TOEICの勉強法は,本番までの残り期間によって,重視すべき内容や時間の使い方が大きく変わってきます。
当サイトでは残り時間に焦点を当てた期間別の勉強法を紹介していますが,今回扱うのは,本番まで「2ヶ月(約8週間)残っているときの勉強法」です。
そもそも,TOEICの対策期間として2ヶ月というのは,良くも悪くも「中間の長さ」になります。
1ヶ月などの短期対策に比べれば時間に余裕があり,特定のパートを深掘りする時間を十分に確保できます。
しかし,3ヶ月勉強法に出てきた「基礎英文法から立て直す」ことや,「全パートを網羅的に対策」をするには,やや時間が足りません。
そのため,2ヶ月で確実なスコアアップを狙うには,スコアが伸びやすいパートに的を絞り,そこに時間と労力を集中投資するという「取捨選択」が何よりも重要になります。
当記事では,本番までに「できること」と「諦めるべきこと」を明確にし,残りの約60日間を最大限に有効活用するための進め方を整理していきます。
TOEIC対策に2ヶ月かける際の基本方針
2ヶ月(約8週間)の勉強計画を立てる際,最大のポイントは期間を「前半の6週間」と「後半の2週間」とに明確に分けることです↓
- 最初の6週間:単語暗記 + スコアが上がりやすいパートの対策(インプット)
- 最後の2週間:模試演習 + 復習(アウトプット)
1ヶ月しか時間がない場合は,全パートの概要を浅く広く学ぶ「総合対策本」に頼るのが基本です。
しかし2ヶ月あれば,総合対策本ではなく,より解説が詳しい「パート別問題集」を使って特定のパートを深く対策する余裕が生まれます。
一方で,3ヶ月ある場合と比べると,基礎的な英文法のやり直しや全パートの対策を行うほどの時間はありません。
つまり,2ヶ月勉強法では,「基礎学力を大きく立て直す余裕はないため,TOEIC特有のスコアが伸びやすい部分を優先して鍛える」という,コスパ重視の戦略を取ることが重要です。
独学で大幅なスコアアップを狙うのは簡単ではありませんが,しっかりと選択と集中を行えば,短期間でも一定のスコアアップを狙える可能性は十分にあります。
2ヶ月勉強法における「単語学習」

単語学習については,本番までの8週間のうち,最初の6週間(1.5ヶ月)をメインに行います。
ここで注意すべきは,「欲張って単語帳の隅から隅まで覚えようとしない」ことです。
市販されているTOEIC用単語帳の多くは,1000~1200語程度を収録していますが,2ヶ月の学習期間でこれらすべてを完璧にしようとすると,途中で時間が足りなくなり,1〜2周しかできずに終わってしまいます。
TOEICで使える単語力とは,音声を聞いた瞬間,あるいは文字を見た瞬間に意味がパッと浮かぶレベルのものです。
そのためには,最低でも3〜4周は反復しなければなりません。
そこでおすすめなのが,自分の目標スコアに合わせて覚える範囲を限定するというアプローチです。
例えば,以下の画像のように「目標スコアごと」にセクションが分かれている単語帳を選びましょう↓

990点を目標とする単語帳に出てくる consecutive(連続した)や detach(取り外す)といった単語よりも,まずは「今の自分の実力+少し上」の範囲に限定し,その範囲を6週間で何度も繰り返すようにしてください。
目標スコアの低いセクションに出てくる単語(頻出語)ほど,TOEIC本番で遭遇する確率が高いため,そこを確実にする方が圧倒的にスコアアップにつながります。
2ヶ月勉強法でのコツ1:単語学習
- 最初の6週間は毎日20分程度を単語学習に充てる
- 1冊すべてをやろうとせず,自分の目標スコアまでの範囲に限定する
- 絞った範囲を最低でも3〜4周は反復して瞬発力を高める
2ヶ月勉強法における「パート別対策」

2ヶ月勉強法において最も力を入れるべきなのが,このパート別対策です。
先述の通り,全パートを浅く広く学ぶ「総合対策本」ではなく,特定のパートに特化した「パート別問題集」を2〜3冊用意して深く学んでいきます。
期間は単語学習と同じく,最初の6週間を費やします。
TOEICには全部で7つのパートがありますが,2ヶ月で全パートを極めることはできません。
そこで,「対策した分だけスコアが上がりやすいパート」を優先的に学習します。
当サイトでは,参考書レビューや学習経験も踏まえ,Part 2・5・6・3・4・7・1という順番を考えています。
いずれにしても,学習を進める際は,「1日に何ページ進めたか」よりも「本番で使えるコツや解法パターンをいくつ自分のモノにできたか」を意識してください。
教材で学んだ解法を実際の初見問題でも引き出せるよう,頭の中を整理しながら進めていきましょう。
2ヶ月勉強法でのコツ2:パート別対策
- 最初の6週間で,特定のパート別問題集を集中してやり込む
- 全パートを網羅せず,Part 2・5・6・3など伸びやすいパートを優先する
- 学んだ「解くコツ」を初見の問題で適用できるかを意識する
最後の2週間は「模試演習と復習」

