TOEICリーディングの勉強法!精読・区切り読み・速読の3ステップ

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東大院修了(農学修士)×指導歴20年|教育・Web運営専門家 さんくす

さんくす

東大院修了(農学修士)×指導歴20年|教育・Web運営専門家 さんくす。かつては英語に挫折しかけた私が,L&R 915点,S&W 340点(IIBC AWARD受賞)に至った20余年の軌跡を論理的に分析。100以上の教材を身銭を切って検証した一次情報を生かし,理系研究者ならではの誰もが実践できる最短攻略ルートをご提案します。詳しいプロフィールは運営者情報をご覧ください。

周りを見渡してみると,大学受験などで難しい長文読解をこなしてきたはずの大学生や社会人であっても,

TOEICのリーディングになると全然点数が取れない!時間内に終わらない!

と感じている方は少なくありません。

なぜでしょうか。

その原因は,TOEIC特有のビジネス単語や独特の出題形式に慣れていないこともありますが,大きな壁の1つは英語を速く,正確に処理する力が不足していることにあります。

速読力の向上は単語の暗記と比べると道のりが長く感じられますが,リーディングのスコアアップに直結するだけでなく,リスニングの成績向上にも波及する極めて重要なスキルです。

なお,本番での時間配分やPart5・6・7ごとの解き方については,以下の記事で詳しく扱っています↓

TOEICリーディングの解き方!時間が足りない人向けパート別攻略法

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そこで今回は,「TOEICのリーディングスコアを伸ばすための勉強法」を,精読・区切り読み・速読の3ステップに分けて紹介します。

TOEICのリーディングは難しい

TOEICのリーディングセクションが難しく感じられる最大の理由は,「75分という制限時間に対して,読まなければならない英文の量が膨大すぎる」ことです。

これは,ビジネスシーンにおいて山積みになった書類やメールをスピーディに処理し,必要な情報を的確に拾い上げる情報処理能力を測定しているためです。

TOEICはリスニング(L)とリーディング(R)が各495点満点ですが,大半の学習者はRのスコアの方が低くなります。

例えば,900点を達成する方の内訳を見ても,「L450 R450」と均等になることは稀で,「L480 R420」のようにリスニングが先行するケースが王道です。

社会人の目標になりやすい600点の壁でも,「L350 R250」や,極端な場合は「L400 R200」といったバランスになることがよくあります。

それほどまでに,リーディングで高いスコアを取ることは難しいのです。

もちろん,この傾向を逆手に取り,「点数が上がりやすいリスニングを徹底的に鍛えて目標スコアを達成する」という戦略も有効です↓

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TOEICに限らず英語のあらゆる学習において,リスニング力はリーディング力と並んで他の技能よりも優先して伸ばしたい能力です。 TOEICにおいてはパート1~4でその実力が直に試されることになるわけです ...

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しかし,リスニングだけで逃げ切るのにも限界があります。

また,リーディング力を鍛えることで,結果的にリスニングの理解も安定しやすくなります

英文を目で追って理解するスピードが上がると,音声を聞いたときにも英語の語順のまま処理しやすくなるためです。

次章からは,そのリーディング力を高めるための具体的なステップを見ていきましょう。

 

 

リーディングを得意にするための3ステップ

TOEICリーディングの勉強法を精読・区切り読み・速読の3ステップで示した図解

TOEICのリーディングセクションで高スコアを狙うためには,以下の3つの力が必要です↓

  1. 正確に文構造を把握する「精読」の力
  2. 英語を語順通りに処理する「区切り読み」の力
  3. 情報を素早く処理する「速読」の力

「時間内に解き終わらない」という悩みを抱える学習者の多くは,いきなり③の「速読」を手に入れようとして失敗します。

ただ目を早く動かして英単語の羅列を眺めるのは,速読ではなく「ただの字面追い」です。

英文の構造を正確に捉えられるようになって(精読),初めて意味のカタマリごとに前から処理できるようになり(区切り読み),その処理スピードが上がることで結果として「速読」が完成します。

つまり,上の3つの能力は,①から順番に積み上げていくのが基本ということです。

焦る気持ちを抑えて,まずは①の「精読力」を固めるところから始めましょう。

さんくす
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ただし,いつまでも精読ばかりしていては実践的なスピードは身につきません。ある程度正確に読めるようになったら,段階的に次のステップへ移行することが大切です。移行のタイミングについては,次章の目安スコアを参考にしてください。

