TOEICを使って通訳案内士試験を免除!口述試験の対策はどうする

AD/PR

TOEICで900点を取れる実力が付くと,全国通訳案内士試験の英語の筆記試験を免除にすることができます。

ここでは「免除に必要な条件や手続き」についてまとめるとともに,筆記(一次)試験における英語以外の科目や必ず受けることになる英語の口述(二次)試験に向けての「英語学習」に関して,具体的に何をどのように勉強していけばよいかについても考えてみましょう!

全国通訳案内士試験は同じ英語の試験ですが,TOEICとはまた別の知識や能力が問われることになり,例えば,話題はビジネスではなく日本の地理・歴史・文化が中心です。

とはいえ,語学に終わりはなく,日本について学ぶことは生涯学習とするにも適していますから,TOEIC900点の取得を機に,次の目標に設定してみるのはいかがでしょうか。

TOEICを使って全国通訳案内士の免除申請をする理由

2023年度の全国通訳案内士の問題冊子

全国通訳案内士の英語の筆記試験ですが,TOEICと異なり,問題との相性が結果に影響しやすいことで有名です。

受験層は年配の方の割合が増え,もうビジネスの世界から身を引いている人も少なくないでしょう。

試験自体はTOEICと同じマーク式です(昔は記述式でした)が,選択肢が8択の問題があったり非常に似通った文を比較しなければならなかったりで,現代文のテストに通じるところもあります↓

とりわけ注意しておきたいのは,英語ができるだけではダメというところで,内容が正しいかどうかを判別できないと正解できないものがあり,これが独特の難しさを生んでいるわけです。

文法知識のみで解ける可能性がないわけではないですが,例えば2022年の問題では「お遍路さん」や「ぼた餅」が何であるかを予め知っておく必要がありました。

なお,午前中に英語のテストを受けて終わりとはならず,午後に地理や一般常識のような他科目の筆記試験も受けなければなりません。

英語の試験時間は90分で,午後の試験は最大4科目で計100分かかるため,合間の待ち時間も含めると6時間くらいは拘束されてしまうことになります。

間に休みが入る他,試験時間にはTOEICよりもゆとりがあるとは言え,試験後の疲労感は毎回TOEIC以上です。

もちろん,試験当日だけが大変というわけではありません。

前もってこれらの科目に対して勉強しておく必要があり,勉強期間は1年に及ぶと言っても過言ではないはずです。

おまけに,試験は1年に1度の実施と来ました。

なので,少しでも試験科目を減らすことが重要で,たとえ万全に近い準備ができていても不測の事態は起こり得るものなので,できるだけ免除制度を利用するのが合格への近道であることに疑いはありません。

今現在,免除にできる科目には英語の他に地理と歴史がありますが,次章ではTOEICを利用した場合の免除申請について詳しくみていきましょう↓

筆記試験が免除になる試験例

  • 英語=英語検定またはTOEIC
  • 地理=旅行業務取扱管理者試験
  • 歴史=歴史検定

なお,総合的な攻略方法について学びたい方は,全国通訳案内士試験に合格するにはという記事を読んでみてください。

 

 

TOEICで通訳案内試験が免除になるスコア基準

さて,TOEICで免除を狙う場合,最も受験者が多いL&Rを受ける以外に,S&Wの結果も利用することができます

変な話,Speaking Testを受けるだけでも免除申請が狙えるので,できるだけ手短に済ませたいのであればイチオシです↓

TOEICの免除基準

  • Listening & Readingで900点以上
  • Speakingで160点以上
  • Writingで170点以上

これらのうちいずれか1つでも達成できればOKなので,自分の現状に即したものを受けるようにしてください。

ちなみに,件のSpeaking Testですが,受験料は最安となる6930円でテスト時間も最短です↓

L&Rの場合,料金は7810円で約2時間かかる他,かなり先の予約しかできない点で劣ります。

L&Rを受ける理由が他にある方であればやむを得ませんが,これからわざわざ対策してTOEICを受けるというのであれば,全国通訳案内士の口述試験の良い練習にもなるSpeaking Testは魅力的です。

