『TOEIC L&Rテスト直前の技術』レビュー!2週間前でも使える!

今回はロバート・ヒルキ,ヒロ前田による『TOEIC L&Rテスト直前の技術』という参考書についてレビューします。

公開テストまで残り2週間を切っていても,この本に載っている11日間のスケジュールに基づいて勉強することで,効率良くスコアアップできるための工夫が満載です。

また,この本でできることはPart別の対策だけではなく,極めつけに別冊で完全模擬試験までもが収録されているのも嬉しいところ。

明らかにコスパに優れる参考書ですが,詳しい内容の方についてレビューしていくことにしましょう。

※この本を使わない場合のTOEIC短期間勉強法については以下の記事にてまとめています↓↓

 

 

本書データ

書籍名:TOEIC L&Rテスト 直前の技術

著者名:ロバートヒルキ・ヒロ前田・相澤俊幸

ページ数:360ページ+別冊52ページ

定価:2200円+税

出版社:アルク

セット内容:CD-ROM(MP3ファイル。音楽用CDプレイヤーでは再生不可)

TOEIC目標スコア:600~800点

先ほども言った通り,この1冊だけで,TOEICのパート別対策がわずか11日間で行えることに加え,フルサイズの模試が別冊として用意されているため,短期間且つ低予算で総合対策と模試を解くことが可能になるというコスパに優れる参考書です。

特に面白いのがその学習スケジュールで,極めて短期間で対策できる上に,普通の参考書のようにPart1から順番に学んでいくことをしないという特徴があります。

詳しくは次章の『目次』をみていただきたいのですが,

  • 1日目・2日目→Part2対策
  • 3日目・4日目→Part5対策
  • 5日目→Part6対策
  • 6日目・7日目→Part3対策
  • 8日目→Part4対策
  • 9日目・10日目→Part7対策
  • 11日目→Part1対策

といった順番で学んでいくことになります(模試をやる日数はカウントされていません)。

この順序については,30年以上にわたってTOEICを教えてきたロバートヒルキ氏の経験とノウハウが生きており,氏いわく,

「スコアが上がりやすい順に学ぶのが効率的だ」

という理由でこのような順番になっているとのことです。

 

 

もくじ

目次は上のようになっており,まずは『学習の前に』を読んで,本書のスケジュールについて納得いく説明を受けます。

わずか6ページですが,説得力のある考え方と,何よりもそれに続く『スコアが上がる時間管理術』には,「何分で解答しなければならないか」であったり「時間節約のコツ」も書かれていて,得るものは多いように感じました↓↓

そしてその後は1日目,2日目と指定された章をやり切るだけ。

読解パートに関しては目標時間があるので,ストップウォッチは必須です。

制限時間があるだけでなく,レイアウトも単調にならないように工夫されており,構成は複数に分かれています。

流れとしてはどのパートも同じで,まずはテスト形式と攻略の基本を学び↓↓

 

続けてより詳しい直前の技術(全48個)を習得するための,練られた練習問題が続きます↓↓

 

そして各曜日には復習問題が用意されていて,その日に学んだ内容を新しい問題で解き直せる,そんな構成になっています↓↓

3つ前の画像からもわかりますが,この本の学習者の想定スコアとしては,目標600~800点が一つの目安とされています。

各パート毎にスコア別の目標点数が書かれているのも参考になりますよね!

 

 

実際に使ってみた感想

11日間とありますが,もし仮に本書で1日にやる量(ノルマ)をこなすのに10時間もかかってしまうようでは,それは無意味だといえるでしょう(そんなはずはもちろんありませんが)。

ここでは私が実際に学んでみて,いったいどのくらい時間がかかるのか,パート別に測ってみましたので参考にしてください。

なお,実際のCD-ROM収録内容は,以上のようにテキスト編音声と完全模擬試験音声は別になっており,どちらもmp3形式で,各84+58トラック入っています。

 

Part2

「質問文中の聴き取りやすい語を含む選択肢は不正解」

といった,まさに技術とも呼べる文言をどう判断するかですが,TOEICは技術でスコアが伸びる部分もあるため,こういう技術も素直に受け入れたいところ。

解説には話者の国籍についても記載あり。

技術を身に付けるための練習問題は9問,まとめの復習問題は10問ほど。

1日分は25分弱でやり終えられました。

 

