今回はTOEICの語彙力チェックに使えるアプリから「1タップスタディ」を取り上げ,その評判と効果についてレビュー記事の方,書いていきたいと思います。
TOEICの文法問題をたくさん収録しているだけでなく,和訳や解説も付いている他,Web辞書まで利用できてしまうわけですが,どのような使い方ができるかについては,実際にアプリを使いながら確認してみることにしましょう!
目次
1タップスタディとは
- 名称:1タップスタディfor TOEIC TEST
- 提供:PARISIENNE(Hiroaki Suzuki)
- 料金:無料
- 内容:パート5の問題を500問解けるTOEIC対策アプリ。文法問題に特化しているが,その問題をたたき台にして,TOEICの頻出単語や熟語表現さらにはリスニング力を鍛えることも可能
扱う内容はパート5の文法問題のみなので,全パートの対策はできません。
とはいえ,文法に苦手意識がある方も多いでしょうから,「読解やリスニングはできるけれど,文法問題だけはちょっと不安だ」という方は,とにかく本アプリで多くの問題に触れ,解く感覚を身に付けるようにしてください。
ただし,以下のレビューを読んでいただくとわかるように,あくまで文脈から解く語彙問題の対策しかできません。
もっとも,このタイプの問題もなかなかに難しく練習する意味はあるのですが,動詞の形(例えばmadeとbe made toの違い)や品詞(becauseとbecause ofの区別など)が解答の根拠となる出題はないので,パート5の総合対策にはならないことにも注意してください。
リスニングや語法については外部のWeb辞書を使って独学することになります。
1タップスタディの評判について
ここでは1タップスタディに寄せられた口コミをみてみましょう。
良いものと悪いものを分けてまとめていきます。
良い口コミ
- 自動採点があり,時間短縮になる
- シンプルで使いやすい
- 間違えた問題をまとめておける
- Web辞書のリンクが利用できる
アプリに寄せられた口コミをみていると,スキマ時間にパッとできるのが良いという理由で高評価を付けている方が多かったです。
加えてこのアプリは無料で使えるわけですし,使い勝手については私も良いと感じます。
特に最初の自動で丸付けをしてくれる点はスマホ上で勉強する際に役立ちますし,Web上にある辞書へのリンクが張ってあるため,信頼のおけるソースを参照できるのも強みでしょう。
ただし,これはiOS版には存在しない機能なので,Android版を使う人と評価が分かれる可能性があります。
悪い口コミ
- 解説が単語の意味しかない
- 問題内容に不満あり
- 問題を選んでできない
続けて悪い口コミですが,解説があるとはいえ,実際は語句の意味が表示されるだけです。
正解以外の選択肢の和訳がなかったり,多少の誤字脱字がありました。
また,英文の内容が思想的にTOEICではNGとなりそうなものもいくつか見受けられたのも事実です。
とはいえ,2014年の発表から何回かアップデートを経てきており,レビューがなされた当初よりも使い勝手は向上しています。
Android版の方が頻繁に更新が行われている印象で,例えば2020年5月の更新で,問題の絞り込みや学習状況,復習データの初期化に加え,Web辞書を複数あるものの中から選択できるようになりました。
※以下のレビューはAndroid版を用いて説明しています。iOS版の方とは仕様が多少異なりますのでご注意ください。
使ってみた感想
最初に出てくるホーム画面ですが,クリックできる部分を紹介すると,
- 設定変更:問題の絞り込み,出題数,Web辞書を選択可
- その他:学習状況や復習データが初期化できます
- カラー変更:背景を白か黒かに変更可
となっています(番号は上記画像のものと一致しています)。
そして基本的な学習に使うのはMENUにある「問題をスタート」という項目で,押すと早速出題されます。
ですがその前に,私がおすすめの設定にしてみてください。
①のところをまずは以下のように変更してから始めましょう↓↓
問題は4択です↓↓
単語の意味や品詞を問う問題がほとんどでしょうか。
答えを選ぶと即座に自動採点されます↓↓
問題の性質上,解説には語句の意味しか表示されてきませんが,「辞書検索」に見えている単語をクリックすると,Web辞書を参照することができます。
このとき設定できる辞書は以下の4種類↓↓
ロングマン,ケンブリッジ,オックスフォード,WEBLIO
最初の3つが英英辞書で,最後のは英和です。
以下はケンブリッジ(左)とWEBLIO(右)の例ですが,意味や用法について詳しく知りたければ,これらの辞書を使ってどこまでも深く学んでいけるのが強みでしょうか↓↓
問題数は5問から最大20問まで変更できます(20問を解くのにかかる時間は5分くらいです)が,一気に500問をまとめて解くことはできません。
あくまで「500問は違う問題を用意してあるよ」という意味です。
指定した問題数(ここでは5問)を解くと,強制的に以下のようなまとめが入ってきます↓↓
ここでは,復習をしたい問題にチェックを入れられることに注目してください。
印を付けた問題は,先ほどのMENUの2つ目にあった「復習する」のコーナーへと移ってきます↓↓
ここでは問題形式ではなく,例文の形(暗唱用例文)として利用することが可能です。
問題の絞り込みで「復習に登録した問題から出題」に変更すると,ここに移された問題からランダムに出題されるので,間違えた問題が増えてきたら,そちらを便利に使いましょう!
覚えた例文は「編集」の欄から削除できます。
メイン画面に戻れば,問題のステータス(★1つはこれまでに1回正解した問題の数を,★3つは3回正解できた問題数を表します)や学習日数が更新されていることに気づくはずです。
次のTOEIC試験までの日数も表示されているので,目安にしてください(クリックで公式HPへジャンプすることが可能)。
その他の「コーヒーブレイク」や「おすすめ広告」という項目は宣伝が表示されるだけなので,ここでは省略します。
1タップスタディの効果的な使い方
文法問題の解説のほとんどが語句の意味を述べているにすぎないところもあり,ちょっと語彙力を確認したい目的以外に,このアプリはおすすめできません。
例えば以下のような解説は,文法問題のそれとしてはあまり良いものではないでしょう↓↓
他の3語についての解説がないですし,有料の教材でしたら少なくとも品詞的な解説くらいは加えられているはずです。
例えば私でしたら,
underが前置詞なので,カッコの語句とpressureまでを合わせて一つの名詞となるような語を選ばないといけない。名詞のintention(意図)や副詞のintensely(猛烈に)では品詞的におかしいし,intentも形容詞では「集中した;没頭した」の意味しかないのがポイント。よって「激しい」の意味になる形容詞のintenseが正解
などと書くでしょう。
もっとも,「Web辞書があるのだから,そちらで調べてね」ということなのでしょうが,これを独学でできる人は少ないでしょう。
もちろん,パッと500問学べる1タップスタディがまったく役にたたないというわけではありません。
忘れていた単語の意味が結構あることに気づかされましたし,"keep pace with~"のようなイディオムの意味まで確認することができますからね。
効率の良い復習を可能にするTOEICアプリだという評判は確かだと思います。
そういった意味で,TOEICテストの直前に,このアプリをやるのはありですね。
ダウンロードページ
最後までお読みいただき,ありがとうございました。