もしも結果に自信がなければ,S&Wを受けることによってWritingの方でも基準点を狙うことができます。

Speakingの試験はその日の出題内容によって答えに窮する可能性があるため,いざというときのためにWritingの保険をかけておくわけです。

ただし,その場合の受験料は9350円の高額に達することに注意しましょう。

補足
補足
Writing Testのための勉強はSpeaking能力を上げることにも貢献してくれるため,全国通訳案内士の口述試験対策において,スピーキングではなくライティングの参考書を使うことも推奨されます。詳細は2つ先の章をお読みください。

なお,TOEICを使って免除申請を行う場合,

  • 有効期限がある
  • 結果が願書提出までに出ていなければならない

ことに注意する必要があります。

具体的には,全国通訳案内士のテストが行われる前年の4月1日以降に受けたもので,かつ,願書締切日(7月上旬頃)までに結果が出ていることの両方が必要です。

当然,IPテストは利用できず,公開テストのスコアに限ります。

英検1級を持っていれば有効期限を気にせず免除にすることができるのですが,TOEICに換算すると950点以上の実力が必要になるので,優遇されるのは当然でしょう。

 

 

全国通訳案内士の免除申請をしたときの様子

ここでは,私が実際に全国通訳案内士の免除申請をしたときの様子をみていきます。

願書の提出は電子申請となり,必要書類をアップロードすれば良いだけなので簡単です。

申請手順は以下の通りでした↓

  1. 電子申請システムにアクセスする
  2. メールアドレスを登録する
  3. 受験者情報を登録する
  4. 受験科目と希望受験地を入力する
  5. 受験料の支払い手続きを済ませる
  6. 願書を提出する

免除申請の登録があるのは上で赤字にした4番目で,受験科目を選択するところで免除申請にチェックを入れてください↓

英語の免除申請欄にチェックを入れる

そして,別のページで免除申請にTOEICスコアを用いることを伝え,公式認定証の画像(デジタル)を用意して添付したら終了となります。

このとき,いつ受けたテストなのかも選ぶことになるわけですが,つい最近受けたようなものも選択可能となっていました↓

TOEIC免除を受けるための申請画面

スコアの画像は数字が判別できるように撮りますが,願書を提出した後に申請書類の審査が行われ,不備があった場合(これには,入力した情報や受験者の写真まで含まれます)は,事務局から修正依頼の連絡が個別に来ます。

審査状況が気になる方はマイページからも確認することが可能です↓

マイページ上の全国通訳案内士試験の審査状況欄

 

 

全国通訳案内士の口述試験に向けての勉強方法

口述試験の範囲に関して

  • 総合的な外国語能力,日本地理,日本歴史,一般常識及び通訳案内の実務に係る正確な知識を活用して行われる,通訳案内の現場で必要とされるコミュニケーションを図るための実践的な能力について判定するものとする
  • 日本の観光地等に関連する地理,歴史並びに産業,経済,政治及び文化についての主要な事柄のうち,外国人観光旅客の関心の強いものを題材として,受験者に通訳案内の業務を疑似的に行わせることにより実施するものとする

最後に,必ず受けなければならない口述試験についてみていきますが,出題内容についてもJNTOの案内ページに記載があります。

TOEICのスコアを使って一次試験が免除にできても,二次試験にて一次試験と同様の知識が問われることになる上,通訳案内士としての適性までみられるわけです。

10分ほどの試験時間の中で,プレゼンテーション・コミュニケーション・文法や語彙・発音や抑揚・通訳案内士としての能力が評価され,7割以上取れば合格となります。

とはいえ,細かい点数がどのくらいだったなどはわかりませんから,当日は「全国通訳案内士らしくベストを尽くす」だけです。

専門的な知識があることはもちろん,それ以上に,自分が考えたことをすぐに英語にする能力が求められるため,日本語で説明した内容を英語でも言える状態になっておく必要があります。

