TOEICの公式問題集はなかなかに高価なものですし,こういった模試は,買ってただ解いただけでは不十分で,しっかり復習までやって初めて効果が出るものです。
とはいえ,「2時間」という長時間を集中し切ってからの復習作業というのは思いのほかに困難で,丸付けまでは楽しくできても,その後は間違えた問題の解説をざっと読むくらいで終わりにしてしまうのが大半ではないでしょうか。
以前の私のように,問題の英文や音声には目もくれず,ただ解説の日本語を読むだけを復習と思っているようでは,どんなに評判の良い模試を使ったところで宝の持ち腐れです。
そこで今回は,TOEICの公式問題集と同一の内容でありながらも色々な工夫が満載で,復習まで気楽に取り組めてしまう「スタディサプリの実戦問題集」を紹介してみたいと思います。
「最強」などとタイトルに付けてしまいましたが,簡単に言えば,価格とトレーニング内容の2つの点で特に優れているのが特徴です。
目次
実戦問題集がお得な模試である理由
実戦問題集はスタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースでのみ利用できる学習コンテンツです。
よくみると,他に「実戦問題集NEXT」と書かれたものも含まれていますが,無印のものと大差ありません。
Vol.11~20と呼んでも良いくらいです。
つまりは,全部で20冊の模試が用意されていることになり,1冊につき1回分の模試が収録されているため,これはTOEICの公式問題集(1冊に2回分の模試を収録)に換算すると10冊分に相当します。
当然ながらその内容はすべて新形式の問題に対応していて,上記コースに申し込めばこれらが月額3278円以下で使い放題です。
もし仮に2日で1冊ほど消費していくとすれば,実に15回分もの模試がこの値段で体験できてしまうことになるわけで,大変お得に使えたと思うでしょう。
実際,先の公式問題集を使って同じことをしようとすれば2万円以上がかかってしまうことことになります(1冊3080円以上するものが7~8冊必要になります)。
とはいえ,実戦問題集に関してまだ説明していないことがあり,真の意味での模試として使いたいと思ったら,テキストの購入が別に必須です。
本章の冒頭で示した画面はスマホアプリのものでしたが,マークシートに塗ったりページをめくったりする作業はテキストなしでは経験することができません。
まとめ買いで安くなることもありますが,通常の定価は1冊あたり1320円となっています。
とはいえ,学習期間的に全部のテキストを買うことにはならないでしょう。
1ヶ月に1~2冊で十分です。
ちなみに,本番までにほとんど時間がない人も
「TOEICの本番までにせめて1度は,本番と同じ形式で解いておきたい」
と思われるでしょうが,実戦問題集は1冊から送料無料で購入できるので,これまたお得だと言えるかもしれません。
本屋さんに行っても大体は2~3回分がセットになっているものがほとんどで,1回分だけの模試というのはそうそう見つけられないはずです(これまでにレビューした中だと,本番の2週間前からでも使える直前の技術の付録などがありましたが,値段的にみれば割高です)。
実戦問題集の購入方法は簡単で,学習コンテンツ一覧に出ている「テキスト販売へ」のボタンを押せばすぐに注文できます↓
無料会員でも構いませんが,これまでに使ったことがない方は無料体験ができるので,スタディサプリTOEICコースのキャンペーンコード情報にも目を通すようにしてお得に始めるようにしてください。
実戦問題集のトレーニング内容が使いやすい理由
20回分の模試として使える
実戦問題集のテキストを購入することで,本番と同じ形式の模試として使うことができます。
大型本である前者と比べると,持ち運びのしやすさを重視している分,本体やマークシートは本番のそれよりも多少小さくなっていますが,解くのに不自由さを感じるほどではありません。
模試にして20回分は問題数にすると計4000問です。
「これだけの量の問題を解けること」は,実戦問題集を最強と呼ぶにふさわしい理由の1つになるでしょう。
ちなみに音声に関しては,専用サイトからダウンロードすることができます。
今の時代にCDは不要という方は殊の外に多く,スマホやPCで音源を再生しつつ問題集を解くことに無駄はありません。
音声で1つ心配なのは時間通りに再生されるかどうかですが,最初から最後までを全選択して流すようにしたところ,最初の問題指示(Directions)を含めて無事に練習することができました↓
欲を言えば「Go on to the next page.」の指示や「This is the end of Listening test.」のアナウンスまで入れてほしかったですが,そこは妥協しましょう(実際,本番のスコアにほとんど関係しません)。
なお,本書でも公式問題集と同様,予想スコアが計算できます。
公式問題集と同じように100点くらいの幅を伴って出てくることになりますが,私が本番直前に解いた結果の中央値と実際のスコアがほぼ同じだったことは,問題の難易度が適切であることを物語っているとも言えるでしょう(実戦模試上の予想スコアが830~960点で,私の本番のスコアが885点でした)。
アプリを使ってしっかり復習できる
とはいえ,実戦問題集が最強の模試であると断言できる最大の理由は,テキスト以上に,アプリ版に存在する様々なトレーニングを用いて復習できるところで間違いありません。
テキストの解説を読むだけでも学習できますが,怠けがちな私からすれば,アプリで強制的に復習させられるところが自分の性に合っています。
ここでは,実際行う復習の仕方について詳しくみていきましょう!
