TOEICを総合的に対策する際のおすすめ参考書といったら,なんといってもスタディサプリENGLISHの「パーフェクト講義のテキスト」でしょう。
実際はリスニングやリーディングのパートごとに購入ができるので,分野ごとの対策に使うこともできます。
新形式に対応しているのはもちろん内容も斬新で,手軽な値段で購入できる参考書として優秀です。
とはいえ,書店でこの冊子を目にすることはありません。
というのも,本テキストはスタディサプリENGLISHのTOEICコース(オンライン教材)においてのみ学べる内容を,手元に残せるようにと,テキスト形式で書き起こしたものだからです。
ここではそんなパーフェクト講義のテキストを,本家のアプリや市販の類似本と比べることで,その違いについてレビューしてみることにしましょう!
目次
パーフェクト講義のテキストについて
スタディサプリのパーフェクト講義のテキストは全部で6冊からなります。
上の画像にあるように,それぞれ,
- Part1&2
- Part3&4
- Part5&6
- Part7
- 英文法編01
- 英文法編02
というタイトルが付いていますが,最初の4冊がメインとなる「パート別対策用」で,残り2冊がTOEIC頻出の文法に特化した「英文法編」の内容をまとめたものです。
なお,アプリを使った実際のトレーニング内容については,以下の記事をお読みください↓
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パーフェクト講義でTOEICのパート別対策をしよう
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学習コンテンツとしてみれば両者は別物として扱うことができますが,本記事ではこれらをまとめて「パーフェクト講義」と呼んでいる点にご注意ください。
色々と比較する前に,簡単にテキスト自体についてレビューしてみると,まず目を惹いたのはその見た目です。
カラフルでちょっとポップな感じがするのはもちろん,私的にはサイズ感が特に気に入りました。
大学受験をした方であれば,赤本や分厚い参考書を破いて分割して持ち歩いた経験もあるかと思いますが,こちらはその心配は要りません。
長辺のサイズとしても,指を目いっぱいに開いたときの親指から小指までの大きさくらいなので,大変持ちやすく,ある程度のまとまりごとに集中して取り組むことができます。
ちなみに本教材の構成は,TOEIC対策コースのアプリのものと基本的には同じです。
なお,音声に関しては,テキストの3ページ目にダウンロードページのURLが記載されていて,そちらからMP3形式で簡単にダウンロードできるので問題ないでしょう↓
とはいえ,アプリでは当たり前だった関先生の黒板を用いての授業は,テキスト内でできるはずもなく,いくつかの違いがあるにはあります。
次章では,具体的にいくつかの例を挙げながら,アプリ版と比較してみることにしましょう!
パーフェクト講義のアプリ版との違い
例題含めて,テキストだけの学習自体は面白くありません。
ピンポンと効果音が鳴ることもなければ,制限時間の目安も見当たらないです。
ゆえに,解答時間は自分で測って記録しないといけません。
とはいえ,まったくもって劣っているかと尋ねられれば,決してそのようなことはなく,演習問題のように一気に問題を見渡すときなどは,テキストの方が圧倒的に見やすいです↓
リスニングパートにおいてはそこまで意識することはなかったのですが,やはりリーディングパートになると,テキストの見やすさに軍配が上がります。
上記はパート5の文法問題ですが,これは似た構成の英文法編を学ぶ際にも顕著です。
また,パート6以降の長文問題では複数の文章をパッと参照しては,あっちへ行ったりこっちへ来たりしないといけないクロスリファレンス問題があるわけですから,見渡せる範囲の広いテキストが特に役立つでしょう↓
ところで肝心の講義動画についてですが,テキストではどのようにまとめられているのでしょうか。
それについては心配無用で,関先生の発した言葉はほぼ漏れなく活字化されていました↓
このようにTOEICに役立つ知識を出し惜しみせずに伝授してくれるところが,スタディサプリENGLISHがおすすめの理由です。
こういった知識は試験前にも確認するものだと思いますので,テキストという形で手元に残しておけるのは魅力的でしょう。
とはいえ,テキストだけだと映像を観られないのでちょっと寂しく思います。
