当記事ですが,「TOEIC S&Wテストの解き方」について,問題内容と時間配分を中心にまとめていきましょう。
S&WはL&Rと比べて,いつ何をどのように行うのかが厳密に決まっているので,自分で自由にできる時間帯がより少ない傾向にあります。
そのため,S&Wテストの解き方としては,各問題の概要と準備時間の過ごし方について学び,後はひたすら模範解答のインプットに徹することが高得点の鍵となるわけです。
以降では,試験の順番通り,まずスピーキングテストについて述べてからライティングテストの話に移りたいと思っています。
なお,S&Wでは出題形式が意外と頻繁に変わるもので,この数年でも「2019年6月・2021年7月・2022年6月」に何かしらの変更がありました。

もくじ
TOEICスピーキングテストの解き方
まずはTOEICのスピーキングテストについて解説しましょう!
こちらは全部で5タイプの出題があり,問題数は計11問,テスト時間は約20分です。
スピーキングで20分という試験時間はかなり長い部類に入りますので,その人の実力が結果に反映されやすいテストだと言えるでしょう。
というのも,あまりに短い試験時間では1問あたりの配点が大きくなってしまい,問題との相性によって結果が大きく左右されてしまう可能性が高まるからです。
とはいえ,最後の大問は配点が高く,この1問が慣れ親しんだテーマだったりすると20点くらい点数が変わってしまうことがあります。
いずれにせよ,問題の形式や準備時間,そして解答時間についてこれから詳しくみていくことにしますが,まずは一覧で確認してください↓
内容 | 問題数 | 時間(秒) | 課題概要 |
音読 | 2 | 準備45,解答45 | 短い英文を音読する |
写真描写 | 2 | 準備45,解答30 | 写真内容を説明する |
応答1 | 3 | 解答15 or 30(最後) | インタビューか電話に応対する |
応答2 | 3 | 準備45,解答15 or 30(最後) | 資料や文書を見て答える |
意見を述べる | 1 | 準備45,解答60 | 自分の意見と理由を述べる |
※応答1と応答2の問題では,質問が読まれてから解答するまでに3秒程度の時間があることも知っておきましょう。
ところで,これだけ厳密に内容が決められているということは,裏を返せば,こういった内容を頭に入れて試験に臨むのとそうでないのとでは大きく差が出てしまうことを意味します。
しっかり,問題内容ごとの解き方について理解を深めておいてください。
音読問題
1問目と2問目は音読問題です。
画面に表示された短い英文を音読します。
他の試験(例えば英検)でも,最初に解く問題がこのタイプであることは珍しくなく,試験の雰囲気に慣れるためにもリラックスして挑みましょう。
上記画像に書かれているような概要(Directions)が流れたら試験開始となりますが,モニター画面に準備時間(Preparation time)が45秒と表示されます↓
この間に,フレーズの区切りや発音が難しそうな単語などを確認しますが,準備時間が終わると続けて解答時間になり,同じ45秒をかけて実際に自分の声を録音します。
2問目も同じ流れで,1問目と読む内容は異なりますが,量は同じくらいの英文です。
コツですが,読み方がわからない単語はどう読むか決め(たとえ違くても誤魔化さずに読みましょう),大きな声で,区切りを意識して読んでください。
写真描写問題
3~4問目は写真を描写する問題です。
概要についての説明が終わると45秒の準備時間が設けられますが,このときメモを取ることができ,実際はカラーになりますが,以下のような画面が映し出されます↓
最近になって解答時間が30秒に減ってしまったのですが,元々長いと感じていたので問題ありません。
その一方で,問題の数が2問に増えました。
準備時間の間に,話すことについて候補をいくつか考えておかないと,発言していない空白の時間が生まれてしまうので気を付けましょう。
本問では,無音の時間ができることは望ましいとされていません。
まずは場所や人などの大きな事柄について述べてから,行動についての具体的な詳細に触れるなど,自分なりのパターンを構築するように練習してください。
応答問題1
5~7問目では身近な問題について(例えば好きな飲み物について)のインタビューに答えるか,または電話での会話になります(上の画像ではQ4-6となっていますが,Q5-7と読み替えてください)。
1つの状況に対し,3つの質問が続けて問われる形です。
状況設定が読み上げられると,すぐに質問が表示されて読み上げられるのですが,メモを取る時間が導入されたせいなのか,その後3秒の準備時間が入るようになったので,少しは考える時間が生まれました。
どの問題も,質問後に3秒間の準備時間が入るところは同じですが,解答時間に違いがあります↓
- 5問目と6問目は15秒
- 7問目は30秒
7問目は質問文がより長くなり,解答もその分,長く話す必要があることに注意してください。
ただし,30秒もそれほど長い時間ではないので,11問目のように論理展開に気を付けながら話を展開させる必要はありません。
意見を言ってから具体例を挙げるだけで十分です。
応答問題2
