「生涯学習のユーキャン」と言えば,誰もが聞いたことがあるであろう通信教育業界の大手ですが,TOEIC対策ができる良質な教材の用意もあります。
寄せられた口コミを見ると,教材開発の段階からアフターサービスに至るまで,通信教育の世界で長年培ってきた同社のノウハウに安心感を覚える方は多いようで,TOEICに必要な知識を満遍なく学べるオールインワンの教材だけに,購入した後は課題をやることに集中しさえすればOKです。
一般的なTOEIC対策では,単語帳を用意して模擬試験を解き,そして総合的なパート対策を行うことが必要になりますが,知識ゼロの段階から全てを揃えるのは意外と大変だったりします。
ユーキャンのTOEIC対策講座は2023年7月にリニューアルを行い,教材がより使いやすくなった上,料金は昨今の物価高に反して安くなりました。
以下では,ユーキャンのTOEIC通信教育の特徴と教材内容,さらには存在するコースについて紹介していきましょう!
もくじ
ユーキャンにおけるTOEIC対策講座の特徴
ユーキャンのTOEIC対策は3ヶ月の学習期間で終了でき,TOEICスコアの到達目標は500~650点となります。
英語が苦手かブランクの期間が長い方は,初心者と中級者の境目とされる500点をひとまず目指すのが良く,そこから日本人の平均点である600点台を目指すのが王道です(参考:日本人のTOEIC平均スコアと目標点のまとめ)。
例えば,今400点くらいの人が3ヶ月で500点を達成したとしても,そこから650点を突破するためにはさらに3ヶ月以上が必要になるでしょう。
多くの場合,9ヶ月くらいは対策を続けなければならなくなるはずですが,スタートダッシュの時点で躓いてしまえば,簡単に挫折に繋がってしまうはずです。
ちなみに,もしもあなたが中学に入学してから高校3年生になるまで英語をしっかり勉強し続けることができていて,高校卒業と同時にTOEICを受けていれば,TOEIC500点はきっと取得出来ていたでしょう。
というのも,英検2級が高校卒業程度のレベルとされており,それに合格するためにはTOEIC550点以上の実力が必要だからです。
参考データとして,TOEICの650点は英検2級に余裕で合格するレベルになります(準1級ともなると,785点以上取れる実力が必要です)。
TOEICに有効期限はありませんが,英語力の証明として提出が求められる場合,「1~2年以内に取ったスコアのみが有効」としているところが多いので,逆に考えると,そのくらいの期間,英語から離れてしまえばたちまちスコアが落ちてしまうことが想像できます。
こうしたことを理解してから,ユーキャンのコース選びの文面を眺めれば,色々と納得できるでしょう(詳しくは後述)。
ユーキャンのTOEIC対策講座に含まれる教材
ユーキャンのTOEIC対策講座は通信教育に分類されますが,昔のように紙の冊子や添削課題,そしてCDが大量に送られてくるような時代ではもはやありません。
多くの教材が詰め込まれたデジタル教材をメインに,後は副教材の冊子のみのセット内容となっています↓
- スーパー英語(実力診断テストやMy単語カードを含む)
- 基礎文法おさらいバイブル
メイン教材
ユーキャンの教材は目標レベルに見合った指導が受けられることに定評があり,例えば,リニューアル前のものであっても,30年近くの歴史を持つTOEICの専門学校(エッセンスイングリッシュスクール)と共同開発した高品質なものでした。
ここでの「指導」というのはつまり,学んで効果があるものを中心に取り組むことを意味し,目標スコアが500点の人,650点の人,はたまたそれ以上取りたい人などで,やるべき課題は変わってきます。
例えば,大学受験で東大に合格したい人が解くべき問題と,共通テストで7割を目標にする人との間で,普段解くことになる問題はまったく違くなるわけで,TOEIC対策でも,今の自分が解いてみて「ちょっと難しいけど,頑張れば何とか解けそう」と思う問題を中心に対策するのが効果的です。

だからこそ,これからユーキャンでTOEIC対策をしようと考えている方は,今の実力に見合ったコースに申し込むべきでしょう。
さて,ユーキャンが現在採用しているTOEIC対策教材は,これまでに100以上の大学で35万人以上に利用された実績のあるオンライン学習システムです。
スーパー英語という名前だけでは中身を想像することはできませんが,ここ数年で常識となった「スキマ時間を生かした学習スタイル」に合った使い方ができ,TOEIC対策に必要な単語学習,文法学習,リスニング対策,リーディング対策の他,節目に解くテストの用意もあります。
スマホやタブレット,そしてPCに対応しており,出先でもゲーム感覚で取り組め,短時間で学習を終えることが可能です。
特に模試の存在は重要で,単に本番での得点力を高めてくれるだけに留まりません。
前回の自分よりもどれだけ実力アップしたかを本人が自覚できることで,やる気のアップ,ひいては学習の習慣化に繋がります。
成長度や学習時間が見える化されているところも嬉しい工夫と言えるでしょう。
スーパー英語のコンテンツですが,
- レッスン全12回分
- 実力診断テスト2回分
- 理解度テスト3回分
- Vocabulary Bank
- 週刊!英語ドリル
- My Portfolio
