TOEICの公開テストに関する事柄の中で最も楽しい瞬間は,スコア結果を確認する際に訪れます。
長い時間をかけて公開テストに向けて頑張ってきた方はもちろんですが,さほど勉強してこなかったと思われる方であっても,TOEICの試験を受けに行くだけでも2時間以上の時間を費やす努力はしたわけです。
一度経験すると,「もうしばらくはテストを受けたくない」と思うほどの感想を持った人も多いでしょう。
ゆえに,当日の頑張りくらいはせめて報われていて欲しいと思うのが普通の感覚だと思います。
そこで今回は,自分のTOEICスコアがどれくらいの日数で返送されてくるのか,またその際,どのような感じで結果が通知されるのかという確認方法についてまとめていくことにしましょう。
さらには,あまり知られていないであろう,項目別正答率を分析してTOEIC本番での誤答数について知る方法も紹介したいと思います。
目次
TOEICスコアの確認方法
TOEICの結果を確認する方法ですが,大きく分けて2つあります↓
- インターネットを利用する
- 送付される公式認定証で確認する
試験があって,2週間ちょっとでまずはインターネットで結果が確認でき,その2週間後くらいに公式認定証が届く順番です。
1の利用について,以前は申し込みが別に必要でしたが,現在は誰もがインターネット上で手続きを済ますわけですから,身に覚えがない方であっても普通に利用できますし,何かにチェックを付けるなどの特別な作業も必要ありません↓
次章では,上の1つ目に挙げた「インターネットを使った結果確認の方法」から先にみていくことにしましょう!
インターネット上でTOEICスコアを確認する方法
TOEICの公開テストを受けてから2週間少し経過すると,IIBC試験運営センターから1通のメールが届きます。
その件名は「【テスト結果表示】第○回TOEIC Listening & Reading公開テスト○年○月○日」というものです↓
テスト結果の表示予定の時期が近づくと,結果が気になって何度もサイトにアクセスしてしまうものですが,焦らなくてもこのような通知がちゃんと来ますので,本メールの到着を待ちましょう。
この後の確認方法ですが,まずはTOEICの申し込みをしたサイトにログインします。
次に「テスト結果の確認」というボタンをクリックしてください↓
すると,以下のようなページが表示され,最新のテスト結果が確認できます↓
ここで1つ注意していただきたい点として,いきなり結果が表示されてくるので,人によっては心の準備を十分にしてからボタンを押すようにしてください。
私は,数年前に受けたときよりもだいぶスコアが下がってしまっていたので大変ショックでした。
もっとも,このスコアがきっかけで「もう一度頑張ろう」と思えたので,結果的にはそこまで悪いことにはならなかったのですが。
もちろん,思った以上にスコアが高くて驚いた方もいるかもしれません。
とはいえ,社会人になって英語の勉強から遠ざかっている方であれば,学生のときよりもスコアが落ちていて凹むというのが定番です。
塾や添削の指導で英語に結構触れていてもTOEICのスコアは下がるわけですから,普通に仕事をしていてTOEICスコアが上がる方というのは,ビジネス英語を日常的に使うような方か,TOEIC専門の塾で高いレベルの講座を担当しているような方がほとんどでしょう。
逆に言えば,それだけ特殊な環境にでもいない限り,TOEICスコアは落ちていくのが当たり前で,前回受けたときから長い年数が経ち,間に試験形式が変わろうものならなおさらです。
再起する方は,後で紹介する項目別正答率を利用して,自分の弱点をまずは知るようにしてください。
公式認定証によるTOEICの結果確認方法
上述したインターネット開示から2週間ちょっと,つまりTOEIC公開テストを受けてから約1ヶ月が経過すると,上記のような公式認定証が送付されてきます(発送予定日は先のメールに記載があります)。
すでにインターネットで結果を知っているわけですが,資格証明の際にはこの認定証が必要になるので,意外と価値がある書類です。
なお,通常郵便でポスト投函されるため,雨が降っていてポスト周りが濡れている場合は速やかに回収するようにしましょう。
私は封筒が若干水びたしになっていた経験があります(泣)