スピーキング問題の8~10問目はまたしても応答問題ですが,提示された資料や文書に基づいて解答するところが先のものと異なります(こちらも上記画像にあるQ7-9の表記をQ8-10と読み替えてください)。
パソコン画面にはスケジュールなどが表示されてくるので,一体それがどのようなものなのかを理解しましょう↓
こちらの応答問題には準備時間が45秒あり,上に示したような情報に関する3つの質問に続けて答えますが,そのときの流れについては先の応答問題(5~7問目)のときと同じです↓
応答問題2の流れ
指示を聴く→45秒で情報を読んで理解する→質問8が提示される→3秒で準備する→15秒かけて解答する→質問9が提示される→3秒間で準備する→15秒かけて解答する→質問10が提示される→3秒間で準備する→30秒かけて解答する
質問10のみ,音声が2回流れるので,問われている内容をより誤解しにくくなっています。
逆に,8問目と9問目は,質問を聞き逃すと思わぬ減点に繋がるので,気を抜くことなく聴き取るようにしましょう。
意見を述べる問題
スピーキングの最後の質問は,提示されたテーマについて,自分の意見と理由を述べる問題です。
モニターに表示されたテーマと質問を読み,そのことについて45秒の準備時間を経て,60秒かけて解答することになります↓
こちらは1分間も話すことになるので,なかなかに大変だと感じるはずです。
採点の幅も,スピーキングテストの中ではただ1つ広く設定されていて,ここまでの問題が採点スケール0~3(4段階)で評価されていたのに対し,本問のみ0~5(6段階)で評価されます。
ですが,メモを取れるようになったことで,多くの方がより取り組みやすくなったと感じていることは確かです。
TOEICライティングテストの解き方
次はTOEICのライティングテストの構成と時間配分について解説します。
問題数は全部で8問,試験時間は約60分です。
パソコンを使って入力するので,基本的に鉛筆や消しゴムを使うことはなく,スピーキングテストが終わったらすぐに開始となるので,間に休憩もありません。
ライティングテストは2016年頃のものと比べても内容にさほど大きな変更はないので,古い本の攻略法であってもそのまま使うことができます。
写真描写問題
1問目から5問目は写真描写問題です。
問題には2つの語句が与えられているので,それらを使って写真の内容に合う文を1つ作りましょう↓
8分で5問を解きますが,時間が許す限り,この5問であればどの問題も自由に行き来できます。
ここでのポイントは,与えられた単語を2つとも使うことです。
形を変えて構いませんが,見直しの最中に別の単語に書き換えてしまうことがないようにしましょう。
また,時間が余ると,ついつい2文で書いてしまいたくなるので注意してください。
あくまで単文で書かなければ0点です。
なお,パソコンの操作として普段使っているショートカットキーは使えません。
表示されているアイコンである「Cut・Paste・Undo・Redo」の4つから選択しましょう。
Eメール作成問題
6~7問目はEメール作成問題です。
25~50語程度の長さのメールに対して返信します。
全2問をそれぞれ10分で解きますが,Directionsに細かい指示があるので,見落とさないようにしましょう。
例えば,以下の問題では「3つの情報を含めるように」とあります↓
また,Eメールという形式ですので挨拶や結びの言葉も含めてください。
Eメールの書き方はビジネス英語の基本です。
それ用の教材がたくさん出ていますので,しっかりと対策しましょう!
意見を記述する問題
ライティングの最後は,意見を記述する問題です。
与えられたテーマに関し,論理的な意見を,理由と具体例などでサポートしながら述べていきます。
時間は30分もあり,質問文をみると「最低でも300語を書くと良いですよ」などと難しいことがさらりと書いてあったりしますが,まずは200~250語を目標に書いてみるところから始めましょう↓
まとめ
以上,TOEICのS&Wテストの内容と解答時間について,詳細をまとめてきました。
スピーキングテストの要点は以下の通りです↓
- 5タイプの出題
- 全部で11問
- 試験時間は約20分
- 形式が変更されがち
一方のライティングテストは,
- 出題は3タイプ
- 全8問の構成
- 時間は約60分
- 形式は昔から変わらない
のようになっており,どちらも出題のタイプごとに時間が細かく決められています。
時間配分ですが,L&Rと異なり,パソコンのモニターに残り時間が表示されてくるので,唯一ライティングの写真描写問題のみで自由に行き来できる以外は,問題間を飛び越えることはできません。
画面は時間になると切り替わってしまうので,表示されてきた1問に集中するのみです。
その他の注意事項としては,他の受験者と足並みをそろえて解くことはなく,試験室に早く入室した人からどんどん進めていく感じになっています。
つまり,自分が解いている最中に部屋に人が入ってきたりするので,できるだけ集中力を欠かさずに頑張ることが大切です。
なお,TOEIC公式のHPにおいて,S&Wテストのサンプル問題を解くことができました。
TOEICのS&Wテストの前日と当日の様子!注意点はこれでまとめた体験談と併せて確認してみてください。
高得点を狙う方に向けて,S&Wテストで330点を突破する方法も記事にしています。
最後までお読みいただき,ありがとうございました。