から構成されており,ここでは特徴ある学習コンテンツを抜粋して紹介することにしますが,まずは「実力診断テスト」と「理解度テスト」です。
これらはすぐ上で述べた模試に当たりますが,本番の1/6の時間(20分)で終わるミニサイズの模試になっていて,負担をかけずに取り組むことができます。
もちろん,期間中に数回はフルサイズ(120分)の模試を解く必要がありますが,やる気のアップや問題形式に慣れることだけが目的であれば,楽に取り組めるものの方がむしろ助かるはずです。
時間関連でもう1つ言っておくと,ユーキャンのTOEIC対策講座は1日15分の学習を3ヶ月続けると効果が出るように作られている点も特筆すべきでしょう。
受験生を悩ませるのが語彙力ですが,スーパー英語にはなんと2万語が収録されている他,「My単語カード」というコンテンツを,単語帳として用いることができます。
TOEICで単語学習をする意味については,TOEIC初心者が単語を勉強する方法の記事を参考にしてください。

副教材
ユーキャンのTOEIC対策講座には「基礎文法おさらいバイブル」という冊子もついてきて,これはまさに副教材と呼ぶのにふさわしい内容になっています。
というのも,文法力というのは文法問題を解く際に役立つだけでなく,リスニングやリーディング能力のアップにも影響する,「縁の下の下の力持ち」的な存在だからです。
問題を解いた後に解説を読む際においても文法用語が登場してくるわけですから,その時の理解力にも差が出てきます。
なお,TOEICに役立つ英文法の学び方において,TOEICを攻略する上でそこまで高度な文法力は求められず,目標スコアを何点に設定するかで,率先して学ぶべき文法項目とそうでないものが存在するとも述べました。
文法問題はユーキャンのメイン教材の方でも出てきますが,冊子形式で網羅的に学んでおくことは有効です(休日にゆっくり読まれる方が多いようです)。
詳しくは,次章でコース別に紹介しましょう!
ユーキャンのTOEIC対策講座のコース紹介
ユーキャンで利用できるコースは以下の2つです↓
- はじめてから500点コース
- 650点攻略コース
ここでは,各コースの受講レベルと教材内容,そして料金について述べることにします。
はじめてから500点コース
当サイトにおいても目標スコアが500点以下の方を初心者と見なしていますが,該当する方はユーキャンの「はじめてから500点コース」がおすすめです。
選ぶにあたっては以下の条件に合うかどうかで判断してみてください↓
- TOEICスコアが450点未満の方
- 英検だと3~準2級レベルの方
- 中学英語からやり直したい
- 10年以上,英語のブランクがある
- 文が2つ以上続くと聴き取れない
テクニックがものを言うTOEICですが,中学英語という土台なくして高スコアは目指せません。
TOEICで頻出の「名詞」や「時制」といった文法事項から始めて,意味が理解できるやさしめの音源で,無理なくリスニング力を高めていきましょう!
スーパー英語内で利用できる問題数は1200問強で,料金は29000円(10回の分割払いだと29800円)です。
オンラインコンテンツの利用期間は最大で6ヶ月までとなっています。
以下,ユーキャンの利用者の声です(以前の内容も含みます)↓
37才男性・東京都
受験経験なしで20年くらい英語から離れていましたが525点を取ることができました。初心者の方でも十二分に実力が付きますよ。
35才女性・神奈川県
就職のエントリーシートにTOEICスコアを書きたいと思って受講しました。予期せぬ事態が起きてしまいましたが,指導期限が1年あったので課題をすべて提出でき,結果的に505点が取れたので素直に嬉しいです。
650点コース
ユーキャンの650点コースは,
- TOEICスコアが450点以上
- 英検だと準2~2級の実力
- ビジネス英語を身に付けたい
- 就職や転職にTOEICスコアが必要
といった条件に当てはまる方におすすめできます。
教材はTOEIC500点程度の方が無理なく150点アップすることを目標に作られているので,なかなかハイレベルな内容です。
メイン教材に含まれる問題数は1392問と十分で,料金は33000円(分割払いだと10回で33800円)になります。
はじめてから500点コースと比べると,本番での的中率は多少下がっても,他の人が正解できないであろう問題を積極的にできるようにすることで,相対評価のTOEICで高得点を目指す戦略です。
ちなみに465点で始めた場合の成長曲線の例としては,中間の時期に550点が取れており,本番で見事655点の取得に成功した方がいます。
19才女性・京都府
テキストに単語の解説があり,写真を見て解く問題などを十分に演習できたのが良かったです。難易度もちょうどよく,段階を踏んで学んでいくことで自然と解けるようになり,スコアも555点から760点にアップしました。
まとめ
以上,ユーキャンのTOEIC対策コースの特徴を中心に,その教材内容と選び方のポイントについてまとめてきました。
コース選びの際は受講レベルを高望みしないように注意し,目標スコアに向けて着実に実力をアップしていってください。
TOEICは短期集中で学ぶ方が良い結果に繋がりやすいため,今のやる気に任せて開始してしまうことをおすすめします↓
最後までお読みいただきありがとうございました。