TOEIC Speaking & Writing Tests(以下,TOEIC S&W)は,英語を「話す・書く」力を測る公開テストです。
L&Rとは異なり,パソコン画面の指示に従って,スピーキングではマイクに向かって話し,ライティングではキーボードで英文を入力します。
そのため,英語力だけでなく,問題ごとの制限時間,準備時間,解答の流れを事前に知っているかが本番の出来を大きく左右します。
当記事では,TOEIC S&Wの全19問について,Speaking Test全11問とWriting Test全8問の形式,時間配分,基本的な解き方を整理します。
なお,TOEIC Bridge S&Wは通常のTOEIC S&Wより取り組みやすい別テストです。
Bridge版の問題形式については,別記事で扱っています↓
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TOEIC Bridge S&Wの問題形式と解き方!スピーキング・ライティング対策
TOEIC Bridge Testsには,「聞く・読む」力を測るL&Rだけでなく,「話す・書く」力を測るS&Wも用意されています。 TOEIC Bridge S&Wは,通常のTOEIC S&Wよりも取 ...
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また,S160 W170以上のような高得点(IIBC AWARD受賞レベル)を狙う具体的な対策は,以下の記事を参考にしてください↓
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TOEIC S&Wで330点を取る勉強法!Speaking160・Writing170を突破するには
今回は「TOEIC S&Wで330点を取る勉強法」についてまとめます。 ここでいう330点とは,単にSpeakingとWritingの合計点を見るだけでなく,Speaking160点以上・Writin ...
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まずは,通常のS&Wがどのように進むのかを確認していきましょう。
TOEIC S&Wの全体像

TOEIC S&Wは,Speaking TestとWriting Testの2つで構成されています。
Speaking Testは全11問で約20分,Writing Testは全8問で約60分です。
2つを合わせると,試験時間はおよそ80分になります↓
TOEIC S&Wの基本構成
- Speaking Test:全11問・約20分
- Writing Test:全8問・約60分
- 受験方法:試験会場のパソコンで受験
- 解答方法:マイク録音・キーボード入力
S&Wで特に注意したいのは,自分で自由に時間配分できる場面が少ないことです。
Speakingでは,準備時間や解答時間が問題ごとに秒単位で決まっています。
時間が来ると強制的に次の問題へ進むため,前の問題に戻ってやり直すことはできません。
Writingでも,Q1〜Q5の写真描写問題(自由に行き来可能)を除けば,基本的には決められた時間内にその1問を仕上げる必要があります。
つまり,S&Wでは「英語で何を言うか・書くか」だけでなく,「何秒で考え,何秒で答えるか」という感覚を事前に体に入れておくことが大切です。
TOEIC Speaking Testの問題構成
まずは,TOEIC Speaking Testの構成から見ていきます。
Speaking Testは全11問で,問題タイプは大きく5種類です↓
Speaking Testの主な構成
- Q1-2:音読問題
- Q3-4:写真描写問題
- Q5-7:応答問題
- Q8-10:提示された情報に基づく応答問題
- Q11:意見を述べる問題
Speaking Testでは,前半は発音や短い応答が中心ですが,後半に進むほど,自分で内容を組み立てて話す力が求められます。
特にQ11の意見問題は,準備時間45秒,解答時間60秒で,自分の立場と理由をまとめて話す必要があります。
スピーキングが苦手な方ほど,本番でゼロから英文を作ろうとして沈黙しがちです。
まずは各問題で求められる動作を知り,最低限の「話す順番(型)」を決めておきましょう。
Q1-2:音読問題
制限時間
- 準備時間:各45秒
- 解答時間:各45秒
Q1とQ2は,画面に表示された英文を声に出して読む音読問題です↓

