今回は,コーチングスクールとして有名なプログリットのサービスから「シャドテン」を紹介しようと思います。
これは「シャドーイング+添削」という意味の造語で,2020年に新しく始まったサービスです。
2025年に5周年を迎えましたが,サービス内容は改善され続けており,2024年にはユーザーの平均継続日数を伸ばすことに成功しています(参考)。
シャドテンにはどのような特徴があり,どういった学習効果が期待できるのか,早速まとめていくことにしましょう!
もくじ
シャドテンは希少なサービス
希少性があるサービスはそれだけで価値があります。
もちろん,シャドーイングというトレーニング自体はすでに多くの教材に取り入れられていますし,講師の前で自分が音読したものをその場で評価してもらうことはありますが,録音した音源を送って人の手でしっかりと評価してもらえるサービスはあまり聞いたことがありません。
発音に限らず話す内容までを総合的に評価してもらうとなれば,TOEIC S&Wテストを受けるなどが必要になりますが,時間やお金がかかりがちですし,結果的に得られるものは,第三者によるスピーキングの採点結果だけです。
それまでの過程といいますか,もっと細かいところ,例えば,どこがどのように悪かったのかといった,今後の成長に繋がるような指摘はほとんど見られません。
語学アプリの中では,スタディサプリを使うと自分のシャドーイングを録音することができますが,その場合においても,録音内容をお手本と比較して出来を判断するのは自分自身となります。
自分では気が付くことができない発音のミスまで指摘してもらえるのがシャドテンです。
その他,勉強量やサービス内容の質に関してもユニークな点をいくつか見つけることができます。
それぞれ章を別にして,個別にみていくことにしましょう!
シャドテンを使うことで勉強量が増える
シャドテンで学ぶことで,自ずと勉強量が増えていきます。
それを可能にする1つが「課題の量」なのですが,30分かけて15回のシャドーイングを行い,専属のスタッフに,自分が録音した音源を送信するまでが日課です。
自分が聴き取れない音は自分で発音できないとされますが,スタッフに指摘されることによって初めて意識が向くようになります。
発音に限らず,抑揚の付け方や読むペースなど,自分で意識できていない事柄は意外と多いものです。

ところで,「添削」と聞くと,答案を作成したら返事が来るまでに数週間くらいかかり,それを月に数回行うイメージがありますが,シャドテンの課題は毎日あります。
これはつまり,送信した音源が24時間以内に評価つきで返送されてくることを意味し,前日のパフォーマンスを反省することも1日の課題の中に含まれているわけです。
送信するという明確な形で残す必要があるため,ちゃんとやっているかどうかは簡単にわかってしまいます。
自分に言い訳をすることはできませんし,やればやった分だけ結果となって表れてくるわけです。
なお,LINE上でのやり取りになるので,復習中に疑問が生じたときなどにも,チャットを使って講師に簡単に質問できます。
プログリットがメインで扱うコーチングサービス(月額数万円するもの)ではないため,講師の方から毎日声掛けしてくれることまではありませんが,それでも,シャドーイングの課題とチャットの2つが学習の習慣化を可能にしてくれるでしょう。
継続に役立つ工夫として,以下のようなものも利用できます↓
- 目標の達成度を週または月ごとにメーターやメダルで可視化できる。例えば,週に4回以上音声を提出するとメダルの色が変わる。
- 日の学習時間や提出回数が一定回数を超えると,褒める内容のポップアップが表示される。
最近は,AIの彼氏や彼女が人気になっていると聞きました。
これもまた,前向きでポジティブなコメントをしてくれる相手が必要とされていることの表れでしょう。
シャドテンの良質なサービスで無駄なく学べる
実際に学ぶ教材を選ぶ際に最も難しいとされるのは,学習者の今の実力よりもわずかに高いレベルの教材を選ぶことです。
シャドテンでは,初回にカウンセリングを実施してもらうことができ,その結果に合わせて,1000以上ある教材の中から,適切な難易度のものを提案してもらえます(とはいえ,初心者向け・上級者向け・TOEIC用などと分けられた中から選ばれることにはなります)。
人が判断するので,機械的にテストを解いて自動表示されるものよりも高精度です。
ちなみに,当サイトではシャドーイングをTOEIC初心者の方に向けたトレーニング方法として紹介していますが,シャドテンの対象範囲はプロが介入する分だけ広がることになります↓
その結果,TOEIC800点を超える実力者であっても,ネイティブのスピーチを素材にするなどしてシャドーイングで実力アップを図ることができるわけです。
なお,学習においてはスマホをメインに用いますが,自分の声を録音するだけでなく,音源をスピード調節しながら聴いたり,その全訳を確認してみたり,わからないところを質問できたりするわけですから,極めて理想的な環境下でトレーニングができます。
以下に,1日の学習の流れをまとめておくので確認してください↓
- 教材の英文をよく理解する
- 指定された教材の音声を何度も聴いてみる
- 英文を見ながら10回シャドーイング練習する
- 英文を見ずにシャドーイングし,結果を提出する
- 返却された結果を使って反省する
教材の内容はビジネスやエンタメなど,知的好奇心を刺激する面白いものなので,やる気の面でも良い影響があるでしょう。
ちなみに,添削には総括の他,良かった点(上手にできていた音法など)と改善点(発音改善に役立つコツや練習すべきところ)が書かれています。
まとめ
以上,シャドテンの特徴に関して,
- サービスの希少性
- 勉強量が増加する
- 良質なサービス内容
という3つを紹介しましたが,いかがだったでしょうか。
もし仮に本サービスを利用して1ヶ月勉強した場合,それだけで15時間程度の勉強量を確保でき,さらには適切なレベルの教材で学ぶことができ,第三者によるサポートを毎日受けられるため,かけた時間に対するパフォーマンスは,独学するときよりもずっと高くなります。
料金も考慮すれば,タイパだけでなくコスパも高いと言えるでしょう。
なお,シャドテンでは1ヶ月ごとに料金を支払うことになりますが,入会金は不要かつ月額21780円で学べるというのは,プログリットが提供する各種コーチングサービスと比較して,驚きの価格設定です(アプリから申し込むと割高になるので注意してください)。
多くの人が効果を感じる「3ヶ月」という期間で比較してみると,シャドテンでは21780円×3ヶ月=65340円で利用できてしまうのに対し,コーチングの料金は入会金を含めて数十万円もします。
サービス内容に違いがあるので,単純に両者の優劣を決めることはできませんが,後者の卒業者にもシャドーイングは勧められるものなので,シャドテンは学習の目的によって使いわけるべきでしょう。
そもそも,シャドーイングというトレーニングは,主にリスニングの能力に働きかけるためのものです。
TOEICで目標点を見事取得し次の目標を思案中の方や,海外から戻ってきたばかりの方,オンライン英会話で英語に触れ続けてきたものの,教室に通いづらい状況に陥ってしまったような方であれば,猛勉強して身に付けたリスニング力をできるだけ高いレベルのまま維持したいと考えるでしょう。
今回のシャドテンは,まさにそのような状態のときに手軽に利用できるサービスです。
無料で体験できますし,時期によってはキャンペーンが実施されることもあるので,是非一度,公式ページをチェックしてみてください↓
ここで実力を付けてから,より上位のサービスで一部能力を高めるようにすると良いでしょう。
最後までお読みいただき,ありがとうございました。