今回は,Flipout LLCという会社が出しているTOEIC対策アプリについてレビューしていきたいと思います。
アプリの名前は「トレーニングTOEIC test」となっておりインパクトには欠けるのですが,内容に関してはシンプルかつ適度にまとまっている印象です。
新形式にも対応していますので,早速口コミからみていくことにしましょう!
目次
トレーニングTOEIC testとは
- 名称:トレーニングTOEIC testリスニング・文法・単語
- 提供:Flipout LLC
- 料金:無料
- 内容:新形式に対応したTOEIC対策アプリ。パート1から7までの全てが網羅されており,解説もあります。問題数はリスニングパートのものが全500問で,リーディングパートは383問です。単語も学習でき,目標スコア400~800点レベルに対応しています。
- DL:App Store・Google Play
TOEICの新形式に対応しているのはもちろん,トレーニング内容も王道を行くもので,本番と同形式の問題がパート別に収録されています。
このアプリが登場したばかりの頃はパート5までしか問題がありませんでしたが,今ではパート6や7にまで対応し,単語の収録語数も圧巻の充実っぷりです。
TOEICスコアで400点から800点までに対応した単語を,100点刻みで5つにレベル分けし,それぞれに500問が用意されているので,収録単語をすべて合わせると全部で2500語にもなります。
無料アプリの宿命で全画面表示の広告などは気になりますが,無料でここまで使えるというのは他に類をみません(とはいえ,2021年10月から「本気で勉強プラン」というものが登場し,Apple版だと500円払うことで広告を非表示にできます)。
それでは次章で,本アプリに寄せられた口コミについて分析してみましょう。
トレーニングTOEICの口コミ
良い口コミ
- サクサク動くし,ちょっとした時間に使いやすい
- リスニング力を伸ばすのに向いている
- コンテンツが充実
本アプリが「TOEICトレーニング」という名前だったときから使っていますが,評価の数も59件→1296件(2年目)→1457件(3年目)→1670件(4年目)と,この4年でだいぶ増えました。
評価も4.6~4.7に落ち着いていて,当初からの予想通り,高評価を維持し続けています。
特に評判が良いのはリスニングで,それ目的に他アプリと使い分ける学習者もいるくらいです。
逆にリーディングのパート6と7の問題は,後付けされた経緯もあってか若干物足りないでしょうか。
とはいえ無料でこれだけの完成度ですし,更新もしっかり行われていてユーザーの声が反映され続けているところが嬉しいですね!
悪い口コミ
- リスニングの音声を途中から再生できない
- BGMが大きく,消し方がわからない
- 単語の中に選択肢が違うものがある
- スクリプトに間違いがある
使い勝手と操作性,さらに無料アプリにありがちな更新頻度が少ないところが悪い口コミになるのですが,本アプリも例外ではありません。
なお,2つ目にある「BGMの音量をミュートできない件」についてですが,設定から簡単に調節することができるので,こちらについては基本操作の章を参照してください。
スクリプトの間違いについてはわかる人にはわかります。
それについては,評価の欄で書いている方もいましたが,場所や内容まで詳しく書くと,次回の更新で修正してもらえるかもしれません↓
基本操作について
本アプリの最初の画面はいたってシンプル。
メインコンテンツが真ん中に並び,気になるところを選んで勉強を進めていくだけです↓
なお,上部左にある「歯車のマーク」を押すと,以下のメニューが開きます↓
1つずつ簡単に説明していくと,「表彰状」は3,283問すべて正解したら授与されるお楽しみコンテンツですが,こういった遊び心は良いものです。
そして2つ目の「設定」ではデータのリセットを行うことができます。
やった実績(正解の数と状態)をゼロにできるので,復習のときに使うとわかりやすいでしょう。
残りについての説明は必要ないと思うので省略します。
続けて初期画面上部右側にある「スピーカーのマーク」を押すことでサウンド設定が可能です。
BGMや効果音,そして発音の大きさは個別に調節できるので,使っていて気になったらここで設定してください。
アプリを閉じても設定は保存されているので,使うたびに設定する必要はありません。
学習コンテンツのレビュー
それでは実際やることになる問題について詳しくみていきましょう!