中を開けると,公式認定証の他,どのように結果を読み解けばよいかについて説明した解説書も出てきました↓
インターネットでの結果確認サービスがなかった時代は,この封筒が届くのをひたすら待つしか自分のスコアを確認できる術は他になかったのですが,730点以上取っているBレベル以上の人には,比較的分厚い封筒が届くこともあって(中にはスピーキングテストのお知らせが入っている),開封前の時点からすでにドキドキしながら取りに行ったものです。
さて,公式認定証の見方について解説した紙からは,自分の結果と項目別正答率の他,今回の受験者数や平均スコアもわかるようになっています↓
上の写真ではレベル別評価や平均スコアなどが直接書かれていますが,今ではどちらもQRコードに置き換わっていて,チラシもカラー印刷になっていました。
TOEICでは,受験時期によって受験者の層が変わるので,高スコアが出やすい月があるなどの噂も囁かれていますが,実際のところはどうなのでしょうね。
1つ確かなこととしては,形式が変わったばかりの回だと,物珍しさや仕事のために早速受けに来る猛者が集団で現れるので,その時期は避けるのが賢明です。
項目別正答率の分析方法
上の公式認定証に印刷されている項目別正答率(Abilities Measured)は,専門家の間では通称「アビメ」などと略されています。
これは,リスニングとリーディングのセクションごとの英語力についてまとめてくれているもので,自分の弱点が簡単に把握できるものです。
例えば上に示したのは,第229回の私の項目別正答率なのですが,左側にリスニングの評価が,右側にリーディング評価がまとめられています。
これを便宜上,「L1~L5」・「R1~R5」と呼ぶことにしましょう。
そして,アビメは以下のように構成されています↓
L評価 | R評価 | |
1 | Part1+2(意味理解) | Part7(内容理解) |
2 | Part3+4(概要理解) | Part7(情報特定) |
3 | Part1+2(要点理解) | Part6+7(関連付け) |
4 | Part3+4(情報特定) | Part5~7(語彙力) |
5 | Part2~4(意図理解) | Part5+6(文法力) |
そして,一般的な傾向についてもすでに知られていることがいくつかあるので,ここでチェックしてみましょう!
L3が一番高くなる
まずはリスニングの話から始めますが,通常,L3のスコアが一番高くなります。
確かに私の場合も,93%という高い数字になっていました。
逆に,もしもそうなっていないのであれば,TOEICの形式に慣れていないまま本番に臨んでしまったと判断できます。
その場合,きちんと対策して受け直せば,すぐに高いスコアが得られるでしょう。
L1とL5は比例する
続いてL1とL5を2つ一気にみていきますが,意味の理解と意図の理解では,問題にしたときの難易度が大きく異なってきます。
当然ながら,後者を問うL5は前者のL1よりも高度な内容であるため,L5がL1を超えることはありませんし,多くの方はL5の割合が一番低くなっているはずです。
伸び方としては,L1ができるようになるにつれてL5も上がってくるので,TOEICの初心者であればまずは意味の理解(文章の目的など,直接的な内容を問う問題)から始め,上級者はL5(間接的な答え方になっている問題)を中心に取り掛かるようにしましょう。
L2とL4はパート3と4の出来を表す
Part3と4は比較的長い会話を聞くことになりますが,1つの英文に対して3つの問題があるかと思います。
そのうち,1問目はL2に,残りがL4に分類されることがほとんどで,要するに,1問目では会話の概要を問うものが多く,2~3問目はより具体的な内容について聞かれる問題がほとんどだということです。
どんな話なのかなんとなくでもわからなければ,深く聞き取ることはできないでしょう。
さらに言えば,2~3問目にはL5に分類されるような難問も含まれるのですが,まずはL2とL4の出来を分析し,自分がどの段階で躓いてしまっているのかを認識するようにしてください。
それだけでも,どこに注意して聴くべきかが変わってきます。
R5は文法力の高さを示す
ここからはリーディングセクションの話に移りましょう!