自分で英文を作る必要はありません。
評価されるのは,発音,イントネーション,アクセント,読み方の自然さなどです。
音読問題の解き方
- 英文全体をざっと読む
- 意味のまとまりごとに区切る場所を決める
- 読みづらい単語を確認する
- 速すぎず,はっきりと読む
準備時間中に最も意識したいのは,意味のまとまりごとに区切って読むことです。
英文を一気に読もうとすると,息継ぎの位置が不自然になり,聞き取りにくい音読になってしまいます。
カンマ,ピリオド,前置詞句,接続詞などを目印に,どこで軽く区切るかを決めておきましょう。
知らない単語が出ても,そこで止まるのは避けたいところです。
完璧な発音でなくてもよいので,自分なりにローマ字読みなどで読み方を決め,最後まで声を出し続けることを優先してください。
Q3-4:写真描写問題
制限時間
- 準備時間:各45秒
- 解答時間:各30秒
Q3とQ4は,画面に表示された写真の内容を英語で説明する問題です↓

人物,場所,動作,物の位置などを見て,30秒でできるだけ自然に描写します。
写真描写問題の解き方
- 写真全体の場面をつかむ
- 人物の人数・位置・動作を見る
- 背景や目立つ物を確認する
- 言いやすい順番で短く説明する
写真描写では,難しい単語を使う必要はありません。
むしろ,自分が確実に言える内容を,短い英文で積み重ねる方が安定します。
たとえば,次のような順番を決めておくと話しやすくなります↓
This picture shows ~.(写真の全体説明)
There is / There are ~.(人数や物の説明)
A man is ~ing.(動作の説明)
In the background, ~.(背景の説明)
写真のすべてを説明しようとすると,30秒では足りません。
目立つ人物や動作を中心に,言える内容から順番に話しましょう。
Q5-7:応答問題
制限時間
- 質問後の間:各質問とビープ音の間に3秒
- 解答時間:Q5・Q6は各15秒,Q7は30秒
Q5〜Q7は,身近なトピックについての質問に英語で答える問題です。
インタビューや電話でのやり取りのような設定で,1つの状況に対して3つの質問が続きます。
応答問題の解き方
- 質問のキーワードを聞き取る
- Yes / No や結論を先に決める
- 短い理由や具体例を1つ添える
- 長くしすぎず,時間内に言い切る
Q5とQ6は15秒しかありません。
長い答えを作ろうとするより,質問にまっすぐ答えることが大切です。
Q7は30秒あるため,少しだけ理由や具体例を増やせます。
ただし,30秒もすぐに過ぎてしまいます。
結論を後回しにせず,最初に答えを言ってから理由を足しましょう↓
Yes, I do.(結論)
I usually ~.(具体例)
It is convenient because ~.(理由)
Q8-10:提示された情報に基づく応答問題
制限時間
- 資料を読む時間:45秒
- 質問後の間:各質問とビープ音の間に3秒
- 解答時間:Q8・Q9は各15秒,Q10は30秒

Q8〜Q10は,画面に表示されたスケジュールや案内などの資料を見ながら,質問に答える問題です↓

最初に45秒間,資料を読む時間があります。
この45秒で,資料全体の内容,日時,場所,料金,変更点などを確認しておきます。
資料応答問題の解き方
- 資料のタイトルを見る
- 日時・場所・料金などの数字情報を確認する
- 項目ごとの位置をざっくり把握する
- 質問を聞いたら,該当箇所を見て答える
この問題で怖いのは,質問の音声を聞き逃すことです。
資料ばかり見ていると,何を聞かれたのかが抜けてしまいます。
反対に,質問だけに集中しすぎると,資料の該当箇所を見つけるのが遅れがちです。
45秒の資料読解中に,「どこに何が書いてあるか」をざっくり地図のように覚えておくと,質問後に探しやすくなります。
Q8とQ9は15秒なので,必要な情報だけを短く答えましょう。
Q10は30秒あるため,複数の情報(例:午後のスケジュールをすべて教える等)を整理して答える問題になりやすいです。
なお,Q10に限り,質問の音声が2回繰り返して流れますので,焦らずに聞き取ります。
Q11:意見を述べる問題
制限時間
- 準備時間:45秒
- 解答時間:60秒
Q11は,提示されたテーマについて,自分の意見と理由を述べる問題です↓

