アルクの通信教育シリーズの中から,TOEIC 800点突破を目指す方向けの「TOEIC L&R TEST完全攻略800点コース」をレビューします。
本シリーズには,初学者向けの400点突破コースから上級者向けの900点コースまで複数のレベルが用意されていますが,800点コースは就職活動,社内評価,転職,昇進などでも使いやすい高得点帯を狙う講座です。
この記事では,実際に使われるテキスト,単語帳,週末テスト,模試,音声教材の内容を確認しながら,5ヶ月でどのように学習を進めていくのかを整理します。
なお,アルクのTOEIC通信講座全体の特徴や,JMAM版・スタディング版の違いについては,以下の記事でまとめています↓
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アルクのTOEIC完全攻略800点コースの教材内容一覧
アルクの完全攻略シリーズは,メインテキスト,単語帳,週末演習,模試,音声教材までがセットになったオールインワン型の通信講座です。
800点コースに含まれる主な教材は以下の通りです↓
- コースガイド(全体ナビゲーション)1冊
- メインテキストブック5冊
- 週末演習用テストブック1冊
- 副教材ワードブック&リーダーズ1冊
- マンスリーテスト(Web提出用確認テスト)4回分
- ファイナルテスト(最終模擬試験)1回分
- 音声教材データ
市販教材を自分で組み合わせる場合と違い,学習順序と1日あたりの分量があらかじめ決められているため,教材選びやスケジュール管理で迷いにくい点が大きな特徴です。
それぞれの教材が果たす具体的な役割と学習効果を細かく検証していきましょう。
①コースガイド

受講開始時にまず目を通すのが,20ページ構成の薄い冊子であるコースガイドです。
一見すると簡易的なパンフレットのように思えますが,各教材をどのタイミングでどのように連動させるべきかが,学習時間の目安とともに細かく指定されているため,日々の自習における使用頻度は非常に高くなります。
毎日消化すべきノルマ自体はメインテキストにも記載がありますが,本書には「どのような目的意識を持ってその設問を解くべきか」という学習の本質が明記されています。
自習のルーティンに慣れるまでは,毎日必ず開いて学習の方向性を確認するのが正しい使い方です↓

市販の参考書をバラバラに買い集めて独学する場合,どの教材から手をつけるべきかスケジュール管理に迷いが生じがちですが,こうした強固なガイドが存在することで,手探りのまま時間が過ぎてしまうリスクを減らせます。
このコースガイドは,教材一式を順番に使い切るための地図のような役割を担っています。
②メインテキストブック

全5冊で構成される大判(約30cm×21cm)のテキストブックは,日々のインプット学習の中核を支える存在です。
ボリュームは冊子ごとに異なりますが,およそ110〜150ページほどの厚みで丁寧に作り込まれています。
本コースのテキストが5冊に分かれている理由は,アルクが設定している「5ヶ月」という標準学習期間に起因するものです。
つまり,1ヶ月に1冊のペースで計画的に終わらせるカリキュラムが組まれており,この設計は他のレベルのコースでも同様に一貫しています。
実際,学習期間が4ヶ月に指定されている700点コースでは4冊,3ヶ月の短期集中となる600点コースでは3冊のテキストブックがセットに含まれる仕様です。
③テストブック

計231ページのボリュームを誇るテストブックは,知識を定着させるための実戦問題集という位置づけになります。
詳しい進め方は後述しますが,アルクの通信講座では,平日にメインテキストで学んだ範囲の復習を兼ねて,週末に本書の「Weekend TOEIC(ミニテスト)」を解く流れが基本ルーティンです。
週末テストの設問数はPart1とPart2が2問ずつ,その他のパートが3問ずつの合計16問で構成されています(※Part6の出題はありません)。
その週の学習テーマにジャストフィットした実戦問題が厳選されている仕組みです。
本番の200問と比較すると10分の1以下の量のため,スキマ時間の10分程度で手軽に答え合わせまで完了します。
まだ本番形式の長丁場に挑む実力が備わっていない初期段階において,この小刻みな進捗チェックがどれほど学習のモチベーション維持に貢献するかは,実際に取り組んでみればすぐに実感できるはずです。
週末テストのほか,1〜3ヶ月目の月末の総仕上げとして用意されている,約50問構成の「ミニ模試」も本書に収録されています。
④ワードブック&リーダーズ