 

 

ステップ1:精読で文構造を正確に読む

時間無制限で現在の読解力を測る

まずは,ご自身の現在の「精読力(純粋な読解力)」を知るために,公式問題集などのリーディングセクションを「時間を一切測らずに」解いてみてください。

制限時間がない状態で解いたスコアが,「あなたの現在の英語力での限界値」です(※実力を正確に測るため,辞書の使用は禁止です)。

次に,自分の目標とする総合スコアに対して,リーディングで何点取るべきかの目安を確認しましょう↓

目標スコア(総合) リーディングの目安
900点 420〜430点
800点 350〜370点
700点 300〜320点
600点 250〜280点
500点 200〜240点

リスニングが得意な方は右列の下限寄り,リーディングもバランスよく伸ばしたい方は上限寄りを目安にしてください。

 

目安スコアに届かない場合は基礎文法に戻る

もし,時間を無制限にして解いた結果が,上記の「リーディングの目安」に届いていない場合,そもそもの英語の基礎力が不足しています。

速読のテクニック以前の問題ですので,「精読」のトレーニングから始める必要があります。

具体的な方法としては,中学〜高校基礎レベルの英文法や構文解釈をやり直すのが最も確実です。

最近はスタディサプリのようなオンライン学習アプリが充実しているため,社会人でもスキマ時間を使って中高の基礎英語を効率よく学び直すことができます(※TOEIC対策コースではなく,基礎講座を活用します)。

文法や構文の基礎を底上げしてから,再度,時間を測らずに模試を解いてみてください。

さんくす
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実力チェックのために同じ問題を後日使えるよう,最初に解いた時は「答え合わせ」や「解説の読み込み」をしないでおくのがおすすめです。

ちなみに,リーディングスコアが240点〜280点程度に達するまでは,文法の復習と精読のトレーニングを行うだけでも着実にスコアは伸びていきます。

最初の時間無制限テストで目安スコアをクリアできた方は,精読の基礎はできている証拠です。

次の「英語の語順で読む」ステップへと進みましょう。

 

 

ステップ2:区切り読みで英語の語順に慣れる

精読ができるようになっても,「きれいな日本語に訳そう」として英文を後ろから前に返り読みしていては,時間が足りなくなりやすいです。

また,訳すことに脳の容量を使いすぎて,読み終わった頃には内容を忘れてしまう現象も起きます。

それを防ぐために不可欠なのが,英文を意味のカタマリごとに斜線(スラッシュ)で区切り,頭から順番に処理していく「区切り読み」です。

さんくす
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本番のテスト用紙には書き込みができませんが,普段のトレーニング段階ではテキストにどんどん斜線を引いて練習してください。

指でなぞりながら一定のペースで読む

まずはスラッシュを書き込まずに,英文を指(またはペン先)でなぞりながら,一度も目を戻さずに読み進める練習をします。

TOEICのリスニング音声が一定のスピードで流れるように,リーディングでも「一定のペースで読む」ことを体に覚え込ませます。

ストップウォッチを使い,自分が1分間に何語(WPM)読めたかを計測してみましょう。

読み終えた後,内容が頭に入っていなければペースが速すぎます。意味が取れるギリギリのスピードを探りながら,毎日少しずつ指を動かすスピードを上げていきます。

教材としては,読解特急2スピード強化編など,あらかじめ語数が記載されていてWPMが測りやすいTOEIC教材が最適です。

 

スラッシュを入れて英語の語順のまま理解する

返り読みをせずに一定のペースで読めるようになってきたら,意識的に意味のカタマリ(チャンク)を作って読んでいきます。

最終的には,内容を理解した状態で1分間に150語以上を読めるようにすることが,TOEICリーディングの大きな目標になります。

例えば,次のような英文があったとします↓

  • I'm meeting / with my business partner / at 3pm / on the 3rd floor of my office.
  • (私は会う予定 / 取引先と / 午後3時に / オフィスの3階で)