難しい単語は知らなくても色々な言い方をすればよいですが,知識がないと一言も発せられない状況に陥ってもおかしくありません。

とりわけ,TOEICではL&Rしか受けたことがない場合,英語を話すことに慣れておらず,想定されるよりもスピーキング力が低い位置に留まってしまっている恐れがあります。

かといって,口述試験に出そうなテーマを丸暗記しようと企んでも,本番でこれまでにやったものとまったく同じものが出題される可能性は極めて低く,ましてや,暗記した参考書の内容をそっくりそのまま再現することは不可能です。

補足
補足
例えば,600個の文章を丸暗記し,本番でその中の1個が出たとして,それをすぐに思い出せるでしょうか。また,それら文章の多くは2分間も話し続けられる量(合格点が取れる量)ではなく,その後の質疑応答も考慮すれば,自分の言葉で説明することを避けられません。

対策期間中に出会った知識は,

たとえ日本語であっても,結局は英語で説明することになる。

と考えるくらいでちょうど良いでしょう。

各種予備校における一次試験の解答速報は本番の翌週までには出揃い,合格点が取れてそうならすぐに二次試験の対策に移るのが基本とされますが,スピーキングが苦手な人は準備期間が1年あっても足りないくらいで,基本的な会話能力は以前の段階から高め続ける必要があることを忘れないでください。

補足
補足
二次対策とはあくまで,形式に沿った練習をして本番に慣れることを指し,純粋な会話力は数ヶ月程度では到底補うことができません。

以下は口述試験の内容です↓

  1. 3つのテーマから1つを選択し,30秒の考慮後,2分間のプレゼンを行う
  2. 試験委員が日本語で読み上げた内容を1分~1分半以内の英語にする
  3. 日本語で状況説明を読み,ネイティブ相手に通訳案内士として対応する

2021年度の例だと,1に関しては「里山・七福神・わらびもち」がテーマとして出され,プレゼン後に質疑応答が行われました。

2では

  • アニメ,マンガ,ゲームなどの人気キャラクターは,フィギュアや文房具になっていたり洋服に印刷されるなど人気が高く,色々な店が取り扱っています。人気キャラの商品はもともと子ども向けでしたが,今では大人向けの商品も増えていて,老若男女問わず幅広い年代の方向けに販売されています。

という日本語を耳で聞き,英語に訳します(セリフを丸写しにする時間はありませんが,メモを取る時間はあります)。

3は2に関連した内容になりますが,ここでは客が「シンガポール出身・60代の夫婦・観光目的の個人旅行・東京新宿のホテル滞在」という条件下で,

  • 本日のツアーが終わって時刻は夕方です。孫にアニメキャラのグッズを買ってきてほしいと頼まれたが,明日の昼に出国なのであまり時間がありません。あなたはどのように対応しますか。

と書かれた紙を配られたと仮定しましょう。

その後,相手から以下のような相談があるので,実際に観光客と会話している体で対応してください↓

考えられる質問例

何を買ったらいいか,どんなものが人気か,どこに行ったらよいか,店は何時から何時までやっているか,他にどのような店があるか,購入後はスーツケースに入れるべきか

このやり取りは面接時間が終わるまで延々と続くことになります。

とはいえ,体感的には1よりも短いと思うことがほとんどです。

1の対策としては,英語で日本のことを説明する参考書がたくさん出ているので,それらの中から使えそうなセリフをどんどん覚えていくようにしてください。

同じものは出題されないでしょうが似た表現を使う場面は必ずありますし,日本語から英語にする練習を積んでおくと,それがそっくりそのまま2の対策になります。

日本語を英語にする場合,直訳しても上手くいかないことがあるので,和製英語がふんだんに使われている文章(本番は110語前後)を日本語に訳す練習も有効です。

3は同じか人によってはそれ以上に大変で,圧迫面接ではないですが,試験官はこちら側が返答に困るような質問を投げかけてくるもので,そうした困難な状況で返答せざるを得ないことを覚悟しておきましょう

