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最新日米口語辞典で語学!スピーキング参考書の究極形

今回ですが,サイデンステッカー氏と松本氏による「最新日米口語辞典」を使ってスピーキング学習をするときの様子についてまとめてみました。

得られる情報量的にこれ以上の参考書はほぼ考えられず,英検1級に相当する語数を収録している本書だけに究極形とも言えてしまうのですが,毎日15分ずつ読むだけでも1年で通読できてしまうため,ある程度の英語学習が済んだ方の上がり用教材として,是非とも使ってほしい1冊です。

当記事では本書の簡単な基本情報についてみてから,特徴と使い方について詳しくみていきたいと思います。

日米口語辞典とは

日米口語辞典の表紙

日米口語辞典の概要ですが,1977年に初版が登場し,1982年に改訂版が出てから長い月日が経過していますが,2021年になってついに決定版が発売されました。

定価は5280円で,初版から実に40年以上が経過していますが,最近収録語と例文の見直しが行われ,現代でも通用する内容に生まれ変わったばかりです。

とはいえ,2024年現在,編者の方は両者ともに亡くなられてしまっています

その1人であるエドワード・G・サイデンステッカー氏は,2007年にこの世を去るまで日本文学の翻訳者・研究者として名を馳せており,川端康成や谷崎潤一郎らの作品を翻訳しただけでなく,東京の歴史についての本を出すなどもしてきました。

1921年のコロラド生まれで,第2次世界大戦では語学将校としての任をこなし,47~50年にかけては外交官として日本に滞在もしています。

専攻は日本文学で,その学び舎はコロンビア・ハーバード・東京大学と大変優秀です。

もう1人の編者は松本道弘氏ですが,彼は1940年に大阪で生まれ,関西学院大学を卒業後に通訳やNHKの講師の他,大学で教鞭を取ってきました。

著書の数は実に140冊以上にも及び,精力的に日本の英語界に貢献してきたことがうかがえますが,本書が完成した翌年に惜しくも亡くなられています。

私自身,両氏の著作を通して英語を学ばせていただくことが多かったこともあり,集大成とも呼べる本書が大変貴重なものに思えてなりません。

是非みなさんも,まだ手に入る内に色々と買い揃えておくことをおすすめします↓

E.G.サイデンステッカーと松本道弘の著書の例

松本先生の著書に共通で見られる軽快な言い回しは本書においても確認することができますし,サイデンステッカー氏の翻訳する英文はとにかく良質で安心して学習することが可能です。

特徴については次章で具体的にみていくことにしましょう!

 

 

最新日米口語辞典の特徴

最新日米口語辞典の中身

最新日米口語辞典ですが,種類としては和英辞典に分類されます。

そのため本来は特定の日本語をどのように訳すかについて調べるための本だと言えるのですが,本書は「読める辞書」の先駆けです。

これはつまり,辞書でありながらも参考書のように用いることができることを意味しており,ただ日本語を英語に訳したものが羅列しているだけではありません。

先述したように,編者は戦後日本の英語界の巨匠たちですし,人に英語を教える技術にも長けている方々ということもあって,訳や例文の正確性はもちろん説明文がとにかく秀逸です。

メインコンテンツの構成は大変にシンプルで,

  • 見出し語
  • 説明文
  • 例文

の3つとなっており,あとは最後に索引が設けられているくらいでしょうか。

上に示した画像を使って説明していくと,「ああ言えばこう言う(have a comeback for everything)」のところではcomebackの単語が目を惹きます。

大学受験英語ではreadyを使った言い方(例えばHe is always ready with an excuse.)などの文で学ぶでしょうから,本書の内容は見た目に新鮮に映りますし,例文で使われているglibという単語はアルクの語彙水準に照らすとレベル11に分類されるものです。

レベル10以上に分類されるものはTOEICの単語レベルを優に超えており,英検1級に達する難易度とされますが,実際,本書に収録されている英単語の数は13000語となっています。

補足
補足
英検1級に合格するためには10000~15000語相当の語彙力が必要です。

再び本書の内容に戻りますが,「挨拶回り」の説明文のところで「アメリカでは日本ほど習慣化されていない」などの文化的な背景についても学ぶことができました。

そもそもの記述内容がまるで大学の講義を受けているかのような書き方になっていることもあり,読んでいて大変楽しいと感じますしすらすら頭に入ってきます。

時には「愛人を囲う」などのきわどい表現も出てくるのですが,こうした内容が適度に含まれているものの方が実生活に近くて興味も沸くというもので,意外とためになったと感じることも少なくありません。