Part5

「選択肢と問題のどちらから読むべきか」・「どのくらいのペースで解くか」などすぐ役に立つ技も載っていますが,代名詞・関係詞・接続詞などの品詞が見抜けることが前提の技術もあるので,そういった解説が理解できる英語力が必要です。

例えば,以下の説明で使われている言葉の意味がわかるかで判断してみてください↓↓

選択肢に前置詞や接続詞が混在している場合は,まず空所の後ろの「形」に注目する。そこが主語と動詞を含む「節」なら空所には接続詞が入る・・・(p.52)

さらに実際にやってみると,文構造を瞬時に把握しないといけないため,文法が苦手な方は技術を使う際にかなり苦戦するのではと思います。

練習問題は1つのコツに3問の計12題,それを8つの問題で復習します。

私は文法は比較的得意なので20分弱で終わりました。

人によってはもっとかかるかと思われます。

 

Part6

Part6はPart5の延長のような問題で基本方針は変わりませんが,特徴的な『文選択問題』を解く順番であったり,選択肢は先に見るか否かなど,方針は著者それぞれですね。

先読みを本書が薦めないのは,正統派の方針を貫くのに相応しい態度だと思いますし,解説を読むと解く際にどういうところに注目すべきかわかります

Part5のところで言い忘れましたが,英文の和訳はすべてあります。

Part6の例題の文章ももちろんそうです(とはいえ語彙or文脈型以外でなければ,形だけで判断するので読むことはありませんが)。

6つの文による練習問題で10問,復習問題は2つの文章をTOEIC本番同様の形式で解きます。

計18問でかかった時間が30分弱

 

Part3

3つ目の設問を利用した先読みについては,どの参考書もほぼ例外なく推奨していますね。

本書ではこのパート3とパート4の69個において,マークシートの塗り方で工夫するよう指導されます。

独特なのは,攻略の基本の3つ目に挙げられている,問題を「森タイプ」と「木タイプ」の2つに分類するところですかね。

演習問題は7~11,復習問題は9~12の計20問程度。

丸付けの際に音声をもう一度聞きなおしたので,時間としては長めの35分弱がかかりました。

 

Part4

※わずかですが一部設問の訳の省略あり。

本パートの攻略法として記載されているものには,スコアを不当に下げない方法もあります。

最初の設問を捨ててでも2問目と3問目を取る戦略,そしていざ迷ってしまったたときに役立つ技術のような『大コケしない技』が光りました。

本書を用いてどういったシチュエーションでの会話が行われるのかあらかじめ慣れておくことで,その後の展開にも予測が付きやすくなります(留守電・放送・会議など)。

一度でPart4の全技術を学ぶスケジュールだったので,3問ずつのセットが練習問題で6題,復習問題で4題の計30問はかなりのボリューム。

こちらはぴったり35分かかりました。

 

Part7

『メールや手紙では,最初の段落,各段落の1行目と最終行に注目』といった具合に,速読を可能にするためのスキミングの技術がさらっと書かれていたりします。

ある程度しっかりと文章を読める人が,時間を節約するためにどういった工夫ができるかに重点を置いて解説されていましたね。

メールの肩書や役職に注意を払ってこなかった方は,これを機に注意が向くと思います。

そういった『気づき』を促す効果が,TOEICスコアの上昇に貢献するのでしょう。

「選択肢と文書のどちらを先に読むべきか」は問題タイプによっても変わるものだという説明は参考になりました。

とはいえ,大きな配点を占めるPart7を得意にするには本書だけでは不十分

『時間が足りなくなりそうな場合は潔く諦めること』という指示が散見されるところからも,別途かなりのトレーニングが必要になることがわかります。

設問数は練習問題が3(ダブル・トリプルパッセージ) or 7題(シングル)で,復習問題は2題の計約20問。

本文の訳を確認する程度ですと,時間としては45分強かかりました。

 

Part1

本書ではスコアアップに効果的な順番で学ぶということで,このPart1や前のPart7は,直前にちょっと対策したところであまりスコアに変化はないというのが,この本の主張です。

Part1の場面としては,人物が一人か,それとも複数か,風景と物,さらには乗り物の場合に分けて練習していきます。

良く出る語彙においてはインターネットでの画像検索を使ってイメージを脳裏に焼き付けておくといった指示が出ていたのは興味深かったです。

練習問題が8問,復習問題6問の計14問を20分弱で解きました。

 

完全模擬試験

この『TOEIC L&Rテスト直前の技術』には,別冊で完全模擬試験が付いてきます。

もちろんマークシート・スコア換算表・音源CD-ROM・解答解説みんな揃っていますよ。

本書の総仕上げに全部やってみましょう!