文法力がしっかりしている人ほどTOEICでは高得点が取れるのですが,R5はまさにその文法力を示したもので,このスコアが75を超えていれば上出来です。
とはいえ,R5で良いスコアを取れていても,本番ではPart5に時間をかけすぎてしまい,Part6~7に十分な時間を残せていないこともあるため,時間配分には注意してください↓
文法問題は知識がなければ正解できませんが,読解問題に関しては時間をかければ解けるものが多いです。
R1~3はバランスが大切
R1~3ではR2が一番高くなるのですが,これはリスニングのL3で語ったことと同じような理由からです。
まずは必要な情報をすぐに見つけ出せるようにし,その後,R1やR3といった深い理解が必要な問題に正解できるよう,読解力を高めていきましょう!
リスニングの正答率について知る方法
ところで,アビメをさらに細かく分析し,リスニングパートで何問正解できたかまでも知ることができることをご存知でしょうか。
アビメの数字を以下のような分析表と見比べることで,リスニングで何問間違えたのかを知ることができます↓
前章で示したアビメのL1~5に書かれた数字を使って,私はTOEICのリスニングセクションで100問中81問正解していたことがわかりました。
ただし,この表からはリーディングセクションの出来や,Part1~4の細かい正答数までは残念ながらわからないのですが,リスニングのスコアだけ(400/495点)を知っているよりかは,今後の反省材料としても使いやすいはずです。
さて,上の表についてですが,まずは以下のサイトにアクセスし,自分が受けた日の結果をまとめた記事を探してみてください↓
大体は最近のものでしょうから,一番新しい記事が目的のもののはずです。
次に自分のアビメを用意し,左列にあるリスニングセクションの平均点(黒い▲の右に書かれている数字)から,どのフォームを使うかを決定します。
私の場合,L1~5がそれぞれ 「62・66・75・61・52」でしたので,フォーム2に該当することがわかりました↓
次に,自分の結果(%)のうち,上から4つ目までを「項目1・項目2・項目3・項目4」と呼ぶこととして,私の実際の数字を箇条書きにしてみると,以下のようになります↓
- 項目1=67
- 項目2=79
- 項目3=93
- 項目4=82
このとき,上から5つ目の数字は無視してください(私のアビメだと53の数字)。
これを先ほどのサイトで公開されている換算表と見比べることで,誤答数がそれぞれ「5問・5問・1問・8問」だとわかりました。
これらが具体的にパートごとの誤答数を表しているわけではありませんが,パート1と2の結果は項目1と3に,パート3と4の結果は項目2と4に対応しているわけなので,上の誤答数から,パート1と2で6問,パート3と4で13問もミスしてしまったと分析することが可能です。
大まかであっても何問間違えたかを知ることができれば,次の試験に向けての対策が立てやすくなるので,公式認定証が届いたら,ここまでやってみるのが良いと思います。
もちろん,稀有なサイト運営者の方や他のTOEIC受験者の方々の力添えがあってのことですので,自分がTOEICを受けたときは協力もしつつ,ありがたく使わせていただきましょう。
TOEICは1問5点というわけではありませんが,19問ミスで400点ということで,何ともピッタリな結果となりました。
とはいえ,また別の時に受けたときに10問ミスで460点だったので,問題が難しいときはこのようなラッキーもあります。
まとめ
今回の記事内容を最後にまとめますが,TOEIC公開テストの結果を知る方法として,
- 申込サイトで確認
- 公式認定証で確認
という2つの方法がありました。
前者は試験後2週間という早い段階で結果を知ることができ,後者は1ヶ月後に到着します。
後者は資格の証明書として使用できる他,同封されている項目別正答率を利用することで,自分の英語力を分析したり,リスニングセクションの誤答数まで知れたりという特徴もありました。
TOEICのスコア確認をするときは,どんな人でもドキドキするもので,大人になると,そういったハラハラを感じられる出来事も少なくなってきますので,非日常的な体験ができるという意味でも,TOEICテストはとても貴重な機会を我々に提供してくれるものだと思います。
もちろん受け終わった直後はヘトヘトですし,結果発表まで少し長いと感じることもあるでしょうが,結果を分析してみることで,次こそはもっと頑張って良い点を取りたいという前向きな気持ちになれるはずです。
なお,今回判明したスコアの100点上を目指して頑張るというのが現実的とされています↓
TOEICで自己実現を成し遂げていきましょう!
最後までお読みいただき,ありがとうございました。