まずは解説を読みますが,こちらはテキストの方が詳しく,例えば話者の国籍が旗で示されていて見やすかったり,間違い分析に利用できるヒントがあったりします(例えば画像右にある「イディオムは一瞬で解く」などの青い表記)↓
リスニングセクションで,カナダやアメリカの他に,オーストラリアやイギリス訛りの英語が流れるところも本番同様です。
なお,先に紹介した青文字の攻略めいたコツは,スタディサプリのTOEIC対策コースに含まれるパーフェクト講義を使ってパート別対策をするときに語られる内容に対応しています。
市販本では「模試を分析して弱点をあぶり出せ」などとよく書かれているのを見かけますが,その「弱点」というのはこうしたコツのことを指していたわけです。
ちなみに,間違えた問題が正答率の低い問題であれば,実戦問題集のアプリ内に講義動画の用意もあります。
おなじみの関正生先生に短時間で教えてもらいましょう!
英文の意味がわかった状態になったら,いよいよ本格的なトレーニングが開始となりますが,リスニングセクションの復習では,ディクテーションとシャドーイングを行うのが効果的です。
スタディサプリを使っていなければ,紙と鉛筆を用意し,音源を再生しては巻き戻すといった地道な作業が必要で,シャドーイングをするに至っては,自分の声を録音するレコーダーも別に必要になるでしょう。
こういった作業は面倒くさいですし,おまけに外出時に学ぶとなれば大がかりな復習を行うことはできないものなので,通常であれば断念してしまうところです。
ですが,実戦問題集のアプリでは煩わしい作業が簡略化されていて,大変楽にトレーニングすることができます。
個人的にはこの点こそが,本学習コンテンツを最強足らしめている由縁なのですが,例えば真ん中のディクテーションではアルファベットを下の候補の中から選ぶだけですし,ヒントを利用したり音声速度も変えられたりもするわけです↓
右列にあるシャドーイングのトレーニングでは,イヤホンをしながら行うことで自分の声を録音することができる他,字幕のON/OFFを切り替えて練習もできて,TOEIC初心者の方であっても難なく挑戦できます。
TOEICのパート5以降のリーディングセクションでは,テキストの見通しの良さが際立ちますが,アプリの方にもこれまた講義動画があったり,語彙のチェックテストや音読に役立つトレーニングがあったりするので併用するのがベストでしょう↓
単語をテキストの語注で確認するとわかった気になりがちですが,いざそれまでの十数語を一気に尋ねられると以外に答えられないものですし,音読練習をしようと思った際,1文ごとに即座に音声が聴ける機能があることは大変ありがたく感じるでしょう。
意味的なまとまりごとにできるだけ早く音読することで,英語本来の語順でかつ速読ができるようになることが知られていますが,それをアプリ上で行える「スピード音読」というトレーニングもおすすめです。
先のリスニングセクションの解説では触れませんでしたが,復習といえども制限時間が設けられているために緊張感を持って練習できるところも学習効果を高めてくれるでしょう。
こうした機能については,スタディサプリTOEICコースのアプリの基本的な使い方をお読みください。
まとめ
以上,スタディサプリENGLISHのTOEIC対策コースから,実戦問題集こそが最強の模試である理由について様々な点から考察してきましたがいかがだったでしょうか。
今回紹介した内容のうち要点を抜粋すると,
- 月額3278円以下で使い放題
- テキストは1回分から送料無料で購入可能
- 1ヶ月で15回分の模試を解くこともできる
- 模試として使う場合はテキストが欲しい
- 音声はmp3形式なので値段も安め
- 問題の難易度は適切で予想スコアが出る
- アプリならではのトレーニングが至高
- 緊張感を持ちつつ楽しく復習できる
となります。
たとえ正解できた問題であっても,同じ問題を多様な復習トレーニングで様々な角度から復習することで総合的なスコアアップに繋がりますし,学ぶところは多いです。
学習記録も残るのでズルができないところも良い工夫だと言えるでしょう。
関先生の講義動画も,あるのとないのとではやりやすさに雲泥の差があります。
特に,1人で勉強していて集中力が切れやすい方やTOEIC初心者の方に,本アプリを是非とも使っていただきたいものです。
値段については,テキストまで購入することを考えると,公式以外にも各社からリーズナブルな問題集が出ているので決して実戦問題集が最安とまでは言えませんが,それでもアプリにある各種トレーニングをテキストと併用したときの学習内容は大変充実しています。
こちらも通信教育などに比べればフォローが少なかったり,対面レッスンとは強制力の面で劣りますが,料金と教材の質のバランスに注目して総合的にみれば,やはり実戦問題集がTOEIC模試の中では最強でしょう。
面倒な復習を,移動時のちょっとした空き時間を利用してコツコツできる実戦問題集は,今の時代に即した勉強体験を提供してくれています。
最新のICT技術を使った,これまでにないTOEIC対策を是非体験してみてください!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。