なお,最も大きな違いとなるのは,アプリにあった復習トレーニングのほとんどが利用できないことです。
例えば,シャドーイングやディクテーション,単語イディオムチェックやスピード音読などのトレーニングはテキスト上ではできません。
ただしテキストには,見やすさを生かしたり,書き込めるといった,独自のメリットもあるわけで,どちらにも長短があります。
全訳や発音のチェックはアプリだと「本文チェック」を用いてトレーニングできましたが,テキストだと以下のように,見開きで本文と全訳を見比べることが可能です↓
同じ文章を扱っていても,復習の方法は大きく異なります。
やはり,アプリとテキストを併用することが最善なのでしょう。
世界一わかりやすいシリーズとの違い
関正生先生は,「世界一わかりやすいシリーズ」というベストセラーの著者としても知られます。
当サイトでも個別にレビューしていますので,興味がある方は以下の記事から読み始めてください↓
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関正生先生のTOEIC対策本の種類と評判について
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ここではパーフェクト講義との違いについてみていきましょう。
同じ著者が同じ内容に対して全く別のことを言うことはありません。
後発のパーフェクト講義ですが,これも例外ではなく,基本的には同一内容です。
例えば以下画像の左ページには,パーフェクト講義のパート1の目次になりますが,右ページにある世界一わかりやすいシリーズのリスニング編の目次と比べると酷似しています↓
もちろんその場その場で多少の違いはありますが,本1冊全体を通してみると大体同じような知識が身に付くことになるので,繰り返しになりますが,少なくともこれら2冊を両方とも買うことはおすすめしません。
どちらか片方で十分でしょう↓
パーフェクト講義の英文法編の内容に当たるものも,「世界一わかりやすいTOEICテストの英文法」が対応します。
量的にもどちらも500ページ程度で,構成については大きく異なりますが,どちらも高校までの英文法からTOEICに出る知識だけを素早く学べるコンセプトであるだけに,頑張って学ぶだけの価値はありそうです。
パート別対策の方においても書籍の厚みを比べてみましたが,このくらいの微差になります↓
先ほど「得られる情報はほとんど同じだ」と言いましたが,レイアウトに注目すると,市販本である世界一わかりやすいシリーズの方が多少凝っているように思います。
もちろん,パーフェクト講義の方はアプリと連動しているという強みがあるわけですが,値段は世界一わかりやすいシリーズが5060円であるのに対し,パーフェクト講義は4708円です。
こちらもほぼ同じで良い勝負をしていますね。
参考までに,英文法編まで購入すると,世界一わかりやすいシリーズは6710円,パーフェクト講義は6578円となりますが,後者はテキストセール時に割引が行われることを覚えておきましょう。
まとめ
これまで,スタディサプリENGLISHのTOEICコースからパーフェクト講義のテキスト全6冊を,アプリや市販本と比較してきましたがいかがだったでしょうか。
今回比較することでわかったパーフェクト講義のテキストの特徴は,
- カラフルでポップな見た目と持ちやすい大きさ
- テキストと音声データが手に入る
- アプリと同一内容を学べ,復習しやすい
- アプリと併用すると多様なトレーニングが可能
- 市販本との違いはほとんどない
- テキストの値段は文法編まで揃えると6578円
のようにまとめられます。
一度アプリで学んだ内容をテキストで学び直すことで,より復習の効率が高まりスコアも上がりやすくなるというのが,私が実際に使って学んでみての感想です。
パーフェクト講義の教材としての完成度は類書と比べても勝るところはあっても劣るところがほとんどないもので,TOEIC界のバイブルとなる日もそう遠くないように思います。
とはいえ,誰もがこのテキストを手にしてしまうような日がくれば,今度は逆に受験者の平均スコアが上がってしまって,テスト自体の難易度が上がってしまうかもしれませんね(TOEICは相対評価です)。
ここで言えることとしては,この記事にたどり着いたみなさんだけは少なくとも,スタディサプリENGLISHのパーフェクト講義で学んで目標スコアをいち早く達成してください。
最後までお読みいただきありがとうございました。