今回は英語で日記を書く際に役立つ「パーフェクト表現辞典」のレビューをしていきたいと思います。
辞典とタイトルにありますが,内容的には文法や構文の解説も収録されていて参考書的に使える他,幅広い表現例を通して英語の楽しさに触れられるところが特徴です。
日常的な「今日の入浴剤は桜の香りにした。」という表現から,TOEICのS&Wテストに使えそうな「うちの社も,もっとグローバル化を進める必要があるだろう。」のような例文まで,普通の対策本とはひと味違う表現を学ぶことで,違った角度から英語力アップを目指すことができます。
それでは実際のテキストを使って,具体的にレビューしていきましょう!
目次
英語日記パーフェクト表現辞典とは
- 書名:英語日記パーフェクト表現辞典
- 著者:石原真弓
- 出版社:Gakken
- 初版:2012年8月
- ページ数:735ページ
- 対象:初級~上級
これだけのページ数がありながら値段は3,000円しないので,なかなかにお得な感じがする一冊です。
日記と言うと短めなイメージですが,単文でもそれを何個も繋げれば立派なエッセイになりますし,日記を書く際に頭の中に浮かべた英語を口に出せば,立派なスピーキングになります。
後述しますが,本書では語句の細かいニュアンスについても学べるため,より深く文章を理解すること(つまりリーディングスキルの上昇)にもつながるでしょう。
本書は4つの章から構成されていますが,普通の辞書のようにただ表現が並んでいるだけでなく,前半に英文法や構文の項目があります↓↓
- 英語日記に役立つ文法
- 英語日記でよく使う構文
- 間違えやすいポイント
- 英語日記フレーズ集
つまるところ,参考書のように読むことで幅広く英語力の底上げができるわけです。
内容は英語日記に関係するものではありますが,文法の項目では時制や複数形など,ライティング全般で役立つ知識が得られるように思われます。
次章からこれらの章について,1つずつ詳しくみていくことにしましょう!
文法の解説ページ
本書で扱う文法事項は全部で14個あり,複数形や冠詞の解説から始まり,ライティングで間違いやすい時制の他,助動詞や不定詞,関係代名詞まで解説されています。
自分で日記を書く際,間違いを気にせずに楽しむことを最優先にするのはもちろんですが,こういった文法を中心に学び,正しい英語を書けるようになるための練習が不要とはならないでしょう。
とはいえ,扱う内容は基本的なものが中心で解説はシンプルなので,かつて習った授業内容であればすぐに思い出すことができます↓↓
加えて,本書では至る所にまとめのページが出てきます。
これが便利で,前置詞のまとめや動詞の活用形などの他,個人的には文のつながりをよくする言葉が気に入りました↓↓
本書に載っている語句に精通しておくだけでも,かなり理路整然とした文章が書けるようになると思います。
例文も日記で書くような内容に限定しているところも特徴です。
構文の解説ページ
英語日記パーフェクト辞典では構文も扱います。
これは英語で日記を書く際に使いやすいキーフレーズのような型を身に付けるもので,収録している構文の数は全部で74です。
技術的な話をすると,英文を書く際,同じ構文を続けて使うと幼稚な印象を与えてしまいます↓↓
(例)I had to work overtime today. I had to reply to 50 e-mails. I went home at midnight.
本書で色々な表現を学び,深みのある文章を書けるようになりましょう!
また,内容については教科書的な内容にとどまらず,さらに一歩踏み込んだ解説になっていて,これまでは同じだと思っていた表現の違いについても学べるため,自分の気持ちを正しいニュアンスで伝えられるようになるわけです。
例えば「義務」を表す表現を1つ取ってみても,以下のような6つの表現を使い分けられるようになります↓↓
- I have to~
- I must~
- I need to~
- I've got to~
- I should~
- I'd better~
これらの表現をただなんとなく使っていた人は必見です。
例えば最初のhave toとmustの違いですが,前者は周りの状況(必要性)から「~しなければならない」という意味合いであるのに対し,後者は主体的に「~すべきである」と感じる時に使います。
となれば,「環境問題を解決しなければならない」と書きたい時にmustを使うことにも納得がいくでしょう。
正しい英文を書くためのヒント
第3章は,これまでに扱った文法や構文がらみの間違いの中で,頻出のものを扱います。
ざっと眺めて気になった部分を読むだけでも,誤った英語を書くリスクはグッと低くなるでしょう。
日本語的には問題がなさそうな表現でも,英語でそのような書き方はしないといったものです。
例えば"My father stopped drinking(× to drink)."のような文であったり,それ以外に副詞の位置をどうするかについて,ピンポイントで例文とともに学んでいきます。
頻度を表す副詞においては,10個の例文の感覚的な違いがまとめられていて大変参考になりました↓↓
このようなポイントを全部で31個学びます。
英語日記フレーズ集
本書で7割近くの分量を占めるのは「英語日記フレーズ集」です。
ここでは,日常生活を英語で書く時に使える表現が内容別にまとめられています。
ただし約13,000語という膨大な量が収録されているため,最初から1つずつ学んでいくわけにはいきません。
そのため,上の画像に出ているような目次であったり,巻末にある索引をうまく利用するようにしましょう↓↓
日記らしい面白い表現が多数収録されているので,ぼんやり読んでみるだけでも「これは是非使ってみたい。」と思われる表現に出会うはずです。
こういった表現を学校で教えてもらえると,もう少し興味を持って学習できたのですがね↓↓
日記以外に,会話やメールで使える表現も多数収録されているので,ビジネス英語やTOEICのS&Wにも役立つでしょう。
まとめ
以上,石原真弓氏による英語日記パーフェクト表現辞典のレビューでした。
辞書的な内容にとどまらず,文法や構文の読み物を入れたことで参考書としても利用でき,日記にそのまま書ける例文と楽しい表現が豊富なので,末永く飽きずに勉強できます。
それこそ初心者から上級者まで使えるので,英語力に関わらず多くの人に役立つでしょう。
身に付く能力として,「ライティングができるようになるとスピーキングができるようになる。」と一般的には言われますが,会話においてちょっとした沈黙の時間ができないよう,本書で学んだ表現がすぐに頭に浮かぶ状態にしておくことが重要です。
本書には使い方に関するヒントも載っていますが,まずは一日一文を心がけ,スケジュール帳のすき間であったりSNSに呟いてみましょう!
書く内容に困った際は,ことわざや信条の中から1つ選ぶだけでも構いません↓↓
私はこのページを眺めるだけで,なんだかモチベーションが上がってきます。
気になっている方は,是非このパーフェクト表現辞典を手元に置いてみてください↓↓
最後までお読みいただきありがとうございました。