とはいえ,1と異なり,知らない単語があれば相手に尋ねることもできます。

3で問われているのは通訳案内士としての適性ですから,相手に寄り添って,自分なりの最適解を提示すればよいわけで,頭の中で考えていることを英語にしつつ,相手(試験官)のリアクションを伺いながら,一緒になって話し合う姿勢を示すことが大切です。

仮に試験官に,

ちょっと良い案ではないね…

と言われたとしても,それで何か問題になることはありません。

むしろ,簡単に思いつく案は却下されるようにと,意図的な問題に仕上げられています。

確かにそうですよね,それならこうしてみてはどうですか。

などと別の提案をすればよいだけの話です。

そういった能力についてはもはや英語力に関係ないと思うので,対策としては,頭に浮かんだ日本語を英語に変換できるようひたすら訓練しておくのみと言えるでしょう。

出せるアイディアの数は知識量によって決まりますし,それを英語にできるということは,すでに示した問題の1や2が何不自由なく回答できることに他なりません。

まずは1や2の問題を完璧にできるように練習し,最後に3の対策すると効率的でしょう。

3については,普段友人とするような会話を英語にしてみると良い練習になります。

日本人であっても意外と日本のことを知らないわけですから,誰か練習相手を探し,問題1の対策で使う問題集の中から,相手があまり知らない日本のことを尋ねてもらうようにし,それを自分が英語で返す練習ができれば理想的と言えるでしょう。

 

 

まとめ

着物を着た夫婦

以上,TOEICのスコアを通訳案内士試験の免除申請に使うことについてのまとめと,避けることができない二次試験の対策について考えてきました。

口述試験のことを考えると,早い段階から英語のアウトプットに慣れておく必要があるので,TOEICを新たに受ける場合はスピーキングテストがおすすめです。

また,電子申請は修正に不備があると困るので,できるだけ早めに仕上げておきましょう。

口述試験に関しては,全部で3種類の問題に対応する必要がありますが,結局のところ,何気ない英会話スキルと日本に関する知識量がものを言います。

もっとも,口述試験の3で説明する内容は専門的なこととは程遠く(おそらくそれは1が対応します),私は実際,試験官に,

神道の説明をされても全くわからないから,近くでインスタ映えする写真を撮れるところを教えてくれないか。

と言われてしまったくらいです。

自分が頭に浮かべた内容を英語にできるよう,まずは日本に関する単語を英語で説明する所から始め,最後に対話形式の対策に移りましょう。

今の時代は生成AIがあるため,市販教材だけでも十分に対応できるようになりましたが,英語を話す環境は意識しないと得られません。

安易に他人任せにせず,自分にはどのような練習が必要なのかよく考えてみてください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

明るく開けた勉強空間のイメージ
スタディTOEIC®の管理人のアイコン

スタディTOEIC®の管理人

TOEICの受験歴は20年以上となり,これまでに100以上の教材を試してきました。ベストスコアはL460 R455 S170 W170で,IIBC AWARD OF EXCELLENCE 2022を受賞しています。

管理人のイチオシ!おすすめ対策

スタディサプリENGLISH

1つであらゆるTOEIC対策が可能になるおすすめのスマホアプリです。単語帳や模試の他,パート別に攻略法を詳しく学べるので,1人でも着実に勉強できる方であれば,スタディサプリの通常プランを選んでおけばまず間違いありません。ダラダラと続けず集中して取り組むようにすれば十分に元が取れますが,継続できなさそうな方にはコーチ付きプランをおすすめします。両者ともに7日間の無料体験期間(申込日を起算日とする)があるので,気軽にまずは試してみてください!

Asteria for Business

大学受験御用達のイメージがあるZ会ですが,社会人向けの教材も定評があります。1つ目はAsteriaで,こちらはビジネス英語を学ぶことで総合的な英語力の向上を図るという実用性に重きを置いた教材です。結果的にTOEICスコアがアップする他,S&Wの対策を探している方には特におすすめできます。加えてZ会にはL&R対策に的を絞ったAdaptieという講座があり,純粋に「目標スコアだけ達成できればよい」と考えている方であればこちらを選択するようにしてください。

-TOEIC基礎知識