最初の6週間で単語と解法テクニックをインプットしたら,最後の2週間(7〜8週目)は模試演習と復習に集中します。
パート別問題集ではうまく解けていたとしても,それは著者が解説しやすいように並べた,不自然な問題セットだったからかもしれません。
実際のTOEICは,2時間ぶっ通しで200問を解き続ける過酷なテストであり,疲労との戦いや,シビアな時間配分が求められます。
だからこそ,これまでに蓄えた知識を「本番で使える力」に変換するこの2週間が極めて重要になるわけです。
スケジュールとしては,7週目と8週目の頭にそれぞれ1回分ずつ,計2回分のフルサイズ模試を時間を測って解きます。
いきなり模試を解いて復習するだけの勉強法と違い,すでに6週間のインプットを経ているため,
覚えたはずの単語が出てこなかった。
文字で見ればわかるのに,音声だと反応できなかった。
といった,具体的な課題分析ができるようになっているはずです。
模試を解いた後は,ただ丸付けをしてスコアを出すだけで終わらせてはいけません。
その週の残り日数は,その模試の復習に充ててください。
解説を丁寧に読み込み,パート別問題集で学んだ解法のコツとどのように結びついているのかを確認することで,初めて応用力が身に付きます。
「模試は解き終わってからが本当の勉強」だと心得ておきましょう。
そして試験の2~3日前には,7週目に解いた模試をもう一度解き直し,本番と同じ手順を確認しておきます。
記憶を頼りに解くのではなく,本番とまったく同じ手順(先読みのタイミングやマークの仕方など)をシミュレーションし,当日のリズムを体に染み込ませてください。
2ヶ月勉強法でのコツ3:模試演習
- 最後の2週間(7〜8週目)は模試演習と復習をメインにする
- 週の初めに2時間測って解き,残りの日で解説を徹底的に読み込む
- 試験2~3日前に,7週目の模試を再度解き直して本番のシミュレーションをする
まとめ
以上が,TOEIC本番まで2ヶ月ある場合の勉強法です。
1日平均2時間勉強できると仮定した場合の,全体のスケジュール案をまとめます↓
2ヶ月(8週間)のスケジュール案
【1〜6週目の通常日(インプット期)】
単語学習(範囲を絞って反復:20分)+ パート別対策(Part 2・5などを優先して深く学ぶ:100分)
【7・8週目の模試日(アウトプット期)】
時間を測って模試を1回分解く(120分)
【7・8週目の通常日】
模試の復習(100分)+ 単語の総復習(20分)
【試験2~3日前】
7週目に解いた模試の解き直し(本番のシミュレーション:120分)
最初の6週間でインプットを行い,残りの2週間で模試を通してアウトプット能力へと昇華させるという,非常にメリハリの効いた戦略です。
なお,このスケジュールを予定通り進めるためには,使用する単語帳やパート別問題集を「なるべく早く」手に入れることが不可欠です。
「どの教材を買おうか」と悩んでいる時間すらもったいない期間に入っています。
書店に足を運ぶ時間が惜しい方や,何を選べばいいか迷ってしまう方は,TOEIC公式問題集を選ぶか,あるいは以下のようなスマホ1つで全対策が完結するアプリを活用するのも一つの手です↓
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残り期間によって最適な戦略は変わり,試験まで2ヶ月ある段階で対策を始められれば,まだ修正の余地が十分にあります。
適切な教材を使って勉強できた場合,「かけた勉強時間÷2」前後がスコアアップ幅の1つの基準です↓
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あれこれと手を広げすぎず,やるべきことを絞って,これからの2ヶ月を濃密なTOEIC対策期間にしてください。
もっと時間を取れる方は基礎文法まで含めたTOEICの3ヶ月勉強法を,本番まで1ヶ月しかない方は直前対策を重視したTOEICの1ヶ月勉強法も参考にしてください。
最後までお読みいただき,ありがとうございました。