 

ちなみに模試に関しては,一回やることよりも復習することの方が大事だと一般的に言われます。

丸付けして解説を読むだけでは飽き足らず,リスニングならばオーバーラッピングやディクテーション,リーディングは単語の意味をまとめたり,スラッシュリーディングや音読など,理解をどこまでも深める練習が工夫次第で可能になりますからね!

ですが本書にはそういった復習トレーニングに対する説明やメニューはありません

もちろん,日々行うパート別の対策も1回の説明では理解しきれないところが出てくると思うので,本書をやり切ろうと思ったら,それこそ1ヶ月でも足りないくらいのボリュームがあることは忘れないようにして下さい。

あくまで,11日間はとりあえずの対策期間だということです。

 

 

まとめ

以上,アルク社の『TOEIC L&Rテスト直前の技術』のレビューでした。

最後,やや残念な点を挙げさせていただいたものの,本番まで2週間切っていても1冊完璧に仕上げられるのは学習者の大きな自信にもつながりますし,TOEIC初心者の方でなんとなく対策無しで挑むのもあれだなぁと考えている人にはピッタリの内容だと思います。

実際本書にかかった勉強時間をまとめると,

1日目(25分)+2日目(25分)+3日目(20分)+4日目(20分)+5日目(30分)+6日目(35分)+7日目(35分)+8日目(35分)+9日目(45分)+10日目(45分)+11日目(20分)

さらに模試が復習併せて3時間~といったところです。

全て合わせると9時間弱になりました。

 

ちなみに本書が対象とする英語力レベルは400点~とありますが,この本の内容を深く理解するためには,高校までの英語をある程度理解したTOEIC600点近い実力がある社会人向きのように感じました。

もちろん初心者の方が本書で対策することはできますが,前置詞や接続詞などの品詞名やその性質についての理解などが前提になるため,高校英文法の内容が抜け落ちてしまっている人はいくつかの技術が習得しにくいというのは覚悟しておきましょう。

初心者の方向けのおすすめ参考書につきましてはこちらを参考にしてください↓↓

『直前の技術』のレイアウトに関しては,余計なイラストはなく,文章も正統派そのものと呼べる文面になっていて,極めて論理的なものです。

逆にそれが,場合によって人を選ぶかもしれません。

ですがその分,合理的に学習を進められるとも言えるわけで,普通は不可能とも思われる11日間での対策が可能になっているのはそのためでもあります(最初の4日間だけでも大きくスコアを上げられるとも書いてあります)。

その場合,かかっても2時間ですので,もう数日しかTOEIC本番までの時間が残されていないない人は本書にすがってみたり,または一通りやり終えた後,最初の4日間のトレーニングだけ念入りに復習するのもよいでしょう。

一方,別冊になっている模擬試験ですが,その解答解説には本書の110ページ以上が割かれていることからもわかるように,手を抜いたところはありませんので,この部分は十分復習用の題材に成りえます。

本書を使ってTOEICの短期対策を済ませ,実際に公開テストを受けて結果を受け取って,それでもなお「もっとスコアを伸ばしたい」と思った場合に,今度は各パート別の対策本などでピンポイントに学習を進めていく勉強法がおすすめですね。

それこそどこまでも勉強できてしまいますから,各自の目標スコアとしっかり相談する必要がありますけれど。

なお,ヒロ前田氏の「はじめに」にもありましたが,氏の言葉を借りると,「この本は受験力を上げるのには即効性がありますが,英語力は地道な学習を通じてやっとのことで身に付けられる」と言えます。

上記意見に賛同できた方,是非やってみてください↓↓

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