きれいな日本語訳を作ろうとせず,この片言の語順のまま,状況を頭にインプットしていくことが最大のポイントです。

日本語に変換するプロセスを省くことで情報処理が高速化し,「会う」「取引先」「3時」「3階」というキーワードがダイレクトに記憶に残りやすくなります。

指でなぞる時も,1単語ずつではなく,スラッシュで区切ったカタマリごとにポン,ポンと視線をジャンプさせるように動かしていくのがコツです。

区切り読み(スラッシュリーディング)の具体的なトレーニング方法については以下の記事を参考にしてください↓

TOEICの3回チャレンジ法とおすすめ復習法を紹介するアイキャッチ画像
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レベル別の洋書で読む量を増やす

区切り読みの感覚がつかめてきたら,TOEIC教材だけでなく,難易度別に分かれた洋書を使って「英文を読む量」そのものを増やすのも効果的です。

いわゆるGraded Readers(レベル別リーダー)は,語彙や文法が段階的に調整されているため,自分の実力に合った英文を無理なく読み進められます↓

洋書とその翻訳本
洋書を用いた勉強法!多読と副教材でTOEICを攻略しよう

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ポイントは,辞書を引かなくても大まかな内容が追えるレベルを選ぶことです。

難しすぎる本を選ぶと,結局は精読に戻ってしまい,読むスピードを上げる練習になりにくくなります。

TOEIC対策では公式問題集やPart7教材が中心になりますが,多読を組み合わせることで,英語を前から処理する感覚を日常的に鍛えやすくなります。

 

 

ステップ3:速読で時間内に読み切る力を伸ばす

「区切り読み」をマスターすれば,リーディングスコアは300点台の壁を突破できるようになるはずです。

しかし,800点〜900点以上のハイスコアを目指すには,さらなる高速化=真の「速読」への進化が必要です。

真の速読とは,「日本語を一切介さず,英語を英語のまま,情景のイメージとして直接脳にインプットする」状態を指します。

先ほどの例文で言えば,「取引先とオフィスの3階で午後3時に会っている情景」を脳内に直接思い浮かべるレベルです。

パラグラフリーディングで長文全体をつかむ

さらに長文全体の構造を把握するために,「パラグラフリーディング(段落読み)」も併用します↓

  • 各段落の最初の1文(トピックセンテンス)を最重要視する
  • 「1つの段落で言いたいことは大体1つ」という英語の原則を意識する

この読み方ができるようになると,細かい単語がわからなくても「この段落は新製品のメリットの話だな」「ここは割引条件の話だな」と,話の展開に置いていかれることがなくなります。

最初のうちは各パラグラフを読むごとに,どのような内容だったか簡単にメモしておくようにしましょう。

 

「合わせ読み」でさらなる高みへ

1分間に250語以上の圧倒的なスピードを目指す上級者には,「合わせ読み」というトレーニングも非常に効果的です。

これは,英字新聞などを用いる際,先に日本語訳を読んで背景知識やイメージを頭に入れてから,英語の原文を読むという方法です。

内容がわかっている状態で英語を読むことで,英語を語順通りに処理する感覚をつかみやすくなり,高速で読むための土台を作ることができます(参考:英字新聞でライティング力を強化する)。

さんくす
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和訳については,Google翻訳などの翻訳ツールを使っても構いません。最近は生成AIで文章の要約も作れるので,背景知識を先に入れたいときに便利です。

理解した英文は,何度も繰り返し音読し,余裕があれば数回書き出すトレーニングを続けてみましょう。

リーディングだけでなく,ライティングやスピーキングにも良い影響が期待できます。

 

 

まとめ

ここまで,TOEICのリーディングスコアを伸ばすための3つのステップを解説してきました。

おさらいすると,以下の流れで学習を進めるのが王道です↓

  1. 文法を復習し,構造を正確に捉える「精読」
  2. 英語を語順のままカタマリで処理する「区切り読み」
  3. 日本語を介さずイメージで捉える「速読」

TOEICのPart7は常に時間との戦いです。

学習を始めたばかりの頃は「絶対に最後まで終わらない」と絶望するかもしれません。

しかし,基礎となる文法から精読を固め,日々のトレーニングで少しずつ視線の動かし方を変えていくことで,「読むスピードが上がってきた」と実感できる瞬間が増えていきます

ぜひ今回のステップを意識して日々の学習に取り組み,目標のTOEICスコアを勝ち取ってください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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