持ち運びに便利なコンパクトサイズの副教材であり,180ページの紙面の中に効率的な語彙・読解インフラが凝縮されています。
前半は全768語を収録した特製単語帳(ワードブック),後半は1分程度で精読できる32個の洗練された長文オムニバス(リーダーズ)という構成です。
カバンに入れてもかさばらないため,通勤・通学中の電車内での隙間時間学習に最も適した教材と言えます。
こちらも1日あたりの明確な暗記ノルマが指示されています。
具体的な進め方としては,最初の3ヶ月を費やして前半の単語帳エリアを徹底的にマスターし,後半の2ヶ月でリーディングスピードを鍛えるリーダーズの長文読解に移行するスケジュールです↓

今日やるべきページ数が最初から完全に決まっているため,完璧主義に陥ることなく着実に歩みを進められます。
1回あたりのタスク量は少なめに抑えられており,隙間時間の活用に最適な副教材です。
⑤各種テスト&音声教材(マルチデバイス対応の違い)

カリキュラムの4ヶ月目と最終5ヶ月目の総仕上げとして,本番と全く同じ2時間・200問形式の「フルサイズ模試」が2回分用意されており,リスニングのネイティブ音声教材データとともに活用します。
本番直前の擬似シミュレーションとして最適な実戦演習環境です。
なお,本コースのカリキュラムは現在,JMAMの紙書籍版だけでなく,マルチデバイス学習向けに最適化されたWeb通信講座プラットフォーム「STUDYing(スタディング)」でもデジタル版として配信がスタートしています。
後者のデジタル版を選択した場合,これまでの紙のテキスト内容がスマートフォンやPCの画面上でクイズ形式として解き進められる仕様に生まれ変わります↓

中身を精査してみると,リーディング演習の32回分はリーダーズの長文と同一ですし,週1回の演習テストも週末のミニテストの内容に準拠しているため,教材としての学習エッセンスは共通です。
ただし,デジタル版であるSTUDYing版の方が一括の受講費用が安価に設定されているケースが多く,スマホ1台で手軽に周回できる機動性を備えているため,今から新しく購入して対策を始めるのであれば有力な選択肢になります↓
5ヶ月のモデルプランに沿った効果的な進め方
アルクのTOEIC完全攻略800点コースを進める際の大まかなロードマップは以下の通りです↓
- 教材一式とオンライン受講確認書の受け取り
- コースガイドに沿った個人学習プランの確認
- 毎月の自習テキスト消化と,Web上でのマンスリーテスト提出
- 最終5ヶ月目のファイナルテストの実施・提出
- 受講修了証の取得
現在はJMAM版やスタディング版など,購入ルートによって提供形式が異なります。教材内容や提出方法,サポート内容は申込先によって変わる可能性があるため,購入前に最新の案内を確認してください。
自宅には5ヶ月分の全教材が一括で箱で届くため,標準期間の5ヶ月という枠にとらわれず,時間のある休日にどんどん前倒しでハイスピードで解き進める運用も自由です。
ここでは基本となるモデルプランの進行に沿って解説します。
計画は1週間単位のルーティンで組まれており,週の前半4日間はメインテキストを用いたインプット学習に充てます。
具体的な日々の手順として,まずは「Warm-up」のページを開き,その日に扱う重要語句のインプットからスタートします↓

ここに掲載されている単語は副教材のワードブック(画像右)にも連動して収録されていますが,単語帳側の方が発音記号や赤文字のレイアウトなど,より暗記が捗る仕様にブラッシュアップされています。
語彙の確認を終えた後は,メインとなる「Stage1〜3」の演習問題へ移ります。
Stage1ではPart1やPart2に直撃する高度な表現技法を吸収し,Stage2ではPart5やPart6の短文穴埋めを通じて構造を瞬時に見抜く英語の瞬発力を高めていきます↓