Speaking Testの最後の問題で,1分間まとまった英語を話す必要があります。
意見問題の解き方
- 賛成・反対などの立場をすぐに決める
- 理由を2つ考える
- 必要なら簡単な具体例を入れる
- 最後にもう一度自分の意見をまとめる
おすすめの型は以下です↓
I agree / disagree with this idea.
There are two reasons.
First, ~.
Second, ~.
That is why I think ~.
現在のテストでは,試験中に手元の用紙にメモを取ることが認められています。
45秒の準備時間では,英文をすべて作ろうとする必要はありません。
「主張」「理由1」「理由2」「具体例」のキーワードだけを短く書き出しておきましょう。
60秒間ずっと完璧な英語を話すのは簡単ではありません。
ただし,話の型を決めておけば,途中で言葉が詰まっても立て直しやすくなります。
TOEIC Writing Testの問題構成

続いて,TOEIC Writing Testの構成を見ていきます。
スピーキングが終わると,休憩なしでそのままWriting Testが始まります。
Writing Testは全8問で,問題タイプは大きく3種類です↓
Writing Testの主な構成
- Q1-5:写真描写問題
- Q6-7:Eメール作成問題
- Q8:意見を記述する問題
Writing Testでは,すべての解答をパソコンのキーボードで入力します。
普段スマホでしか英文を打たない方は,キーボード入力の遅さがそのまま時間不足につながることがあります。
英作文そのものの練習に加え,英語をパソコンで打つ練習もしておきましょう。
Q1-5:写真描写問題
制限時間
- 解答時間:5問合計で8分(自由に行き来可能)
Q1〜Q5は,写真を見て,指定された2つの語句を使い,写真の内容に合う英文を1文作る問題です↓

5問で8分なので,1問あたりに使える時間は約1分半です。
なお,S&Wテストの中で唯一,このQ1〜Q5の間だけは制限時間内(8分以内)であれば自由に行き来して見直すことが可能です。
写真描写問題の解き方
- 写真の中心人物や動作を見る
- 指定語句2つを確認する
- 主語・動詞・目的語を決める
- 必ず「1文」だけで正確に書く
- スペルと文法を見直す
この問題の基本ルールは,指定語句を2つとも使い,必ず1文(ピリオドは1つ)で書くことです。
指定語句は,文法に合わせて形を変えて使える場合があります。
たとえば,動詞であれば三単現のsや過去形,進行形などに変えることができます。
ただし,無理に長い文を書く必要はありません。
短くても,写真に合っていて文法的に正しい英文を優先しましょう。
〇 安定しやすい文:A woman is holding a cup at a table.
△ ミスが増えやすい文:The woman who is very happy and sitting in the beautiful restaurant is holding a cup and talking with someone.
長く書くほど,冠詞,前置詞,単数・複数,語順のミスが増えます。
まずは「誰が何をしているか」を正確に書きましょう。
なお,タイピングの際,普段パソコン操作で使っているキーボードのショートカット(Ctrl+C コピー,Ctrl+V ペーストなど)は使えません。
文章を修正・移動したい場合は,画面上部に表示されている専用アイコン(Cut・Paste・Undo・Redo)をマウスでクリックして操作してください。
Q6-7:Eメール作成問題
制限時間
- 解答時間:各問10分
Q6とQ7は,画面に表示されたEメールを読み,それに対する返信を書く問題です↓

指示文(Directions)には,返信に含めるべき条件が書かれています。
たとえば,「質問を1つ入れる」「情報を2つ伝える」「提案を書く」といった条件です。
Eメール作成問題の解き方
- 相手のメールを読む
- 返信に入れるべき条件を確認する
- 書く内容を簡単にメモする
- メール形式で返信を書く
- 最後に条件漏れと文法ミスを確認する
この問題では,きれいな英文を書くこと以上に,指示された条件を絶対に落とさないことが大切です。
どれだけ自然なメールを書いても,求められた質問や情報が抜けていると評価が下がりやすくなります。
書き出しと締めは,ある程度型を持っておくと楽です↓
Dear ~,
Thank you for your email.
I would like to ~.
Also, ~.
Please let me know if you have any questions.
Best regards,
~(自分の名前)
10分は長く見えますが,メールを読み,内容を考え,入力し,見直すところまで含めると余裕はあまりありません。
最初の1〜2分で条件を整理し,残り時間で書き上げる流れを練習しておきましょう。
Q8:意見を記述する問題
制限時間
- 解答時間:30分
Q8は,提示されたテーマについて,自分の意見を英語で記述するエッセイ問題です。
Writing Testの最後の問題で,最も長い英文を書くことになります↓

