今回は,見るからに速習に向いていそうなタイトルの「出るとこ集中10日間!TOEICテストリスニング編」をレビューしていきたいと思います。
帯にもありますが,20個の攻略のツボ(コツのようなもの)を身に付け,頻出問題を確実に得点できるようになることが本書の目標です。
とはいえ,短期間で終わるということは重要度の低いものは省いていることを意味します。
それもあって,この参考書を1冊やるとどのくらいの効果が出るのか,そして使い勝手や特徴はどのようなものだったのかについて,これから詳しくみていきましょう!
もくじ
出るとこ集中10日間!リスニング編の特徴
基本情報
名称:出るとこ集中10日間!TOEICテストリスニング編
著者:八島晶
出版:西東社
ページ数:192ページ
価格:1430円
音声:CDまたはスマホアプリ
目標スコア:600点
本書をめくると,真っ先に目に入ってきたのは付属CDです。
トラックの数は70,時間にして48分ありますが,新形式に対応しているので,音声は4ヶ国の話者(アメリカ・イギリス・カナダ・オーストラリア出身)がバランスよく登場し,スマホアプリのabceedでも無料で聴けます↓
スマホを机に置いて通しで再生でき,CDそのままのスピードだけでなく,0.5~2倍に変えられて便利です。
本書の一番の特徴は,何といってもカラフルでイラストが多めなところでしょう↓
2色刷りのものは多いですが,本書には多くの色がふんだんに使われており,全体的に楽しい印象を受けます。
結果的に,なんだか簡単にできそうな気持ちになってきますし,解説も見やすいです。
次に特徴的なのが,10日間でTOEICのリスニング対策ができてしまうところで,9日かけてPart1からPart4までの攻略に役立つ20個のコツを身に付けていきましょう!
最終日となる10日目には,それまでの総復習として直前練習問題を解くことが可能です。
カラフルなレイアウトと10日間で一通り終えられる特徴は,「出るとこ集中10日間シリーズ」に共通しています↓
もっとも,文字だけではイメージしにくいと思いますので,次章から本書の目次や内容について,実際の紙面をみながら詳しくみていきましょう!
出るとこ集中10日間!リスニング編の中身
本書の目次ですが,使い方や構成の説明から始まり,メインコンテンツは以下のスケジュールで学んでいきます↓
- 1日目にPart1対策
- 2~3日目にPart2対策
- 4~7日目にPart3対策
- 8~9日目にPart4対策
- 10日目に直前練習問題
前から順に学んでいきますが,すべて均等に時間をかけるわけではなく,例えばPart3には4日間もかけるようです。
具体的な学習手順は以下の3ステップとなります↓
- 音声を使って例題を解く
- 攻略のツボと詳しい解き方について理解する
- 発展事項や暗記すべきフレーズを学ぶ
- 確認問題を解く
以下は初日の様子ですが,まずはPCやスマホで音声を再生し,例題を解きましょう↓
タイトルにでかでかと攻略のツボが書かれていますが,ここではなんとなく理解しておくで構いません。
とりあえず答えを選んでください。
その次に,右ページに書かれている解き方を読み,本番で踏むべき手順について確認します。
ここでは写真内容のチェックと,判断の基準を詳しく解説してくれていました。
その他,流れた英文とその和訳も載っています。
ページをめくると「さらに詳しく」というコーナーがあり,より発展的な内容に触れることが可能ですが,実例が追加されることによって,実際の問題をより明確にイメージできるようになるはずです↓
覚えるべきフレーズであったり本番での心構えなど,幅広い内容に及んでいました。
いずれにしても,ここまでで1個の攻略のツボが終了となり,1日あたりのノルマとして2~3個のツボを学びます。
初日の最後には確認問題を解きますが,それまでの攻略のツボの内容を使用する問題が用意されているので,学んだ通りの考え方で実際に正解できるかを確かめるようにしてください↓
実際の習熟度や,どれだけ復習を念入りにやるかでかかる時間は変わってきますが,1日分をこなすのに20分前後がかかるはずです。
ちなみに,以下は9日目の解説ですが,このように本文に線が引いてあり大変論理的に解答が導かるので,他の模試を解くときも本書のやり方を真似して簡単に実践できるでしょう↓
改めてレイアウトに目を遣ると,カラーの良さが際立っています。
なお,最終日には以下のような直前練習問題を解くことになりますが,これまでとは違った構成です↓
もっとも,直前練習問題は模試代わりにはなりません。
実際の問題よりも数が少なく全42問(本番は100問)ですし,内容は本書で学んだ攻略法を実践できる問題のみが作為的に選ばれてきています。
問題のレイアウトも見やすさや使いやすさ重視で,本番よりも解きやすく感じるでしょう↓
もちろん,本番のリスニング問題すべてを本書の知識だけで攻略できるわけではありません。
しかし,できる問題を確実に正解できるようになることで,600点の突破は難しくなくなります。
10日間の勉強時間のほとんどが30分以内となるので,無理なくTOEICのリスニング対策ができることは間違いありませんし,変な話,部屋に引きこもることが許されれば,1日で1冊を仕上げることも可能でしょう。
まとめ
以上,出るとこ集中10日間!TOEICテストリスニング編のレビューでした。
本書で学ぶことによって,わずかな期間で,TOEICのリスニングセクションで健闘できる状態にまで持っていくことができます。
問題の難易度や量が適切なので,TOEICでスコア600点を目指す初心者の方(新形式に慣れていない人も含む)は,特に使いやすいと感じるでしょう。
リーディングよりもリスニングセクションの方が一般的に高スコアが見込めるので,Part1~4のスコアが300点に満たない方には特におすすめです。
また,試験まで残り日数が少なくなってから使うだけでなく,早い段階でこの本に書かれた知識を頭に入れた状態で他の模試を解いてみるのとそうでないのとでは,問題を解く時の混乱度合いが全然異なります。
何より,すべてのページがカラフルで大変に見やすく,解説も正解以外の選択肢についての言及もある親切設計ですので,気軽に手に取ってみてください↓
ちなみに,この本が気に入ったら,先に紹介した同シリーズの2冊も使って,リーディングセクションの方も10日間で攻略していきましょう!
現在は中古で入手することが多くなっているかもしれません(CDが欲しい方は電子書籍は避けましょう)。
それらは,初心者向け!TOEICのおすすめ参考書の記事内でも紹介しています。
最後までお読みいただきありがとうございました。