すのにも使うこともできそうです。
abceedがTOEIC界の登竜門となり,多くの著者が自分の参考書の収録を目指すようになる日も遠くないのでしょう。
なお,最近では,完全にabceedのアプリのみを使って,TOEIC800点または150点アップを保証する,ブルジョワジーなコーチングサービスも登場しています。
名前を「ABCEED ENGLISH」と言いますが,本アプリを気に入り,短期間に大きな成果がどうしても必要になる方におすすめです↓
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ABCEED ENGLISHという新時代のAI英語スクールについて
今回の記事では「ABCEED ENGLISH」と取り上げ,そのサービス内容についてまとめてみようと思います。 令和時代の語学の特徴は,AIが中心となることで,勉強効率が大幅に改善されたことにあるわけで ...
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まとめ
以上,abceedというアプリの使い方と機能を中心に,さらには寄せられた口コミについてもまとめてきました。
最後には収録している書籍の一部を紹介しましたが,今後もアプリ上で使える参考書は増えていくことと思われます。
無料会員ですと,多くのページで電子書籍を購入させられそうになったり,有料会員になるような宣伝があるので,わずらわしいと感じるところが多いように思いますが,CDやパソコンでダウンロードすることなしにリスニングができるのは楽です。
スマホの扱いに慣れていない方も,音声の聴き方だけはマスターしてください。
あとは,自分の置かれた環境次第で,有料会員になるかならないかをしっかり決めて使うようにしましょう!