最新日米口語辞典に収録されている日本語の見出し語は3000語ちょっとではありますが,説明文のところでこのようにかなりの補足が行われるため,結果として2倍近くの量の日本語の理解が深められることになります(再度整理しておくと,日本語の収録語数が6000語で,英語の収録語数が13000語です)。

なお,本書で採用されている英文に関しては年齢や職業や出身地などが異なる31名以上のアメリカ人が携わっており,1つの日本語について日本人とアメリカ人が話し合ってきた結果が反映されていると理解してください。

このような人選も,日本の英語教育の一線にいる方々だからこそ成しえた業でしょう。

 

 

最新日米口語辞典の使い方

日米口語辞典にある日本語の索引

最後に最新日米口語辞典の使い方についてみていきましょう!

索引もあるので通常の辞書として引くこともできますが,やはり本書は読める辞書として使っていくべきです。

なので,通読する使い方が一番のおすすめとなります。

索引を除いたメイン部分が1079ページありますので,1日3ページずつ進めていけば約1年の360日で終了です。

3ページには大体10語ちょっとが含まれており,15分あれば十分読み切ることができます

762gもある辞書ということもあって持ち運びには不向きですが,朝や夜に自宅でちょっと学ぶようにする使い方は可能でしょう。

平日の朝と夜の計30分を勉強に充てればもっと早く学習できます。

いずれにせよ,本書を通読することで以下のようなことが学べるはずです↓

  • 英作文の勉強になる
  • 単語力が上がる
  • 日本語を英語にする際の発想の転換について学べる
  • 英語の楽しさに気付ける

説明文内で解説される内容は応用が利くため,例えば「青筋を立てる(burst a blood vessel)」の見出し語のところで学んだ「wouldやwillを使うことで,本当にそれが起こらないことを示すことができる」という知識は,今後どこかで役に立つ可能性が高いでしょう。

そもそも,日本のことに関して日本人以外が書いたものというのは実際の日本人が書いた物以上に適格に物を言い当てていることも多く,戦争後に発表された「菊と刀」はその好例です。

本書の冒頭部分で書かれているように,「嘘も方便」というのを「Lying is expedient.」と直訳してしまうのは間違いとされます。

本書で外国人に誤解を生みやすい日本の言葉に触れて,発想の転換についても学び取るようにしましょう!

わざわざ本書を手に取って学ぼうという方であれば,そうした作業も楽しいと感じるはずです。

確かに上の使い方だと,復習効率について無視してしまっていることもあって内容を暗記するまでには至りません。

ですが,本書を一度でも通読してしまえば,ふとしたときに「あ,この日本語の言い方は何だったかな」などと気になる場面が必ずと言ってもよいほど生じてくるもので,2回目以降の学習が捗るようになります。

先述したように,本書には何年間も費やすだけの価値がありますので,長い目でもって使っていくようにしてください。

日米口語辞典には音声素材は存在していませんが,難しい単語には発音記号が載っていました↓

本書で使用されている発音記号の例

とはいえ,文法事項の説明もないので,「when it comes to playing golf」の英文でplayが進行形になっているあたりの規則が分からないような方だと,本書の使用は勧められないように思います。

 

 

まとめ

最新日米口語辞典の裏表紙

以上,日本の英語界が誇るサイデンステッカー氏と松本道弘両氏による日米口語辞典の内容と使い方について紹介してきました。

本書の説明文には彼らの他の著作で学んだような内容も見られ,両氏のファンであれば私のように何とも懐かしい気持ちになるのではないでしょうか。

中には「豪傑笑い」や「同病相哀れむ」など,日本語でも使ったことのないような見出し語もありましたが,「ごね得」や「女子会」など,なるほどと思える訳語の方が全体的に多いです。

私自身,まだ本書の内容を完璧にマスターできたわけではないのですが,本書を読み込めばスピーキングで困ることはなくなると感じています

スピーキングで難しいのは直訳できない日本語を英語にすることだと思いますが,本書で発想の転換についてのコツを掴むことができれば言い淀む回数は激減するはずです。

使い方については,ひとまず一度通読することを最優先としておすすめしましたが,2周目以降は例文の日本語を見て英語にできるかに挑戦したり,倍のペースで学ぶか復習の日を設けるなどと工夫してみてください。

それくらい,本書はスピーキング教材として究極の参考書として仕上がっています。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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