本番のような四択マークシート形式ではなく,あえて空欄に自力で語句を書き込む「記述式トレーニング」の形をとっている点が本教材の最大の特徴です。
あらかじめ選択肢が用意されていない分だけ脳への負荷は高まりますが,この記述訓練を重ねることで曖昧な知識が徹底的に排除され,TOEIC 800点突破に必要な精密な文法力が構築されていきます。
Stage3ではリスニングとリーディングの複合問題がバランスよく配置されており,英文のエッセンスを抽出する要約問題などにも挑戦。
難易度の高いPart3・4やPart7を制限時間内に素早く正確に読み解くための「速解力」が確実に養われます。
設問を解いた後は解答・解説を精読しますが,単なる答え合わせで終わらせず,音声教材データを連動させながらリピーティングやシャドーイングといった「約10分間のミニ音声タスク」を日課として課す仕組みになっています↓

解説ページの随所に用意されている「読み方のツボ」というコラムは,TOEICのビジネス背景知識を補う上で非常に実用的であり,私自身も毎回の自習時に楽しみにしていたコーナーです。
例えば,通信会社の料金プラン,定額制サービス,市内通話と長距離通話の違いなど,Part7のビジネス文書で背景知識として役立つテーマが扱われます。
こうした前提知識が少しずつ蓄積されることで,本番で広告,通知文,メール,契約関連の文書に出会ったときも,内容を推測しながら読み進めやすくなるわけです。
後半の4〜5ヶ月目のテキストに移行すると,誌面の内容はこれまで以上に高度かつ実戦的なステージへとシフトします↓

この応用フェーズでは,長文の中から必要な情報だけを目線で素早くスキャンして探し出す上級の読解テクニック「スキャニング」の手法や,難化傾向にあるリスニングセクションの頻出テーマに特化した集中耳慣らし訓練など,800点の壁を超えるための専門戦術を深く学びます。
週の5日目にはテストブックの「Weekend TOEIC」でその週の習得度をセルフチェックし,月末に50問構成のミニ模試を解くことで本番の試験形式に対する処理能力をキープします↓

毎日の課題を丁寧にこなすために必要な学習時間は約60分程度に均等配分されているため,仕事や学業と両立しながら無理なく5ヶ月の学習期間を走り抜くことが可能です。
まとめ:アルク800点コースは紙教材で計画的に進めたい人向け

アルクの「TOEIC L&R TEST完全攻略800点コース」は,1日にやるべき学習タスクと最適な時間配分(約60分)がシステム化された,非常に親切な設計のオールインワン通信講座です。
コースガイドのロードマップに従って毎日のノルマを淡々と消化していくだけで,小手先のテクニックに頼らない「本質的な英語の実力」が身につき,目標とする800点突破に必要な土台を,無理なく積み上げていけます。
本教材は有名著者や実力派の専門家が監修を務めている点が大きな特徴であり,本800点コースにおいてはTOEIC指導のカリスマであるテッド寺倉先生が手がけた質の高い実戦問題・解説コラムを堪能できる点が最大の付加価値です。
教材を一括で購入し,自分の進捗を目で追いながら重厚に対策を進めたい紙媒体派の学習者にとって,これ以上ない確実な選択肢となります。
しかし一方で,現在のTOEIC公開テストは非常に難化しています。
特にリスニング音声のさらなる高速化や,Part7における複数文書(トリプルパッセージ)の圧倒的な長文化・情報量の増大を考慮すると,紙ベースで固定された通信講座のテキストだけでは,最新の出題トレンドに合わせた「大量の問題演習ノック」をタイムリーに確保しにくいというシステム的な側面も持ち合わせています。
また,一度に数万円規模の一括初期費用が発生する点も導入のハードルになり得ます。
したがって,スマホ1台で手軽に最新の頻出問題を解きまくり,ディクテーションやシャドーイングの自動採点による高負荷な音読トレーニングまでを月額制でコストを抑えながら進めたいと考えている場合は,すべてのパートの講義動画から豊富な実戦演習までがオールインワンで網羅されている「スタディサプリENGLISH TOEIC対策コース」を学習のメイン軸に据える戦略を強くおすすめします↓
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