まずはリスニングパート,そして後半でリーディングパートを解説します。
リスニングパート
リスニングパートの問題数については以下の通りです↓
- パート1:50問
- パート2:50問
- パート3:150問
- パート4:150問
問題の画面はシンプルでわかりやすく,解答も整頓されて掲載されています↓
右上のスピーカーのボタンを押すと何度でも聴き直すことが可能です。
そのさらに上にあるボックスに印を付けると,この問題をチェック問題に保存できるので,間違えた問題だけ集めて一気に復習することができるところは便利だと思います。
以下の写真は1問だけチェックした状態のものです↓
パート2は本番同様,音声だけの出題ですが,こちらも問題にチェックが付けられます。
ただし,何度も解いて内容を覚えてきた頃に「ランダム10題」というモードを使うと良いかと思っていたのですが,同一の問題が連続して出題されたりと,使い勝手はいまいちでした。
パート3と4は会話を聞いて3つの質問に一気に答える問題です。
これらのパートには残念ながらチェックボタンはないので,間違ったものだけを保存することはできませんでした。
ですが,問題を解き終わると,問題文と解答などを確認することができます↓
他にも,スピーカーのボタンのところから,スクリプトを見ながら音声確認することも容易です↓
レイアウト的に選択肢が密集しているところが気になる方がいるかもしれませんが,画面内にすべての問題を収める使い勝手の方を優先させた結果だと思っています。
なお,「回答終了ボタン」を押すまでは決定されないので,選択肢のチェックは何度も修正可能です。
いちいちダウンロードが入って時間がかかるようなこともなく,アプリはサクサク動きます。
ちなみに解説についてですが,リスニングパートには答えと全訳だけが表示されるものの,答えにたどり着くための根拠や語句の解説はないので,英文を見てすぐに答えがわかるレベルの人でなければ得られるものは少ないかもしれません。
リーディングパート
リーディングパートも同じように,問題数をまとめてみました↓
- パート5:300問
- パート6:40問
- パート7:43問
まずは最も多くの問題数を誇るパート5ですが,出題は1ページに1問ずつです↓
答えのページでは,答えとその短文の訳の他,なんと解説まで出てきます↓
文法問題を解くときは,「どうしてその答えになるか」という根拠づけが非常に大切になってきますので,このように解説が付くところは嬉しいです。
さらにパート1や2で見受けられたチェックボックスやランダム10題も復活しています。
パート6や7の読解問題はスマホ画面の制約上,全体を確認することはできませんが,問題の切り替えなどの使い勝手は良いです↓
問題ごとに解説がある他,以下のように全訳もありますが,次の問題に移動する際の広告はちょっと煩わしく感じました↓
英単語
英単語は「400点レベル,500点レベル,600点レベル,700点レベル,800点レベル」の全5段階に分けられていて,一つのレベルごとに500語が用意されています。
無料アプリながらすごい充実度ですね!
一番簡単な400点レベルは以下のような単語から始まりますが,
800点レベルともなると,なかなかに難しめの単語が出題されてきます↓
個別に意味と解答が確認できますが,上で示したように,5問ごとにまとめて確認することもできます。
ここでもチェックボックスが利用できるので,間違えた単語や自信がなかった単語は片っ端から放り込んでいけば,自分だけの単語帳を作ることも可能です。
同義語や派生語,発音記号などが載っていないからこそ,スピード感を持って単語を学習できる強みがあります。
まとめて一気に勉強するときはピッタリです。
まとめ
以上,Flipout LLCのトレーニングTOEIC testというアプリのレビューでした。
余計なものをそぎ落としたシンプルさが,重く滞りがちなTOEIC対策にスピード感を与えてくれていました。
ちょっとした空き時間にやるのに適したアプリではないでしょうか。
単語帳はボリュームがあって,満足度は高めです。
とはいえ,無料アプリだけに広告がちょこちょこ入りますし,長いリスニングを途中から再生することはできませんでしたし,長文問題の解き心地は本番のTOEICテストとは異なるので,模試代わりに使うことはできません。
とはいえ,TOEICの出題に対する理解が深まることは確かなので,誰でも一度はやってみたい優秀な無料アプリと言えるでしょう。
とりあえずやってみて,これだけではダメそうだとわかった場合に,有料アプリや参考書などに手を出してみるのが良いと思います。
このアプリで練習を積み,模試だけ別に買って解くこともできるので,是非検討してみてください。