エッセイ問題の解き方
- テーマを読み,立場を決める
- 理由を2つ考える
- 具体例を入れる
- 導入・理由1・理由2・結論の流れで書く
- 最後に文法とスペルを見直す
基本の構成は以下です↓
第1段落:導入と自分の意見
第2段落:理由1と具体例
第3段落:理由2と具体例
第4段落:結論と再主張
指示文には「最低でも300語を書くと良い(At least 300 words)」と書かれていますが,初心者がいきなり300語をミスなく書くのは至難の業です。
まずは文法ミスを防ぐことを優先し,「200~250語」を目標に書き上げる練習から始めてみてください。
いきなり書き始めると,途中で話がずれやすくなります。
最初に2〜3分使って,主張,理由1,理由2,具体例のメモを作りましょう。
その後,本文を書き,最後の数分で見直しをします。
TOEIC S&Wで時間配分を崩さないコツ
TOEIC S&Wでは,問題ごとに時間が細かく決まっています。
そのため,本番で大きく崩れないためには,次の3点を意識して練習するのがおすすめです↓
S&Wの時間配分で意識したいこと
- Speaking:準備時間で英文をすべて作らず,話す順番だけ決める
- Writing:書き始める前に,必ず「指示された条件」を確認する
- 共通:完璧な英文より,時間内に答え切ること(沈黙しないこと)を優先する
Speakingでは,準備時間中に英文をすべて作ろうとすると間に合いません。
「何を話すか」の順番だけ決め,本番の録音中に短い英文でつないでいく意識が大切です。
Writingでは,条件の読み落としが命取りになります。
特にEメール作成問題では,返信に含めるべき条件を指差し確認してから書き始めましょう。
また,どちらのテストでも,過去の問題を引きずらないことが重要です。
一度画面が進んだら,前の問題は戻ってきません。
うまく話せなかった問題があっても,次の問題に集中する切り替え力が必要です。
公式サンプル問題で画面に慣れておく
TOEIC S&Wを受ける前には,公式サイトのサンプル問題で,実際の画面に近い流れを確認しておきましょう。
問題形式を文章で読むだけでは,ビープ音,カウントダウン,録音画面,入力画面の感覚まではつかみにくいです。
特に初めて受験する方は,以下を確認しておくと本番で慌てにくくなります↓
- 画面上でどのように指示が出るか
- 準備時間と解答時間がどのように表示されるか
- スピーキングの録音がどのタイミングで始まるか
- ライティングの入力欄がどのように表示されるか
本番の持ち物や会場での流れについては,以下の記事でまとめています↓
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まとめ
今回は,TOEIC S&Wの問題形式と解き方についてまとめました。
Speaking Testは全11問で,音読,写真描写,応答問題,資料に基づく応答,意見問題が出題されます。
Writing Testは全8問で,写真描写,Eメール作成,意見エッセイが出題されます。
どちらのテストにも共通しているのは,問題ごとの制限時間を知り,その時間内で答え切る練習が必要だという点です。
TOEIC S&Wは,L&Rのように長時間じっくり問題を読み進めるテストではありません。
画面の指示に従って,決められた時間内に話し,書き,次の問題へ進んでいくテストです。
まずは全19問の流れをつかみ,問題タイプごとの型を身に付けておきましょう。
本番前には公式サンプル問題で画面操作に慣れ,録音やタイピングの練習もしておくと安心です。
最後までお読みいただきありがとうございました。